ゲーニィ・テンス
~その夜~
「いやー今日は嬉しかったですねー(*´ω`*)」
「フェルマーが珍しく陶酔しやがってるわね……」
「何にせよ、決勝トーナメント出場おめでとうございます」
「ステラももっと飲んでください( ゜Д゜)」
「トーナメント進出は私のお陰ですよフェルマー(# ゜Д゜)」
「あーんでキレてんですかね(;^ω^)」
こんな時こそ飲みたいのに飲めないのは拷問だけど(´・ω・`)
でも、今回はケブラの分析をしたのにもかかわらず、強くなっていった。
それに対応できたのがでかかった。
分析と実戦がうまく連動出来てる。
「毎回こんなに強い人が参加するのって凄いですよね。それにしても」
3人は黙る。
……あれ?
何か地雷でも踏んじゃった?
「今回は特別でやがるわ。ここまでとんでもない化け物が集まりやがる事なんて無いわ」
「決勝トーナメントに出て来るレベルで言えば、3戦目に戦ったダラバが優勝候補……くらいですね」
「え?」
……マジ?
「何で……なんですか?」
エイリスはため息をつき、酒をあおる。
「今後来るだろうための準備を、他の町もしてやがるって事ね」
「準備?」
「話すんですか? もう」
「孤児院のオーガ来襲。廃墟になりやがった村。君も経験してやがるわよね」
「あー……」
「冒険した事もありやがるから分かると思うけど、通常、モンスターは結界を張った洞窟、または領域に隔離しやがる。だからオーガが外に出て来やがる事なんてありえない」
「でも、実際にそれが起こった……」
「ラズリだけでやがらない。世界中で起こりやがってる。結界を破り、モンスターを町に放ちやがってる不届き者がいやがるのは確実」
「え? ならデュエロス・パートルに出す理由って何ですか?」
そんなに強い人が出るより、討伐隊なり作って結界を破ってる奴を叩いた方が良いんじゃないのかな?
「他の町がどんな人物がいるのかを伝えてやる必要がありやがるし、もう1つ目的がありやがる」
「もう1つ?」
「ゲーニィ・テンスに誘ってやり、町を任せてやる」
ゲーニィ・テンス?
「ギルド長は皆このテンスに選ばれています。恐らくは決闘の中から選ばれる人もいるでしょう。勿論フェルマー。あなたも」
「お、俺がギルド長!?」
「まだフェルマーは若いので、ギルド長は先の話になると思いますが、実力的には申し分ないと思いますよ」
「そうでやがるわね。今回は特に粒揃いでやがるわ!」
決勝トーナメント進出以上の衝撃に呆然とする。
~翌日の朝~
俺は地下の闘技場でステラと模擬戦を行っていた。
俺もステラも両足にサンダーを纏い、本気モード。
レイピアを前に突き出しながら牽制してくるステラ。
距離を詰め、右のフック。
ステラは右ステップでかわし、切り払いの要領でレイピアを横に振るって来る。
それをベリーロールの要領でかわし、左の回転蹴りをかかとからステラの顔面向けて放つ。
これは距離で外される。
決闘を重ねて思ってた事があった。
蹴りは結構有効だ。
だから蹴りのバリエーションを増やしたいと思ってた。
こんな蹴り方した事無かったけど、異世界に来て一瞬で詰めれる距離とかが変わって来たから普通に使えるんだろうな。
今度はステラが突きのフェイントからのハイキックを放って来る。
うお!
レイピア使いであるステラが放つハイキック。
意外過ぎて反応が遅れ、掠る形で顎に受けてしまう。
そもそも、孤児院の時の模擬戦で普通に素手でも戦える人なのを忘れてた。
やっぱり痺れるな……。
でも、顎が痺れる程度ならまだ問題無い。
突きをギリギリで右に避け、ボディに左三日月からの右ハイキック。
俗に言う2段蹴りはステラの金髪を撫でるだけだった。
2段蹴りもかわされるか……。
でも、戦ってて疑問に思う事がある。
ステラって普通にゲーニィ・テンスに入っててもおかしくなくね?




