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俺の恋敵が人間じゃないなんて聞いてないんだが  作者: 水無月やぎ
第2章 決戦の10月
20/80

#20 俺は取り扱い注意

「あぁぁ!! 悠馬助けて! なんで俺あんなことしちゃったんだろ!!」 


 俺は家に帰るなり、大声をあげて式神に泣きついた。

 …………いや、こういう言い方は俺のプライドに傷がついてしまうからやめよう。

 文字通り詰んでしまった俺は、致し方なく式神に相談したのだ。

 でも目の前の式神は、何とも非情で…… 


『あんなに気をつけようねって話したのに! もう知らないよ! 華音ちゃんだってめっちゃ怖い顔してたよ! 誰のために京汰は今回頑張ったんだよ? 自業自得だよそんなの! 式神とかそういうの、バレちゃいけないんでしょ? パパの言うことまで守れなくってどうすんの京汰ぁ!』 

「華音ちゃん、やっぱり俺のこと嫌いになっちゃったかな……」


 真剣に悩み、頭を抱える俺に、悠馬は容赦無くぴしゃりと言い放つ。 


『……それ、なんか前は好きだった、みたいに聞こえるけど』

「……じゃ、華音ちゃん、もう金輪際俺のこと、アウトオブ眼中かな……」


 アウトオブ眼中……我ながら、すごい時代の言葉を使ってしまったなと感じた。

 パニクった時に親の口癖が伝染するのは、藤井家の特筆すべき点である。


 悠馬ははぁーーーーーっ、と盛大なため息をついた。

 式神に盛大なため息をつかれる俺。

 そんな人間は、ガチで救いようがないのかもしれない。


『アウトオブ眼中どころか、アウトオブ世界だと思うよ』


 頭を、ハンマーで、ぐぁーーーーーーん、と殴られた、そんな感じがした。うわぁ、クラクラする……。 


「あ、アウトオブ、世界…………」


 気づけば俺は、泣いていた。そんな自分にドン引きするけど、流れる涙は止まらないし、巻き戻して涙腺まで戻ってくれるわけでもない。


 もう男だからとかそういうの関係なく泣いた。

 女々しいとかそういうの関係なく泣いた。

 情けないとかそういうの関係なく泣いた。

 悠馬の前だとかそういうの関係なく泣いた。

 たかが女のことだとかそういうの関係なく泣いた。 


 そして悠馬は、非情にも、俺に優しい言葉は1つもかけてくれなかった。俺の第2のママだったんじゃないの?! こういう時こそ出番じゃないの?!

 悠馬が俺に吐いた冷徹な言葉の数々は、以下の通りである。


 自業自得

 京汰は既にアウトオブ世界

 もう京汰なんて助けてられない

 お手上げだよ

 もう見捨てようかな

 なんか勝さんの気持ちわかる

 人間性が底辺の極致だよね

 勝手にしなさい  


 ……こんな言葉ばかり。

 まだ16歳の俺は、精神的に不安定でセンチメンタルで、取り扱い注意だということを理解してくれないなんて、


 あぁ、なんて、 


 なんて酷い…………!

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