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120話


「次は別の階層へ行って貰おうかの」

そうイトウさんは私に話す。


此処での生活や日課にも少しずつ慣れてしまった私でも、このじじい。

いや、イトウさんの少し悪意が見え隠れする所に眉唾たっぷり気味の今日この頃。


だって今日のご飯もバンジーの手羽先とか、私の何かをエグるんだよ。

しかもコレがまた美味しいからさぁ。……酷いのだよ。


私も大分酷くなってきた。これがたくましいという事か。

益荒男への試練。


いやいや乙女なのよわたし。


「どうやって行くんですか? 別の階層って」


素直なのは性格か、単純だからか、普通の疑問にイトウさんの返答はやはりなモノだった。


「そりゃあお主……何時ものアレじゃよ」

「……………………私が思っている物ならば嫌なんですけど、ソレ……」


「しかし、何時か帰るときにはどのみちソレは必要なんじゃがのぅ……」


「…………まかりませんか?」

「うーむ。…………例えば?」


「コレとかどうですか?」


「………………ええじゃろ。ソレでも多分大丈夫じゃろうて」




という訳で今回のお供え物は私の伸びていた髪の毛だった。

女の命だけどね。ある意味。


勿論全部とかは無理だし、一房で15センチ程。

私の髪の毛は結構短めになってしまった。


祭壇に一房の髪の毛を供えると上から何かが落ちてきた。

私の頭に。


反射で「痛てっ」と痛くも無いけど言葉が出た。

何かと思ったら、指輪だった。


「ソレに祈れば他の階層へと行ける。地下100階ぐらいまでならお主一人でも行けるじゃろう」


「…………イトウさんと一緒なら?」


「そうじゃのう……用意が無くてもお主の思い入れのあるカプリスダンジョンの地下7階位なら行けると思うが」


「……………………ちゃんと終わるまで手伝いますので、一度地下7階へ連れて行って貰えませんか?」


「ううむ…………」

「肩でもまた揉みますんで……」


「アレもええか?」

「………………ええです」


「ふむ…………良いじゃろう。お主の働きで大分時間も短縮されておるでの。ふぉっふぉっふぉっ」


よしっ! 私の1つの目的地であるカプリスダンジョンの地下7階層。あそこに行ける!

考えたら闘志がみなぎった。


「じゃあ明日にでも行くかの……」


楽しみだよ。今日眠れるかしら私。

私の中の炎はまだ燃えているよ。メラメラメラメラ。

ふふふふふ。


後日イトウさんには肩もみと必殺のアレを堪能してもらった。

アレはアレだよ。


別名さらおスペシャル。

我が父をも唸らせた究極のストレッチなのだ。


誰でもコレを食らうと可愛い女の子みたいな声をだすんだ。

力を込めた私のひっさつわざ。というか裏技。



そして翌日。

イトウさんに指輪の使い方を習った。


「祈りよ! 始まりの聖者に届け」

文言を放ち頭の中で地下199階を願った。




すると空間が歪み私は瞬間移動した。


「…………成功ですか?」

「そうじゃの。大丈夫じゃ」


此処は地下199階らしい。

でも地下200階層との違いに私はビックリした。


多分、地獄ってこんな感じなんだろうなというイメージ通りの場所だった。


「イトウさん、ここって地獄ですか?」

「ほう。……その例えは割と得ているかもしらんの」


この階層は敵モンスターも凶暴、凶悪なものが多いらしい。

この199階層はイトウさんでも骨が折れると言っていた。

恐ろしや恐ろしや。


「では次に地下100階じゃ……」


私は言葉に出して「祈りよ! 始まりの聖者に届け」と地下100階へと飛んだ。

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