果たしてモンスターを魔法にかけて転移させるだけで人間を襲うのか
宿の部屋。
何故かベッドが3つある。
(頼んでないのに)広いテーブルに料理が運ばれてくる。
「フェルマー君、食べながら話そ!」
「お腹空いてるでしょう? 費用は全部ギルド持ちよ」
「は、はぁ……いただきます……」
お嬢様みたいな丁寧な言葉遣いをするのがイーシャ。
活発な感じのアッファー。
両手に花ってこの事を言うんだろうな。
風俗とかキャバクラでしかこんな状態になった事無いからこの後の金の心配をしてる俺((((;゜Д゜))))
いやだって怖いでしょ!
ギルド持ちだって言われてもさ!
「このままだと、ここら一帯の冒険者がクエストを受けられなくなる。その可能性すらあるわ」
「……そこまでなんですか」
イーシャがいきなりシリアスな表情になる。
「フェルマー君を今回呼んだのも、戦闘能力に長けた冒険者だけだと人員がどうしても足りないからだよ」
「それで俺に……」
「他に何か気になる事は無いかしら?」
「気になる事?」
「……正直に言うわ。こっちも八方塞がりなのよ」
今の段階で気になる事って言われてもなぁ……。
うーん。
転移魔法で上級モンスターを地上に転移させる。
そしてそのモンスターをコンフューズの魔法で人間を襲うように仕向ける。
ここまでは分かってる。
……ん?
あれ?
「ち、ちょっと確認したい事が2つあるんですけど、良いですか?」
「良いよ! 遠慮無く言って!」
「1つ目は、通行石無しで封印されたクエスト専用エリアに入る事って出来るんですか?」
「んー、出来ないよ。だって何のためにあるかって言ったらさ。モンスターが外に出れないようにするためだもん」
「そうね。同時にそれは外から自由に出入りをさせないようにするため。ワープや転移を使えば分からないけれど、基本的に物理的な出入りは出来ないわ」
イーシャとアッファーの胸で両手を挟まれる。
飯が食えないけどおかず……おやじか俺は(# ゜Д゜)
気を取り直す。
「2つ目。行方不明っていつから起こるようになったんですか?」
「大体4ヵ月くらい前……ってところかしら」
「最初はクエスト失敗って事になったんだけど、魔法石の効力が消滅してない事に受付の子が気付いてさ。そこから徐々に増えてったって感じだよね。イーシャ」
4ヵ月前……。
俺が孤児院でオーガロードに襲われる前か。
ならうまい具合に筋が通るんじゃないか?
「通行石を冒険者から奪った誰かが通行石を使って中に入って、モンスターにコンフューズをかけ、転移魔法で外へ……って話なら何となく繋がりそうじゃないですか?」
「え?」
「フェルマー君どーゆー事?」
「ロイバーから色々聞いてますよね?」
イーシャとアッファーは頷く。
「モンスターを転移させても人間を襲うかは分からない。だから魔法をかけてる。ここまでは良いんです。でもだったらどうやって結界が張られた場所に移動してるんですかってそもそもの前提条件を忘れてましたね……」
「フェルマー君すごーい!」
「あなた、かなりの頭脳ね」
両腕が2人の胸によってきつく抱きしめられる。
両手が塞がってたら飯食えないんだけど(´・ω・`)
「食べさせてあげるわよ」
「はい、あーん」
「自分で食べさせて(;^ω^)」




