20話
従兄妹の朋くんと穂美香ちゃんのお家からの帰り道。
バス停でバスを待っていた。
夕方の時間帯だと1時間で2本だった。
「とりあえず良かったわね、行き止まりにならなくて」
「うううん。そうだね、えちか。多分、意味の無い物を五次郎は渡さないと思うんだ。後はコレで何をすれば良いのか、なんだよね」
そう、思いたいだけかも知れないけど…………。
「……そうね。後、たけのさんは元々あおばさんの知り合いだから多分大丈夫だと思うわよ」
たけのさんがあおばさんをお店に連れてきたって話しみたい。
なるほどねぇ。
「何を要求されるかは…………あなた次第だと思うけどね」
「改めてそう言われると怖いじゃないのー」
「いやいや、たけのさんの要求は少し怖がる位が丁度良いよ。あの人はね……人の許容範囲の見極めが上手いのよ」
許容範囲の見極め?
「それは一体?」
「見透かされちゃうのよ。何て言うか、ええと、会話とかだと、人間って必ずしも心で思ったことが言葉として出ない事も多いでしょ?」
「んんああ、うんソウダネ」
「………………その、両方を読み取るのが上手いの。そんな感じの人だよ。趣味は人間観察だし」
「それは……凄そうだね」
「お店に来るお客さんも含め、たけのさんには、ほぼ丸裸にされてるんじゃないかなーって私は思ってる」
相手の心が読める……それって。
後出しだよう、なるほど。
「……もしかして人類最強かな?」
「いや、私の読みでは最強はあおばさんだと思うわ」
「ああそれは何となく解る。あのオーラ凄いよね。だって見えるもん」
「あは。見えるね。……でもさらおも昔は遊んだんでしょ? あおばさんと……」
「それが殆ど覚えてないんだよね。あんなに凄いと印象に残りそうなんだけどなぁ……何かスッポリと抜け落ちているというか……うーん」
謎だねェ。
うん。
何でだろう、言われてみて思うけど確かにあの人を忘れるって考えられない気はする。
「そうなんだ。ああ、あとさらおの従兄妹のお兄さん。結構格好いいね」
「……そっか。そう言われてみるとそうかもね」
「それで妹さんもかわいいし」
「それはホント私も思う。世の中ちゃんは不公平なんだよおー」
「私から見ると、さらおもかわいいよー…………」
「えっ…………」
「特にはおしりが……」
「ぐぬぬ。えちかがいじめるよう」
「「あははは」」
バスに乗り10分ほどで駅に着いた。
駅前は人が多くて混雑気味。
皆これから自宅へ帰る所なのかお買い物袋を持っている人も多い。
下り電車に乗って数駅ほど。
「じゃあまた明日ねー」とえちかにバイバイと手を振りながら先に電車を降りる私。
来週が楽しみだね。
家に帰り早速ごじに今日の出来事を話す事にした。
相変わらずパソコンの前の椅子に座り、カチャカチャとキーボードを叩いていたが私が部屋に入るとキーボードを叩くのを止め動きをゆっくりと止めた。
ブレスレットを見せたらともくんが知っていた話と、ゲーム内で同じ位のレアアイテムを欲しがっていた事。
久々にあおばさんに会った話しもしてみた。
多分ごじも昔に会っているんだよね。
「今度、ゲームを譲ってもらいに行くからね【トミエクマ】で会おうね……五次郎」
そう話したがごじの反応は見られなかった。
もう待つのは止めた。
これは切っ掛けだ。
私が必ず追いかけて捕まえるよ。ごじ。




