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121話

カプルスダンジョン地下100階。

始まりのダンジョンジェネシスの別名で此処が地下100階層。


「…………うわっ」


何故か私は立ってられなくなってしゃがみ込んだ。

隣を見るとイトウさんもしゃがみ込んでいるというか顔を地面に付けて寝ている。


「い、イトウさん……大丈夫ですか?」

「もふもふもふもふ、もふもふもふもふう…………」


恐らくこう話している……儂は地下の生活がお主より長いからの……酔うんじゃよ一気にあがるとな、と。


私もクラクラが凄い。

目が回る。


寝起きで壁にぶつかる選手権をお姉ちゃんとした事を思いだした。


どれだけ大げさに、しかも自然に壁にぶつかるかを競う選手権。


その為だけに部屋にビデオカメラをセットしたのは良い思い出……だと思う。


うう、気持ちが悪いなぁ。

ふうふう。


10分ほどで私は回復。

イトウさんにに至っては1時間ほどその姿勢を保っていた。


「……もう大丈夫ですか? イトウさん」

「ああ、久々に上がるとくる物が有っての、敵わんわのう」


「…………次の7階層迄のジャンプでもこうなりますか?」


「いや、今回で結構耐性が付いたから、恐らく動けるけどしんどい位で済むと思うが……」


周りを見る余裕が出来たので明かりの呪文を唱えて周りを見ると結構凄い所だった。


「――――――イトウさん。コレって……………………」

「ああ、此処は宝物庫じゃからのお……」


「凄いですね――――――――――――――――」


周りを見ると宝箱が一杯。数え切れない程あった。100個じゃ済まないほど。


「コレって……中に何が入っているんですか?」

「良いものじゃよ?」


「…………一応聞きますが開けても良いのですか?」


「……ええよ?」

「ええの!?」


何でもお一人様1個までなんだってさ。2個目は絶対に開かない。とか――――。


何ソレ面白そう。開けたい開けたい。





私の見える範囲には無限の可能性が私を待っている。

早く早くと私をせがむ声が聞こえてきそうだ。


待っててね、私の宝箱くん。



その無数の宝箱は色とりどり、形も装飾も全て――――。

全くと言って良いほどに同じ物は無かった。


一つ一つとじっくり見て回る事にした。

私を呼ぶ声を探して――――


ふんふん。ふむふむー。

ほおほお、うーんなるほど。


コレは見て回るのも大変だ。選ぶのはもっと大変かも。


てくてくと歩いて見て回ると、気になる宝箱があったんだ。

4個も…………。


その宝箱は上下左右。十字を書くように置いてあった。

しかし私はそこで疑問。ハテナが浮かぶ。


その十字の真ん中。

その宝箱は存在感が無かった。


これだけ多くの宝箱が一つ一つその存在を――――この世界に於いて……。


「ええのは見つかったかえ?」

「あ…………イトウさん」


「通常はの――――――此処に来るのは基本、1階からなのじゃよ。そして、此処100階に辿り着く。しかしお主は――――――もう最下層まで辿り着いてしまった」


「はい…………そうですね」


「普通はあり得ないのじゃよ。恐らく今後もお前さんの様に此処の宝箱を開ける猛者は現れない筈」


イトウさんは200階層を経験した後に此処での宝箱を開ける事自体があり得ないと言った。

しかも此処の宝は凄い物しか入っておらんとも……。


「何か……良い物だと良いですが――――――――うん、決まりました。この子にします」


「…………お主には、ソコに宝箱が見えると?」

「……………………んん? はい?」


「儂にはな、そこにある宝箱は見えないのじゃよ。恐らく……隠れておるのじゃ。お主以外からの」


イトウさんは見えないと言っていた。

私には見えるのに。


隠れている……何から? ううんと…………。まぁ良いか。


「キミに決めた――――――――――――」


しゃがんで宝箱を開けるとそこには…………。

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