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142話

私には出来ない芸当だし力の差がありすぎてねぇ。


こちらを振り返り、次いくよーとゴーゴーモードのナルちゃん。


機敏な動きにスカートがひらり。

綺麗なあんよがうわまぶしい感じ。



勿論イトウさんの目線は…………うん。釘付けだろうね。


私だって見ちゃうもんあんな可愛いの。

純粋に仕草が可愛いし綺麗だし天然なんだよ。

一度だけ躓いて転んでいる所までもが可愛らしさアップなのだよお。

そして強さも本物なんだ。


良いなぁほんとこれは無敵だよ。



……その後も迫る敵をサクサクと倒してゆく。

その強さはイトウさんとは違う強さだった。


そして私の出番がやってきてナルちゃんが後衛へ……ていう感じかと思っていたんだけど、イトウさんにが左少し後ろで右後ろがナルちゃん。


というフォーメーションになった。

あれれ。


「さぁ行くぞ、小娘。これからが本番じゃぞ?」

「……………っ解ったわよ。……あーもー知らないからね!」




基本速攻の布陣。

見かけたら何者でも攻撃。


とりあえず攻撃。そして次に繋がるように各々が動く。

同じ動きが被るった時も気にしない。


思考が同じなので良し。次に狙いを定める。


此処に一撃で死んでしまうほどの者はいない。


次に繋がればフォローし放題。

まぁ私が単にフォローされるだけの事が殆どなんだけどね。




殲滅力、スピード。共に申し分なし。

寧ろ私たちが厄災気味。


相手に同情する感じ。

一陣の風はダンジョンを駆け抜けた。




私は何度も瀕死に近い状態になったけど二人のフォローが凄かった、いや、酷かった。


二人とも基本一人で余裕あるほどの行動が出来るのだ。

なので殆ど止まること無くダンジョン180階層の最奥まで辿り着いた。


一体、どれぐらいの時間戦って此処まで来たんだろう?


……多分、時間はそんなに掛かっていない。寧ろジェットのコースター。

しかし疲労度はとんでもなくずっと肩で息をしている状態の私だった。


189階の最後、そこには大きい扉があり明らかに何かが待ち構えている位の威圧感があった。

普通少し休憩とかするよねと頭の中では休むことしか考えていない私もうつかれた。


でもでも二人は先へ進む。

私のそういう雰囲気も察しているが止まらない二人。



「今日はこれで終わりじゃ、もう少し頑張れ」

「……………………いや、もう、本とに本当ですか?」



新郎新婦入場よろしく大きい扉を開く私たち。

広いスペースが唯見えた。


進むぞとイトウさん。

付き従う様に二人に付いていき真ん中に辿り着くと……。


ゴーン、ゴーン――――――――。


大きな。

とても大きい音の――――――――――


鐘が鳴っている。





私が今いる場所。ここはカプリスダンジョンの地下189階層。

その最終地点、通称ボス部屋。


恐らく警告音みたいなのか、登場の効果音か……知らんけど。


しかしまだ何も見えないって思い周囲を警戒していたら「え、え……ちょっ」

瞬間両サイドから腕を引っ張られた。


右にナルちゃん左にイトウさん。

つまり左右からほぼ同時に逆方向へと。


しかし二人とも直ぐに察したのか今度は後ろへと引っ張られ結局大部屋の入り口付近まで後退した。


「ううーもう痛いなぁ……」


私は引っ張られた両肩をなんとなくさすっていた。


「…………ほお」

「………………へー大物だぁ」


左右にいる二人がそんな事を呟いていたので見てみたらええと、何だろう。

アレは…………よく見かけたことがあるような無い様な…………。


えー多分、間違いないんだけどあれは蛸だね。



凄くウネウネとしている。テカテカでツルツルそうで。

しかし、私の知っているご家庭のお食事とかでテーブルに出て来そうな蛸とは違い、その蛸はとても大きかった。


今いるスペースも結構広い空間なんだけど、その空間を半分近く埋める位の大きさ。

つまり大キャラのボスだったんだ。



「あれは…………伝説のたこやき様だよ」



そう話すナルちゃんを見ると目をキラキラとさせている。

いやいやええとまぁ調理すればそうはなるかもだけどうーん。


何か違うよ、ナルちゃん。


私には調理前の生き物を見て「美味しそう」とかを思う感覚が無いから微妙に解らない。

もう一人、イトウさんを見ると何故か此方も目をキラキラと……いやいや。


なんでやねんとツッコミを入れたい私。


「いとーさん…………美味しそうですか?」

「…………へ、あ……ああ。そ、そうじゃのぅ。あの素材は伝説の素材じゃ。ほ、欲しい……」


そんな事を話すじじいこといとーさん。


私は単にネバネバのウネウネとした敵と戦いたくない。


うえー。嫌だなぁと。

そんな感情しか無かった。


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