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64話

レベルが上がると同時にファンファーレみたいな物が鳴り響いた。私の頭で。


結構凄く壮大。もうグランドって感じ。

ゲームのカジノで大当たりした時みたいな奴。


いやいやないない、外で鳴ってよう。



気が付くと見知らぬ場所に私はいた。

いや、知っている。此処はあそこだ。


後ろから気配を何となく感じ振り向くと私の顔にぺちゃっと何かが張り付いた。



「……………………」



粘着力のあるソレは私の顔の上で蠢いている。

しかしこの感触を私は知っている。


ペシャっとヌルッの間の感覚を顔で覚えてしまった様だった。

最悪だよう。


それから数秒経過。カエルの顔触りをわからせられてしまった私。

なんじゃそりゃー。


いい加減にとばかりにソレを掴んで思いっ切り地面に投げた。

そぉ――――ぺしゃっ。


『ふーうふーう生き返る逝きカエル。…………やあやあ久々だね。私の名はロフィ。ゲームのサポーターだよゲコ』


「………………名前は知っているよう」

『ようこそトミエクマへ……ふぅー』

「……………………」


『ワタシはこのゲームのサポーターでロフィ。また会ったねゲコッ』


「…………はぁ」

『こうして君に会うのは4回目だね』

「…………3回目では?」

『あ、そっか……3回目だったゲコ』


この前来た場所と同じ所。会話も前回と似ている気がする。


「何か…………御用ですか? ロフィさん」

『うんうん、御用だよゲコ。あーと。キミは今レベルが上がり新たなスキルを手に入れたゲコ』

「…………そうなの?」


『うんうん。レベル18にてやっとのスキルだ。遅咲きながらの強力なスキルだよコレは』


「…………ほう。強力? そんなにつおいの?」


『キミにはピッタリだと思うゲコよ? スキルは【実況者】と言うよ』


「ふうん。…………何が出来るって、え? 実況が出来るの?」


『そういうコト。キミは冒険や戦闘している所を異世界の皆に見せる事が出来る……ゲコ』


「…………まさか――――そんなコト……」


『恩恵は様々で見てくれる人が多い程、応援してくれる人が多い程、キミの経験値は増加する。スパチャ、投げ銭はお金になる』


「まままっ……マジかぁー。…………ああでも名前も顔もバレちゃうよお」


『顔は仕方が無いね。名前は変更可能だよ。しかもNGワードとして打ち込んでおけばその文字は映らないしピー音も出るゲコ』


「凄いね……そのスキルは私にピッタリだ」


『普通はこんなに至れり尽くせりなスキル得られないんだけど、多分キミの持っている石。そのペンダントの効果ゲコ』


「えっ……そうなんだ…………」


『まぁ使ってみないと実際の所は解らないゲコ。沢山強くなってね!』


「うん。ありがとう。ロフィさん…………あ、そういえば……」

『そろそろ時間ゲコ。また今度――――――――』


――――っと。ううーん。

もう少し聞きたいことが有ったんだけどおおお……仕方が無い。


また今度だね。私は顔のぬめりを町娘の裾で拭った。

そして、先程のフィールドに戻ってきた。


首に着けたペンダントを手で触り心の中でありがとうと伝えた。

よっし、早速だけど設定を試してみよう。



うーんと…………「実況編集」

突然頭の中に浮かんだ言葉を空で放つと目の前にステータス画面が出てきた。


今までステータス画面って見えなかったんだけどこの画面にはステータスが載っている。


しかし何故か数字の表記では無く英数字の表記が出ている。


名前  さらお


LV  18


HP  F


STR F


INT F


WIS F


DEX F


AGL F


CHR F


MGR F


KLM F


スキル 【実況者】




うーん。分かりにくいね。

というかわかんない。


HPとかINTとか解るのもあるケドWISとかMGRとかKLMって何だろう?


私もあんましゲームしたこと無いからなぁ。


まぁ良いか。やっぱ名前は【さらお】になっているね。変えられるのかな。と心の中で考えていたら名前の文字が消えた。


「………………い、今だけは何者でも無い私。ななしのさらお」


何となく言ってみた。

ふふふ。


ええと、実況だし【さらっち】で良いか。

…………「さらっち」これでおっけだよね。

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