36話
翌日、待ち合わせの場所に学校が終わってから向かった。
えちかと桃ちゃんには取りあえず青葉さんに会ってくる事だけを学校で伝えた。
「……待った?」
「いえ…………今ちょっと前に来たところです」
「ちょっと買い物してくるからそこのベンチにでも座ってて、さらちゃん」
「はい――――解りました」
青葉さんは制服姿だった。
穂美香ちゃんと同じだから学校も同じかな。
そんな事を考えていると青葉さんは戻って来た。
「おまたせ、飲み物買ってきたわ。梅抹茶ミルクとTKGジュース。どちらが良い?」
「…………………………うっ、梅抹茶で」
「はい――――どうぞ」
「……お幾らですか?」
「良いわよ…………じゃあ話しましょうか」
屋上には小さく纏まった遊園地があり、その傍らのベンチ。
屋上だけあって風が通り少し肌寒い。
露天が幾つかあり青葉さんの買っていた変わった飲み物もその露天で購入したものだった。
青葉さんから貰った梅抹茶ミルクはしょっぱさと甘み苦みが味わえるというお得……いや、変わった飲み物だけど以外に美味しくてとってもビックリした。
青葉さんはTKGジュースを美味しそうに飲んでいる。
ホントに美味しいのかしらと心配する飲み物にも見えたけど、今度機会があったら買ってみようかなと甘塩っぱさに美味しさを覚えてしまった私は味覚ハンター。
「ええと、何かのトラブルに巻き込まれているんですか? 二人とも」
「……トラブルと言ってしまえば、そうなのでしょうけれども、考え方次第な気もするわね」
「うーん。…………どうしたら二人と連絡が取れますか?」
「ん――――どんなに長くても3ヶ月以内には戻って来るとは思うけどね、連絡は取りづらいかしらね」
連絡は、殆ど取れない場所で3ヶ月以内には戻る……。
そしてトラブルでは無いと。
そっかぁ。うーん。
どうしようかなぁと考えていると青葉さんは話し出した。
「…………ええとね。私が話せる事は限られていてね、核心のことは話せないんだけど、さらちゃんも部外者じゃ無いから――――ちょっと口を滑らせちゃおうかしらね…………」
「えっ――――――」
「質問には殆ど答えないから、汲み取ってね」
……………………何でも青葉さんが話すには、何かの試練を受けていて、終わるまでは帰ってこない事。
その場所は簡単に行ける場所では無い事を教えて貰った。
唯、私にも行ける権利があるから、機会があったら、挑戦すると良いわと話してくれた。
因みに二人は権利を使ったというより、巻き込まれてと話してくれた。
私の場合は、巻き込まれる事は無いから時間制限はあるけど、選べるわよと青葉さんは話す。
そして、ヒントは『トミエクマ』今回はそのゲームが全てよと。
一応だけど資格が無い人には居ないことに対し違和感や不思議に思わせない効果が発動しているとかなんとか。騒ぎにならない様になっているんだって。不思議だね。
「私にはそのゲームに参加する権利が今は殆ど無いの、でも気になるからどうにかならないか手は打っているんだけどね」
「…………そうなんですか」
「だからね…………参加出来たらすると良いわよ」
青葉さんはそう言い立ち上がると私に手招きをしてとある露天の前に行くと、露天の人と話し出した。
私も遅れて露天の前に着き目の前にあるガラスのショーケースを見た。
その中にはお祭りとかで売っているような可愛らしいアクセサリーとか缶バッジとか、色々な小物が所狭しと並んでいた。
「…………さらちゃん。一つ――――――感覚で選ぶとしたらどれが良い?」
「えっ…………ええと。……………………これかなぁ?」
そう青葉さんに言われて私は直感で答えた。
特に……意味は無かったんだけど、その石に呼ばれた気がした。
「――――――――ほほぉ…………ええぞ、五百円じゃ」
青葉さんは何か……考える仕草をしている。
私は何故か、自分が選んだその石は自分の意思で買わないといけない。そういう気がした。
「はい――――――――では、これで…………」
お財布から五百円を取り出し、露天のお婆さんに渡すとお婆さんはニコニコしていた。
「その子は変わり者じゃ。だが、お主の全てに答えをくれるかもしれんの……」
「答え…………。それは凄い」
「その子の隣の子…………黒い子も持ってお行き。そっちはタダじゃ、それと……コレがあればペンダントに出来るだろう、これも持って行き」
「……………………はい。ありがとうございます」
「さらちゃん、ごめんね……私はこの人と話があるから。また、何かあったら連絡ちょうだい」
「えっ、あ、は、はい。解りました。じゃあ帰りますね」
私は露天のお婆さんに言われた石を二つ持ち二人にぺこりとお辞儀をして帰る事にした。
青葉さん。何か、考え事してたよね。
私が石を選んだ時から…………。
露天で先程買った白く濁った石と黒い石を手に取り見る。
「うーん…………気のせいかなぁ」




