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俺の恋敵が人間じゃないなんて聞いてないんだが  作者: 水無月やぎ
第3章 てんこ盛りの11月
43/80

#43 飯食って模擬店だ

・・・・・・・・・

 当たり前っちゃ当たり前なんだけど、華音様の周りは人が多くて、試合後に話しかけられる空気ではなかった。皆川先輩なんか、周り多すぎて本人見えねぇ。芸能人かよ。

 そんなわけで群衆にまみれながら体育館を出た。お腹が空いてきたので、昼飯を調達するために屋台の物色を始める。さっきはほぼ悠馬が食っちまったからな。


 途中でクラスメイトと会い、俺達は一緒におでんとアイスクリームを食べた。なぜか悠馬はいない。いつから消えたんだろ? 全然気づかなかった。

 まぁ今日はお祭りだ。悠馬も色々気になって1人で見ているんだろう。俺もクラスメイトと話せたので良かった。

 アイスクリームを食べ終わり、一旦クラスメイトと別れた所で、急に悠馬が帰ってきた。


(うわっ)

<何だよ、出たぁぁ! みたいな反応して! 化け物じゃないんだから>

(だって出たじゃん、化け物じゃん。お化け屋敷行って参加したら? 何クラスかあるだろお化け屋敷)

<ひっどっ、もう怒った、ご飯奢ってもらうよ>

(お前観客席座ってただけだろ。ぜってーまださっきの消化されてねえぞ)

<いーじゃんお腹すいてんの、ブドウ糖多分使ったの>

(お前のどこにブドウ糖あんだよ……)


 結局、俺は再びおでんとアイスクリームを買う羽目になった。ガッツリさっき食ってたのに、まだ入るのかよ。こいつの胃袋のキャパお化けじゃん。あ、もともとお化けだ。


<ねね、早くクラスのカフェ行こ! 華音様いるし、僕もクッキー食べたいし!>

(お前まだ食うのか?!)


 恐ろしすぎる。



 模擬店に生まれ変わった自分の教室に着くと、既に衣装に着替えた女子が入り口に立っていた。華音様の仲良しメンツだ。

 入り口から風船とかハートとかラメとかの装飾がすんごい……たしかに映えます。ある女子の提案で近くにフォトブースを設けたから、写真撮ってる人が多い。特定のポーズをした写真を見せると、飲み物が半額になるらしい。販売戦略も含め、概ね好評といったところか。

 俺も普通に入ろうとすると、門番の女子達の餌食になった。目が怖いって皆さん。


「あ、藤井じゃーん」

「どーせ華音目当てでしょあんた」


 ……違う、とすぐに言えないあたり俺って最低なんだろうか。

 指名できるなら指名したいですよ。いくらでも貢ぎますから。

 すぐ答えられずに目を逸らすと、藤井くん! と声がした。


 華音様じゃん!!! 天使じゃん!!!

 思わず顔が晴れやかになってしまった自分に気づいた頃には、時既に遅し。


「うわ、私たちの前と全然顔つき違うじゃん」

「キモすぎじゃん」

「そんなん言ったら可哀想じゃん~ささ、中入って入って!」

「ほんと華音はお人好しなんだから……」


 この性格の美しさが男を虜にするんだってば。なぜ仲良しメンツは近くにいるのに分かんねぇんだか……。

 気配を感じないので悠馬を探すと、キョロキョロしながらクッキーを手に持っている。


 おいおい待てよ泥棒じゃん!!! 窃盗罪!

 でも叫べないというジレンマ。見逃すしかないの分かっててやるとか、確信犯め。まぁそれ形崩れて非売品になったやつだからいいよ。


 仕方なく見逃してやり、華音様を拝む。

 ん? 華音様も悠馬のいる方見てる?

 と思ったけど、多分きっと絶対違う。悠馬の頭の上らへんにあった飾りが取れてしまっていた。

 華音様はセロテープを持ってそこへ向かう。

 あぁ、揺れるポニーテールの美しいことよ。

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