重い思いを自覚した時に人は強くなる
~翌日~
地下の闘技場で、俺は足にサンダー。手にはそれぞれファイアとサンダーを纏った状態でトレーニングをする。
「動きにまだ若干の無駄があります。研ぎ澄ましなさい」
「はい!」
今日は嬉しい事にステラがトレーニングに付き合ってくれてる。
ステラもレイピアにサンダーを纏った状態での本気に近い模擬戦。
ステラの突きをかわし、放ったカウンターの蹴りをステラが避ける。
ガードしないのはサンダーを纏った蹴りは一時的に相手を麻痺させるからだ。
でも、この状態の俺のスピードをもってしてもステラは軽々避けて来る。
しかも、タックルまで警戒して距離を長めに。
尚且つレイピアをフェンシングの要領で前に突き出しながら戦って来てる。
簡単に踏み込ませてくれない。
相手のスピードを殺し、自分のスピードを最大限に引き出す構え。
フェイントにも簡単に乗って来ない。
突きをしてくるかと思いきや、横方向の切り払い。
体勢を低くしてかわし、掛け蹴りをステラの顎向けて放つも、レイピアでギリギリ防がれる。
回転しながらのハイキックを打ちながらレイピアで再度防がせ、距離を取る。
詰めて来たレイピアの突きを掠る形で貰うも、オーバーハンドの右フックをステラに当てる事に成功する。
思わず距離を取るステラの足にローキックを当てに行く。
掠るのみだった。
今のは惜しかったな。
「段々と攻撃がスムーズに、しかも速くなってきましたね」
「ありがとうございます」
笑顔のステラにお礼を言う。
ちょっと照れ臭い。
「では、そろそろ私も」
ステラの両足から電気がほとばしる。
え、ちょ(;^ω^)
「フェルマー。あなたから盗ませて貰いました」
ずるっ!
とか思った瞬間にステラの剣先が俺の喉元に。
「……本当にスピードが段違いになるんですね」
「いや、盗まないで下さいよ(´・ω・`)」
良いんだけどさ。
嬉しいけどさ。
チクショーだよね(´・ω・`)
「戦闘については、これを繰り返して行けば良いでしょう」
模擬戦で負け過ぎる俺。
でも、やっぱりと言うか何と言うか。
周りにいる人たちがいかに化け物かを嫌ってほど思い知らされる。
俺はへたり込む。
いやぁ疲れた。
でもかなり充実したトレーニングだ。
「ありがとうございます。ステラ」
「今日はここまでにしますか?」
ステラの質問に俺はゆっくり立ち上がる。
「良ければもうちょっとだけ、お願いしたいです」
「……良いでしょう。少し休憩にしましょう」
飲み物を飲みながら、俺は壁にもたれかかる。
「孤児院の皆は元気ですか?」
「ええ。フェルマーとマイルの傭兵ギルドと魔法ギルドの移動をきっかけに、それらを志望する子が多くなりました。今では仕事の他に、鍛錬の時間を別途設けてるくらいですから」
おーマジか……。
「皆、フェルマーとマイルを応援しています」
「滅茶苦茶嬉しいです」
「恩は、もう既に返していますよ。あなた達は」
……。
湧き上がって来るとてもあたたかい感情。
「さあ、鍛錬を再開しましょう」
「はい!」
俺は目元を拭い、勢い良く立ち上がる。
「っしゃーやるぞー(# ゜Д゜)」
「……時々奇声を上げるのに驚きです(;^ω^)」




