34話
「てさ。そんな感じのゲームなんだよう」
「ふーん。楽しそう」
何時もの教室。
真ん中の一番後ろ辺りの席でえちかと昨日の話、ゲームの進捗を含めた話をした。
あのゲームを始めてから頭の中の半分以上があのゲームトミエクマの事で埋め尽くされている。
早く帰って続きがしたい。
わたしはこんなにもゲームに夢中になるのは初めてかもしんない。
「これが…………ゲーマーなの?」
「ふふふ。良いなぁさらお。私も一緒に遣りたいけど……たけのさんと交渉するのはねぇ。考えただけでこみ上げる何かがあるよ」
「えちかは今日バイト?」
「うん。今日はバイト。もももだよ」
「桃ちゃんはももも」
「あははは。ももも」
「桃ちゃんに今度もを一つ追加して気が付くか……気が付かなかったら一つまた追加。ふふふふ」
「ももは気が付くと思うよ。気がつかない内にさらおの方が呼び方変わっているかも……」
「うっ。それはありそだよう」
ありそでなさそでありそだようよう。
授業は余り集中出来なかった。
今わたしの頭の中はトミエクマだらけなのだよ。
途中まで桃ちゃんとえちかと帰り、別れてから何時もより3倍程急いで帰宅。
手洗いうがいもしておトイレもしておく。
PCを起動させてからブレザーを着替える。
完璧過ぎるさらお。今日の飲み物は紅茶。
よっし。行こう。
準備が出来たのでゲームを起動。
わたしはトミエクマに帰って来た。今日も楽しむんだゾ。
しかしログインすると知らない場所にいた。
「…………あれ?」
此処何処だろう? と考えていると近くで何かが跳ねている。
ええとあれ、ねうちゃぎかなって思ったけど今度はカエルだった。
ぴょんぴょん。
と此方へ近づいてくる緑色のカエル。
中々なジャンプ力だ。
私の目の前まで辿り着くと突然カエルは話し出した。
『ようこそトミエクマへ』
「…………はい」
『ワタシはゲームのサポーターだよ』
「…………はあ」
『キミは……このゲームに選ばれた。……みたいだね?』
「んん?」
『ああ、すまないね。通常の目的はあるんだけどキミの場合の目的というか、ゴールというか他の人と違う所に設定されていてね。少しヘンなんだ。まあ仕方ない。キミの目的を教えてあげよう。コレが出来たらキミはゲームクリアーだよ☆』
「………………」
『キミの目的は……どんな状態でも治る薬。祝福のエリクサーを手に入れる事』
「祝福の……エリクサー」
『ああ。作り方は、時代のしもべ、悪戯する代弁者、身代わりの代償、悪夢から始まる正義、変身するフランツ。この5つを調合すると出来るよ』
「えええええと時代のしもべといたずらのなんちゃらと地蔵と……」
『そうだね。クエストに出ているから、忘れたらソレを見てね』
「クエスト…………ああコレだね。うんありがとう」
『ワタシの名前はニューロフィラメントと言うよ。言いにくいから略してロフィで良いよ』
「ロフィ…………覚えたよ」
『余り長いと疲れるから今日はこの辺で。ああ……良いおしりを……』
「は……ちょ、ま――――――――」
「って……………………」
あれ…………ここは、何時もの町の広場だね。
ロフィ何者よ。
まさか『しりあい』ってコトは無いと思いたいケド…………。
でもあんなフレーズ偶然に出る代物では無いわよね。
もうもうもうもうわけわからーぬ。
ようようもうもう。羊毛。
気を取り直して今日もねうちゃぎ狩り。
今宵も頑丈な銅の剣が轟くよ!
びしっ。
ばしっと順調にねうちゃぎを狩りつくしレベルは12となった。
よおっし。次の町へ行こ。
わたしはギルドに置いてあるおっきい地図を見て考えた。
この街は……………………あれ? ココドコ?
今更ながらこの街が何の街だか知らない私。
ええとアリア○ン? リムルダー○? ムーン○ルグかしら?
「この街はフルーツラテランと言うんだぞ?」
街の入り口まで行ってNPCに聞いてみた。
フルーツラテランか。なるほど。
再びギルドへ戻り地図の前へ。
ええと……フルーツラテランは何処だ…………あ、此処だ。
となると、近場は……。
北がソーダベルで南がサンドプルーン西がチーズレア東がウイッチサンドかぁ。
んー。何処へ行こうかねぇ。
悩むなー。
あぁ、ともくんに聞いてみよう。




