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33話

「うん――――根源より生まれた唯一の始まりセフィロトから重ね合う創造四原種の理よ、今此処に姿を形成し表現せよ。ファイアボール」




杖を持った女の子。

その手には赤い。丸く光る物が渦巻いている。


突然何かの呪文の様な文言を発すると共にその丸く赤い物体は前面へと押し出され、巨大ねうちゃぎへと一直線に進んでいる。


大きい身体の巨大ねうちゃぎはその赤い物に気が付き身体を動かそうとしているが間に合わないで当たる。


と同時に燃えさかる巨大ねうちゃぎ。

身体全体に炎は行き渡り燃えて巨大ねうちゃぎは藻掻いているが数十秒後にその巨体は…………倒れた。



「…………凄い」



あれは多分、魔法だね。

……あんな小さい子から唱えられた魔法。


その魔法は一撃の下にわたしをさっき踏みつぶした巨大ねうちゃぎをいとも簡単に倒した。



…………これが、これがこのゲームの強さなんだ。

強いってこういうことなんだ。


強さを目の前で見て、わたしもこんな感じに強くなれるのかな? と思った時ぶるっと身震いがした。


わたしにも、コレが出来るの?

……そこで先程の魔法を唱えた女の子が振り向き顔が見えた。


「えっ?」


その顔は私にブレスレットを渡した女の子に凄く似ている。

いや、…………きっと本人だ。

私はその女の子の元へ掛けだしていた。


「……あっ」

「…………ええと、私にブレスレットを渡した人ですよね?」

「…………はわ」


目の前の女の子は少し慌てている。

その隣にいたぬいぐるみみたいな物が私の前へ来てこう話す。


「……うん。無事で何よりだ。もう落とさないでね」


そうわたしに話して何かを私へと軽く投げた。


「わっ……」

「まだ早いしその時では無い。もう少し強くなってね、さらお」


……………………は? わたしの事を知っている? ええええ? このウサギ、誰なの?


「…………貴方は」


話しかけようとしたらばび……突風が吹き目の前の二人は消えていた…………って。何あれ?


突風と共に凄い勢いで飛んでいる?

何か変だね。飛ばされているみたいな……。


でも…………もしかして逃げられた?

音も何かバビューンって感じだったし。


その後の狩り場には平和が戻り、先程ねうちゃぎを倒していた人達も再び狩りを始め出す。


わたしも狩りをしながら考えた。

…………この世界でわたしを知っている人ってごじかともくん位なんだよね。


でも、あの女の子は……一体誰だろう。

わたしが落としてしまっていたブレスレットが目の端に映る。


「……何かが、やっぱり始まっている。良かった。この道で良いんだ」



今日は結構進んだと思う。

収穫もあった。


あのうさたんはもう少し強くなってねとわたしに言った。


何時かまた出会うだろう。

その時が来たら。



「わわっ。4時間もしちゃった」



もう寝ないと。明日も早いからね!

ええと、町に戻って、ログアウトボタン。



「……よっと」



さて、また明日。


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