63話
今日も朝から冒険者ギルドへ向かう予定だったけど少し寝坊した。
もうぐっすりと眠れた。
起きた瞬間、朝が来てしまった。という位の夢心地だった。
でもでもそんなに余裕の無い私。今日も頑張らねば。
むむむんとグーで両腕を上に上げ起床。
結局昨日の戦いでレベルは2個上がり今の私はレベル17。
17歳のさらお。
いや、今は12歳だっけ?
昨日の私は覚醒したと言っても良いよね。
こちらに来てから思うように動けなかったのが嘘のよう。
もう私は大丈夫だ。
冒険者ギルドでクエストを見る。
昨日の敵は戦い易かったなぁ。と慣れた場所に恋心引かれたけど流石に私一人は怖い。
やっぱ別にしよう。
と選んだクエストはロンリドッグ退治。
街から南の草原に良く出没する群れない犬。
少し凶暴。討伐数10体で2500クアレット。
今日、この日。
この戦いで私のスキルが開眼した。
ロンリドッグはランクはEでレベルは12~16程。
殆どソロでいる為。お一人様でも戦い易い敵として有名らしい。
特徴は早さと凶暴さ。ツンデレ。
そして牙と爪。
まず見かけたら襲ってくるらしい。
結構な早さで。
しかし、他の敵と戦っていると襲ってこないという何か変な暗黙のルールをお持ちな敵みたい。
紳士? マナーが良いのかしら?
でもツンデレって何よ? そんな概念もゲームにあるの?
まぁいいや。
少し戦って様子を見る。
んで行けそうだったら継続で行こうと思った。
用意するのは薬草みたいな回復薬。
毒消しみたいなもの。
そして『いざという時の物』っていうのが売っていて少し悩んだけど買わなかった。
店員さんに聞いたら何の効果が発動するか解らないんだってさ。
絶体絶命の時はおすすめですと言われた。
低確率で何とかなるらしい。半分ネタグッズみたい。
南の草原には街から1時間弱で到着した。
ちょっと周囲を歩いてみよう。
隙を見せつつ、てくてくと歩く私。気分はお散歩さらお。
今日は天気良いね。
昨日までの世界とは違う世界に見える。
単純だけど多分真理。
きっとこの世界は、そして生きるってこういうものなんだ。
いろづく世界で生きている私たち。色んな色が存在するんだ。
しっかりと見れば何色かも解るはずなんだ。
さてさて本日のお一人様ご案内。
あっちの方から私目掛けて勢い良く走ってくるワン子くん発見。
なるほどなるほど。
もうロケット発射みたいな感じね。
接触まであと3秒。
集中して腰を落とす。
剣を斜め下へと構える。
戦闘開始。敵ロンリウルフは私にそのままの勢いを武器に体当たり、もれなく大きなお口も開けている。
すり足で半歩動き頑丈な銅の剣を水平に薙ぐ。
切れ味は悪い頑丈な銅の剣でもタイミングさえ合えばこんな切れ味にというぐらいに、真横から半分に下ろされたロンリウルフ1号。
大きなお口から真っ二つ。
結構な感じで綺麗に下ろされるロンリウルフ。
カウンターっぽく完全に入った。
しっかし凄い勢いだったよう。
ええと、退治したら右の爪の人差し指に当たる所を持って帰ると。
解体にはまだ抵抗があるけど爪ぐらいならとくり抜いた。
…………コレで良し。
数分歩くと2号が走ってきて次は私に飛びかかる。
リーチは私の獲物の方が長いのだよと剣を突き立てるように構えた。
スピードのあるロンリウルフの勢いに少し押されたけど敵の急所。顎下から脳天へと突き刺し次も一撃で倒した。
その調子で1時間も掛からない内にロンリウルフを10体倒した。
そして私のレベルが上がる――――――――




