99話
ジルさんの魔法、氷の矢4本は隠れているであろう敵マンティスへと全弾ヒット。
そして別名忍者大カマキリは姿を現した。
滑らかそうな身体をした緑色と茶色が混じった色合い。両の手に鎌を持つ様にくの字に曲げた腕。その姿は何かに対して祈っている様子も見て取れる。
背中には羽根が少しだけ開いて少しだけ揺らしている。
大きさはエクスパンドさんより少し大きいぐらいの大きさ。
私から見るとまぁまぁ大きいもうそびえ立つ山ぐらいには。
サマーさんは間合いを詰めて斬りかかるがおっきい鎌の様な手というか腕で難なく弾いている。
あの腕は結構硬そう。
……カマキリで私のイメージするものは何だろう。
蟷螂…………鎌だよね。やっぱ。後は卵。
むかし私が小さかった頃、何だろうコレって家に持って帰ったんだよね……何の気なしに。
窓際に飾っておいたらもう大惨事にというトラウマ級の出来事はトラウマなので忘れたよ。
あれは…………凄かった。もうはわわわわ。というか、どうしよもない。
必死になって母と掬った。あわわわと言いながら。
もうちっこいのがもう大勢でピョンピョンしてるんじゃー。
……その先の記憶は無い。大分昔の思い出。
そんな一匹の育った姿がコレだったとしたら、もうもうってなりそうだよ。
恐ろしい。
でもそういうイメージだよ。
エクスパンドさんも防御主体で前面に出た。対右の鎌のサマーさんと、対左の鎌とエクスパンドさんみたいな構図になってる。
そして忍者大カマキリの目は左右に開き気味。
あえて、左右に思いっきり引っ張りながら戦って欲しいかも。あはは。
見事に左右に揺さぶられている。
そこへジルさんの魔法が放たれる。次々と。
そしてそれらは全て命中している。
……あれ、コレってもしかしてパターン入ったって感じの奴?
うろ覚えの知識が微かに浮かぶ。
しかし動いたのは敵。
忍者大カマキリの身体。緑色主体で薄い茶とかが所々だったんだけど。
茶色の所がドンドンと増えていき、気が付くと全て茶色のかまきりとなった。
羽根を震わせだして飛ぶ。
そこからの攻撃。真空刃が前面にいっぱい飛ばされた。
この真空刃避けるのが結構厳しい。
一番後ろのジルさんまでは距離的に届いていないっぽいケド。
今この真空刃で一番にダメージを受けてしまったのは隣のジャッジさん。次に私とエクスパンドさんといった所か。
すかさずに回復の魔法を上手く掛けてくれるジャッジさん。
傷が癒やされていく。
腕は……良いんだよなぁ。すっごくね。
ジャッジさんを見ると目が合ってドヤッてしている。
……何だろうこのやるせなさとかが混じった感情は。
そして敵の更なる攻撃が始まった。




