決勝トーナメント選手入場Ⅰ
モノマキアのでかさには改めて圧倒させられる。
収容人数20万人の中で、たった2人が戦う姿を見て熱狂する。
ホムラとフレアは宿で留守番をしててもらい、俺とアユムは目の前にそびえ立つモノマキアを見上げてる。
「フェルマーじゃね?」
「え、マジじゃん!」
観客だろう人の声。
俺は手を振って応える。
「キングオブレーン! キーングオブレーン!」
歓声を受けながら、選手用入り口から中へ入り、控室へ。
会場の賑わいから、どれだけ盛り上がってるかが分かる。
決闘の初戦は3日後から。
長い祭りの始まりだ。
決闘でも無いのに体を動かす俺。
「今日戦うわけではないのですから」
「分かってても動いちゃいますって。ここまで聞こえて来るんですから」
「そう言うものなんですか?」
「俺はですけど。皆が俺の決闘を見て盛り上がってくれるって思うともう動かずにはいられなくなります」
「……分かりませんね」
「アユムもやってみたらどうですか?」
「こんな事を自分で言いたくないですが、私の戦闘力は君も良く知ってるでしょう」
「やれば、何となくでも形になりますよ」
「才能が無いですって(;^ω^)」
「それは知らないだけじゃないですか?」
「……否定はしませんが」
「さー! 大変長らくお待たせしました! デュエロス・パートル決勝トーナメント! 出場を決めた8雄の入場を見逃すなー!」
でかい歓声が起こる。
「良いから早く行って来なさい」
「分かりました」
バンテージをつけ、入口へ向かう。
~アユムの視点~
フェルマーを送り出し、会場へ向かう。
才能が無い……か。
私だけじゃない。
フェルマーも同じだ。
基本魔法と素手だけで。
あのメンツを相手に。
しかも無敗で決勝トーナメントに上がるなんて誰が予想しただろうか。
ひとえにフェルマーの努力である事は言うまでもない。
階段を上り、一番上から観客席を見る。
1人1人がフェルマーの力に興奮し、熱狂してる。
決して考えるのを止めない。
その力がフェルマーそのもの。
人間、誰しも考えてる。
それを強みに出来るのは……。
鍛錬、してみようかって気にさせられてしまう。
この決勝トーナメントの行く末次第で。
そんな言い訳を心の中でするアユムだった。
「さあ、最初に入場するのはこの選手! 1分けながらもその戦いを強く評価されてここに辿り着いた最年少の魔法使い! だが武器、素手何でも使って器用に戦う最年少! マイーーーール!」
観客の声援の中、マイルが手を振りながらフィールドの中央へ。
今回はフード付きのマントを着てないのか。
……どんな進化をしたのか楽しみだ。
「続きますはこちらも1分け! 先のマイル選手と死闘を繰り広げた水中で輝く巫女! ルサルカ・ヴァーーーーーーーダーーーーーーー!」
お辞儀をし、気丈に歩いて行くルサルカ。
見た目とは裏腹にフィールドを強引に変えて戦う豪快なスタイル。
今度はどんな戦い方をして来るのか。
「さてここから1敗の選手となります! まずはこの選手! コルス出身の狂った奴と言えばこの人! 七支刀で今度も八つ裂きにするのかー!? フロイヤ・クリーーーーーーガーーーーーー!」
『あーっはっはっは!』と高らかに笑いながら七支刀一閃。
自分以外の決闘カードは知らないけど、誰と戦うにしてもやばい相手なのは間違いない。
「続きましてはこの選手だ! 様々な武器を使った様々な戦法! そしてそれら全てが美しい! モイメ・レーーーーーーーーーグルーーーーーー!」
1礼し、歩いて行くレーグル。
今日は剣を携えて。
ただ、本番でどんな武器を使って来るかは分からないし、魔法がチート。
2度目に当たったら……とかは考えたくないな。
「続きましてはこの選手! 見えないところからの攻撃はまるでアサシン! 予選最終戦では惜しくも敗れましたが優勝候補なのは間違いない! ラムジー・レーーーーーントーーーーーー!」
両手を上げながら入っていくラムジー。
今日は武器を持ってないみたいだけど、俺と同じく手にはバンテージ。
近接同士だけどあの魔法。
要注意過ぎる。




