83話
次の日…………。
うーん、何か、嫌な夢を見たような気がする。
という寝起きマックスな現実逃避に近い、夢心地のさらお。
「あふ…………」
今日はもうお宿で寝ていようかなぁ。
宿代気にしなくても良いし――――――――という感じで何もしない3日が簡単に過ぎ去った。
食べてお風呂に入って何も考えずにお散歩して寝る。
と言う日々。
宿代を気にしないで良いというのは何というか、ねぇ。
私は駄目人間への一歩へと駒を進めた。
ふと、そんな時に思い出した。
「……………………あ」
そ、そうだ。お金が必要だよ。
学校に行くには制服買わなきゃだし、他にもお金は多分必要だろう。
学校に入ったら当面お金を稼げないかもだし。
ううーん。
確か、魔法学校制服仕様は20万クアレットとかだっけ?
…………結構頑張らなきゃだね。
急に危機感を感じた私の行動は早い。
いざ冒険者ギルドへと。
数日振りに掲示板を眺めていたら肩を叩かれそうになって振り向くとソコには知り合いがいた。
空を切る知り合いの手。
「…………わお。っと久々だねっ、さらおちゃん」
後ろには世話になった女性とパーティの面々。
サマーさん達がいた。
パーティ名『ショウワンズレッグス』の面々。
「お。お久しぶりです。サマーさん」
「……最近は調子はどうかな?」
「――はいっ、お陰様でまずまずです」
恩人達でもある彼等は以前見た時よりも…………強そうだった。あれ? こんなにも強そうだったっけ?
「――――あれ、何か。皆さん以前より強そうな気がします…………」
「そ………………へぇー。それが分かるんだ? さらおちゃん……」
「う……ん。何となく――――そんな感じがします」
後ろにいる面々。
ジルさんとかエクスバンドさんにジャッジさん。
皆、強そうに見える。この前見た時よりも。
「……さらおちゃん。またご一緒どうかしら?」
「えっ、良いんですか? 私は勿論、有難いです」
「うん――――じゃあ決まりね。今回は…………」
サマーさんとギルドで打ち合わせを済ませて宿に帰ってきた。
明日から数日間お出かけだ。
あ、一応ギルドのラオーアさんに話しておこうかな。
んー。伝言でも良いか。
明日ギルドでサマーさん達と待ち合わせだから、その前にギルドの職員さんに伝言を頼んでおこう。
ダンジョンかぁ。
この世界にもダンジョンがあるみたい。
明日からソレに挑む。
とは言っても幾つかの段階があるらしくサマーさん達が行きたいダンジョンへ私が行くには……その前段階。
段階を踏んでからでないと挑めないらしいというコトで……。
先ずは初級ダンジョンのアリアダンジョンへ明日から行く事になった。
アリアダンジョン自体はランクFからでも一応は行けるらしく難易度も易しいとか。
次のジュリア、ジュリエッタ迄は基本的には初級ダンジョンに位置するらしくソコまでの強いモンスターとかも出てこないとか。
しかし、何が有っても可笑しくないのがダンジョンなので何でもアリというのがダンジョンと始めに教わるんだって。
明日はジルさんとアリアへ行く事になった。
そして立て続けで次にはジュリアかジュリエッタ、次の日も残った方のダンジョンへと進み、アリア、ジュリア、ジュリエッタダンジョンと踏破出来たら次にサマーさん達が行きたいダンジョンへと行く予定になった。
通称『カプリスダンジョン』
本格的な中級ダンジョンとしてそのダンジョンは構成されているらしい。
初級ダンジョンとは違い負傷、怪我する者も多く帰らぬ者となる事、パーティが全滅する事も全然珍しくは無い。
難しいダンジョンほど一人の綻びから破綻していくパーティも多いと。
それほどに一人一人の役割がしっかりしていて、他者へのカバーが上手く出来る、要するに連携が上手く出来ないと難しいダンジョンとなっている。
それ位には難しい、難易度が高いダンジョンで。
レベル帯は推奨でLV25からとなる。
しかしこの世界のレベルはあくまでも目安。
基本スキルや経験がモノを言うらしく強い者はレベルが低くても強く、弱い者はレベルが如何に高くても弱いらしい。
そういう世界。
ダンジョンか、楽しみだ。私に何を見せてくれるかな。




