傭兵ギルド長の本当の強さ(微本気)
「全く(# ゜Д゜) 感謝しやがりなさい(# ゜Д゜)」
訓練場。
ぶち切れ状態のエイリス。
サンサーラ対策にはエイリスと戦うのが一番と土下座を何回もしてようやく承認して貰って今に至る。
「ありがとうございます!」
「黙りやがりなさい(# ゜Д゜)」
「どうすりゃ良いのよ(# ゜Д゜)」
「茶番はその辺で良いですか?」
頭を振るアユムが審判を務める。
10mの距離を取ってエイリスと対峙。
周りにはギルドの皆が固唾を飲んで見守ってる。
「いよいよギルド長との模擬戦が見れるんだな……」
「ああ。楽しみだ」
いや、何回かやって全部負けてるんすけどね(´・ω・`)
「準備が出来やがったら言いやがりなさい」
「はい」
両足にサンダー、両手にファイアを纏う。
「アドバイスを取り入れやがる姿勢、それを継続しやがる事ね」
「いつでも大丈夫です」
「ルールはデュエロス・パートルに則ります」
手をあげるアユム。
「はじめ!」
距離を詰めようとするエイリスに、奇襲気味にファイアを放つ。
間一髪で右に避けたところに左の掛け蹴りでエイリスの左顎を狙うも、距離で外される。
すかさず距離を詰めようとする俺の膝をエイリスの突きが襲う。
間一髪、距離で外し、仕切り直し。
シーンと静まった後、皆が湧く。
「何だ今の攻防!?」
「やっば!」
盛り上がる中、エイリスは頷きながらどこか楽しそうに俺を見てる。
「常識に囚われやがらず、かつ君のスタイルを崩しやがらない。良い感じでやがるわね」
「ありがとうございます」
今度はエイリスが瞬時に距離を詰め、右膝目掛けて放って来た突きを俺が左に避けると同時に左切り上げを放ってくる。
ギリギリジャンプで避け、距離を取るフェイントから左の三日月をインローのモーションから腹に入れに行く。
エイリスは右に避けながら切り払いを俺の首目掛けて放って来る。
そのままエイリスの後ろに流れるように回り込んで切り払いをかわし、エイリスにタックルを仕掛けに行く。
エイリス素早く対応し、組みつく体勢になる。
岩のように動かないエイリス。
……腰つっよ!
エイリスに突き飛ばされ、再度距離を取る。
テイクダウン取れないのかよ……。
「体当たりで倒そうとしやがるのは良い事でやがるわね。デュエロス・パートルでも見せやがってたけど、手っ取り早く武器を封じやがれる」
そこまで分かるって事は対策が万全……。
どんだけ強いんだよ!
「短期間でこれだけ強くなりやがったのを誇りやがりなさい」
エイリスはそう言うと、魔陣札を取り出す。
魔陣札が光り、左手にも剣が持たれる。
二刀流だったのか……。
「君に敬意を。ちょっとだけ本気を出してあげる」
エイリスは距離を詰め、右剣の切り上げと左剣の突きを同時に。
距離で外すもすぐに詰められ、今度は二刀流でのラッシュ。
デュエロス・パートルの時に受けた、単純に2倍の手数。
掠るように肩、ももに受けるだけで分かる一撃の重さと速さ。
えっぐ!
左剣での突きをもろに腹にくらい、右剣の袈裟切りを肩にくらう。
仰向けに倒れ、天を仰ぐ。
「アユム! 回復してやりなさい!」
すかさずアユムが俺にヒールをしてくれ、起き上がる。
ギルドの皆から拍手が上がる。
「エイリスを二刀流にさせただけでも大したものでしたよフェルマー」
二刀流だけじゃない。
これにアルテマの魔法剣まで加わるのか……。
それに、支援魔法もサンダーも纏って無いのにあのスピード、それにパワー。
前は7割って言ってたけど、絶対嘘だ。
「魔法を使った奇襲は褒めてやるわ! どんどん自分を見失いやがらず、そうして活かせる事があったら固執しやがらずに使いやがりなさい!」
「はい! ありがとうございました!」
「ギルド長、こんなに強かったのか……」
「フェルマー! それでも良くやった!」
拍手の中、2匹が俺の元にやって来る。
目をウルウルさせながら俺にすり寄るホムラとフレア。
「はは。ごめんねホムラ、フレア。勝てなくて」
ぶんぶんと首を振る2匹。
マジでエイリスの強さの底が見えない。
同時に拍手の中、同じ相手に3回負ける悔しさを感じた。




