表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート魔法の攻略法~俺は異世界でも事前準備で無双する~  作者: 広田香保里
1章~デュエロス・パートル編~
105/175

希望と未熟を背負う

~その日の夜~


 ん……。


視界が徐々にクリアになる。


ここは……?


ベッドとチェストだけのシンプルな部屋。


でもどこか懐かしさを感じる。


孤児院の……俺の部屋?


ゆっくりと起き上がる。


横には寝てるホムラとフレア。


俺何で寝て……そうだ!


ステラと戦って……あれ?


記憶が曖昧だ。


結果は……?


立ち上がる。


まだ若干ふらつくけど、動けはする。


とりあえずステラのところに……。


扉を開ける。



「あっ」



 扉を開けると、メリリカと鉢合わせる。



「もう立ち上がって大丈夫ですか?」


「うん。ちょっとフラフラするけど、大丈夫だよ。メリリカ」


「ちょっと待っててください」



 メリリカは目を閉じる。



「精霊よ。自然よ。その力を持って我を癒し給え。ヒール」



 俺にヒールがかかり、フラフラが無くなった。


普通に動けるようになる。


メリリカも魔法を使えるようになってるのか。



「ありがとう。メリリカ」


「いいえ。大丈夫です」


「あの、ステラはどこにいるか分かる?」


「部屋にいます。もう起き上がってましたよ」



 結果を早く知りたい。


メリリカにありがとうと言い、俺は歩いて行く。



「私も、頑張ります」



 振り返る。



「フェルマーさんがここを出てから余り経ってないのに、凄く成長してて。私もこのままじゃいけないって改めて思いました」


「恥ずかしいよ(;^ω^)」


「頑張って下さい」


「うん」



 メリリカと別れ、ステラの部屋へ向かう。


メリリカが魔法ギルドに入ったらって思うと未来が躍るな、と心から思った。


扉をノックする。



「どうぞ。空いていますよ」


「失礼します」



 入って来る俺を見てステラは驚いたような表情。



「立ち上がっても平気ですか?」


「メリリカに回復してもらいましたから」


「そうですか……。 あの子は、マイルのように様々な魔法を勉強しています。メリリカだけじゃない。2人を見て、そう言う子が本当に増えました」



 嬉しそうに眼を閉じるステラ。


それは素直に嬉しいけど、今知りたいのは結果だ。



「……模擬戦の方は?」


「ほぼ同時に倒れたと、皆言っていましたね」


「って事は……」


「引き分け……のようですね」



 引き分けか……。



「視えていても、攻撃が当たった後では避けられませんでしたね」


「未来視……ですよね」


「良く分かりましたね。戦いの前に対策を練るのが、戦いの最中にまで分析が出来るようになって来たんですね」


「いえ……攻撃を貰い過ぎました。全部が重かったです」



 もっと早く気付けてたら良かった。


初めて戦う相手じゃなかった。


過去に戦ったステラしか、戦う前の俺は見てなかった。



「座って良いですよ。フェルマー」



 言われるがまま、ベッドに腰掛ける。


ステラが俺を抱きしめる。



「これから、本当に沢山の困難があると思います。ですがフェルマー。ここに味方が大勢います。皆があなたやマイルに憧れ、追いかけるでしょう。冒険者になるしか道は無かった。死ぬかもしれない運命が、未来を夢視る希望に」



 ……。


ただ、夢中になっただけ。


それをバカにするでもなく、聞いてもらって協力までしてくれた。


そのお陰だ。



「あなたは孤児院の誇りであり、希望そのものです。いずれ、皆がそうなるでしょう。ありがとう」


「あの時、ステラが無理だって言わないで、協力してくれたからです。マイルも、孤児院の皆も。俺にとってはかけがえのない存在です」



 俺から離れ、俺の頭を撫でるステラ。



「心置きなく、挑戦して来て下さい」


「ありがとうございます」



 今の俺はまだまだ未熟だ。


だけど吹っ切れた。


勝てはしなかったけど。


反省点も多いけど。


協力してくれる大勢の人がいる。


翌日、エイリスの元、俺は正式にゲーニィ・テンス見習いとなった事が決定、各町に通達された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ