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95話

飛んでいた。


ソレは悠々と、ダンジョンの中を我が物顔で飛んでいた。


そのフォルムは鳥と人間。

翼を持つ四肢のある生き物。


色は土が混じったグレーであり赤っぽさもある。

流線型の腕。所々刺々しい皮膚ながらも堅そうであり柔らかさも備えている。

そんな空飛ぶ生き物。



「ガーゴイルか……」



エクスパンドさんはそう呟くと盾を掲げ何かを唱えた。


瞬間、10メートル先程を悠々と飛んでいたガーゴイルはエクスパンドさんに吸われるかの様に向かっている。


間髪を入れずに衝突。




戦いが始まった。


エクスパンドさんはガーゴイルを盾で抑えながら剣を振るっている。

ガーゴイルも空中から鋭い足爪や手を使いエクスパンドさんを攻撃している。


周りを見たけど他には何もいないみたいだったからガーゴイルの後ろへと回り込み剣を振るうが器用にカギ爪で止められた。


「…………見ていろ」


エクスパンドさんはそう話す。

好きに動けと言ったり見ていろと言ったり。


男子って、もおおおって少しだけ思ったけど仕方が無い。

牽制しながら距離を取り見守った。


他のパーティの面々も手を出さない。

一拍、ガーゴイルが我に返る様なそんな動きからエクスパンドさんと距離を取り

「グギギギギギギギ…………ギガ――――」



…………エクスパンドさんを見ると固まている。

……いや、正確に言うと先端とかから固まっている様で動きが鈍くなり止まり、時間を少し掛けて固まった。


げ、アレって石化じゃ? と思い他の面々を振り返るが落ち着いた様子で見ている。

え……でも、固まっているよね???


アレ、大丈夫なの?

と思っていたらペキペキと何かの音がしてバキッという音と共に石化状態に見えたエクスパンドさんはその拘束を解くというか壊した。


…………そ、そんな事出来るの?

私はそんな彼を凄いと思い見守ることにした。




エクスパンドさん対ガーゴイル。

もうコレ何かの映画か恐竜対戦もの。ギャオー対アンギャー的な感じ……うそうそ。

戦いはまだまだ続いていた。



……恐らく他の面々が加勢に入れば直ぐにでも倒せる状況なんだろうけど、何か理由があるのか皆対戦を見守っている。



そして3分後、実力に於いてエクスパンドさんはガーゴイルを倒した。

技と力を駆使して戦っていた様だ。

敵のガーゴイルは空中に飛べるのと動きが結構速く力も結構ありそうだった。


「旦那、おつかれ……見るからには大分克服出来たんじゃ無いか?」

「……そうだな、後はもう少し早く倒せるようにしたい所だ」

「対ガーゴに数分だろ? 充分じゃねーか?」

「……苦手な相手にあれなら問題ないでしょ」

「おつかれエク。私ももう十分だと思うわ」


なるほどね。

苦手な相手でもあそこまで渡り合えて圧倒できるとは。


……戦いは状況に依っても全然展開まで変わるとは思うケド間違いなく苦手意識とか含め慣れるのは強くなるには必要なのかしら。


なるほど。また一つ参考になった。

でもそれほどの強敵が出だしている事にも恐ろしさを感じたよ。






更にカプリスダンジョン地下3階を突き進むパーティ。此処まで進むのに掛かった時間は多分1時間ちょっと。


きっとかなり早いペースだろう。

最前線は変わらず私とエクスパンドさん。


エクスパンドさんは武骨な感じのアーマー装備。頭だけ装備は無い。この御仁ならフルアーマーでも可笑しくない気がする。


何か理由があるのかもね。

でも動いても左程、音がしないんだよね。特殊な金属とかを使っているのかしら。




そして次の敵が現れた。


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