31話
町の中にはプレイヤーとNPCがいるんだけど、ホントにこんなに何処かから接続してるのかしら。
場所に依っては結構な数の人がいて、少し動きがカクカクする。
多分処理し切れていないんだ。
うー。もう少し性能の良いパソコンじゃ無いと駄目かなぁ。
確か始めはギルドに行っておつかいとかのクエストを受けるのが良いんだっけ。
ギルドの受付のお姉さんに話すと幾つかのクエストを提案された。
上の方の依頼には花を届けるとか採取とかなんだけど、下の方のクエストではドラゴン退治してとか、街迄の護衛とかならず者に奪われた物を取り返してくれだとか少し難しそうなのが並んでいるね。
あ、多分この英数字は難易度なんだろうな。
難易度AとかSは凄いのがあるね。
……無難にFランクの依頼をこなしていこうかな。
ともくんから教えて貰ったのは先ずはLV10を目指す。
そうすると他の町とかになんとか行けるぐらいの強さになるからって聞いた。
ごじから貰った『身代わりの代償』はゲーム内で手に入れるにはLV30近くは欲しいというともくんの話だ。
先ずはそこを目指してみようと思う。
って思って頑張ってるんだけど中々進まないよう。
やっとLVは4まで。
コミュ症気味な私は人に声を掛けるのが難しいよう。
何ならNPCでもドキドキだよもうあと1個LVが上がったら退治とかのクエストしてみようかな。
おつかいのクエストはお婆さんに薬草を届けてねとかお爺さんにこの果物をとか当たり障りの無いものが続き、LV5になった。
まだNPC以外とは誰とも話していない。
誰かが話しているログが結構流れるから皆は結構、積極的に誰かと関わっているのかな?
とかは思った。
若しくは友達とかと始めたとか?
私から見れば全員NPCだし自分も何ならそうかも知れない。
このゲームの面白さというか、MMORPG自体を私は否定してしまっている気もした。
ロールプレイの中に入り込めていない。
ゲームは何処まで行ってもゲームなんだ。
私の中では感情移入はまだ出来ていない。
と、始めたけどまだ何もしていない私は思っていた。
…………色々と試していこう。
次に戦うクエストを試した。
町の周り北門付近に大量発生している『ねうちゃぎ』を倒して欲しい。というもの。
クエストを受けて北門を出ると何かがぴょんぴょんと跳ねている。
恐らくコレが『ねうちゃぎ』
見た目はネズミとうさぎの混じった様な感じ。
大きさはウサギで一様ツノが生えているみたいで近づくとそのツノで攻撃してくるみたい。
わたしのLVは5で装備は『町娘一式』という初期装備に武器だけさっき購入した『頑丈な銅の剣』。
150クアレットで私の全財産は30クアレットとなり薬草も買って、所持金は0えん。
あぁ0クアレットだよう。
さて、戦闘開始だ。
結構、このクエストに参加している私みたいな人は多く、大体2回から3回ぐらい攻撃を当てて倒している。
中には一撃の下に次を求めて動き回る人物もいる。
よし、アイツにしよう。群れていない単体に目を付けて移動、狙いを定め近づく。
先程購入した頑丈な銅の剣を振りかぶり後ろを向いているねうちゃぎに剣を振り下ろした。
ブウンという風を切る音と共にねうちゃぎに向けて振り下ろされた頑丈な銅の剣。
なんとクリティカルにヒットして一撃で倒した。
ふふ。わたしよ。以外にやるな。
と、此処で違和感に襲われた。
何故か、リアルに戦い倒したという実感みたいな物をわたしは感じたんだ。
……変な感覚なのは理解しているんだけど手に残る感触とか一撃で倒した快感とか色々な感情が私を襲った。罪悪感も含めて。
わたしはその感覚に数秒間とらわれた。
……次。行ってみよう。




