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第4幕:そうなんだ

最低でも週一更新を目標にしてます。

調子がよければ2~3日で出します。

小まめに推敲しているつもりですが、投稿してからさらに何回か読むと少し描写不足等を見つけてしまいます。

ころころ文が変わって申し訳ございません。

 俺を助けてくれた女性剣士はAランク冒険者のフュリーと名乗った。正直、こちらの世界の知識が全くないので、Aランク冒険者と言われてもピンとこないのだが、おそらく実力者なのだろう。フュリーは、チームメンバーと逸れてしまい、この洞窟にたどり着いたそうだ。


「もう夜だし、歩き回るのは得策じゃない。もしよければ交代で寝ずの番をしたいのだけど……どうかな?」

 フュリーがそう打診してきた。俺も寝ずの番を打診したかったが、見ず知らずのしかも男から寝ずの番を打診されると警戒されるのではだろうか? などと、考えてしまい言い出せなかったので、むこうから提案されたのは有り難かった。


「もちろん、俺もかなり疲れたのでゆっくり休む時間を作りたいと思っていた」


「よかった。なら先に休むといい。お互いに休息をとったら近くの村へ向かうとしよう」


「わかった。感謝する」

 俺はここで襲われたりするのでは? という警戒心も抱いたが、そもそもメリットがないので大丈夫だろうと素直に休むことにした。


 二時間おきに見張りを交代し、朝まで軽い仮眠を取り合った。睡眠時間がぶつ切りになった事と地面が硬くて寝づらかった事もあり、睡眠は浅かったが、贅沢は言っていられない。休息を終え、村へ向かった。


「正直、武器が無くて戦えないし、この辺の地理に詳しくなくて悪いが案内もできない」

 俺がそう言うと彼女は笑いながら答える。


「気にしなくていいよ! 昨日の時点で戦えないのは分かっていたし、私もこの辺の地形情報は一切持っていない」

 それって、迷子のフラグでは……? 案の定、我々は迷子になりました。


「二人して迷子か……しかも一人はお荷物状態。かなりマズいな。そろそろ腹も減ってきたし」

 幸い水辺を見つける事が出来たので拠点にして数日過ごした。フュリーに魔法で火を起こしてもらい、水を確保することが出来たからだ。しかし、食料事情的にそろそろマズい。俺は焦りを感じ始めていた。


「私の手持ちの食料も心許ないな……基本的に道具や食料品を担当している仲間がいたから所持品は最低限だったんだ」

現状、フュリーの食料に頼りきりだった。食料調達の知識がお互いに少なく、確保が余りうまくいっていなかったからだ。


「食料を探してくる」

 俺はそう言って少し拠点を離れた後、二回目の神様コールを行う。この世界の常識が分からない以上、フュリーにヒルダとの連絡を見られるのは避けたかった。


「もしもし? あ、ピンチ乗り越えられた?」

 能天気な声にイラついた。まずは神の奇跡についてクレームをつけてやる。


「おい、神の奇跡使ったが、まーったく役に立たなかったぞ。どうなってんだよ」


「失礼ね! アンタの使い方が悪いのよ! というか使うの早すぎ! もっと大事にしなさい」

 誰のせいで使わざるを得なくなったんですかね? せめて戦う術でも用意してくれれば話は違ったんだが……。まぁ、このポンコツ女神を当てにしてはいけない事は良くわかったので、どうでもいい。


「聞いても無駄かもしれないが、食べられる木の実とか知らない? 後は昨日も聞いたけど街か村の場所」

 するとヒルダから意外な答えが返ってきた。


「本来はダメなんだけど、地図と図鑑を少し更新してあげる。私のミスで森の中に飛ばしちゃったんだし……」

 こういう素直なところは非常にに好感が持てる。俺も今のところ、フュリーとヒルダに頼り切りで自分でなにかできるわけではないので心の中で反省した。


「ありがとう。さすがは女神様だな」

 俺がそう言うと電話越しにエヘヘヘヘヘというにやけ声が聞こえてくる。コイツちょろいな~、こういうところは可愛げがある。


「まぁ、頑張りなさいよ! ()()()()()()!」

 前言撤回だ!


 更新された図鑑を見て、食べられる木の実や野草を集める。野草の中に一つだけ、薬品臭いものがあるが大丈夫だろう。ヒルダがわざわざお詫びと名誉挽回を兼ねて寄越した情報なのだから、信じてやるべきだ。後は、一緒に送られてきた地図で近くの村の場所も把握しておいた。ようやくまともに冒険が始められそうで一安心だ。拠点に戻り、フュリーに報告する。


「幾つか食べられそうな木の実と野草を集めてきた。あとは高台から周辺を確認してみたら、村を見つけることができた」


「本当か!? 大活躍じゃないか! 食事を終えたらすぐ向かおう」

 物凄く褒めてくれたが、ヒルダの力なので正直に喜びづらいなぁ……。俺たちは食事を終えると村まで歩みを進めていった。


 無事に村へ着くことができたが、道中謎の腹痛に何度か襲われることがあった。フュリーも時々苦い顔をしていたので、おそらく同じだろう。するとヒルダの方からコールがあった。嫌な予感しかしない。人気のない所まで行き、対応する。


「あの……その……あのね……なんというかその……」

 明らかに言葉に詰まるというか濁すというか言いづらそうにしている。


「なんだよ? 言いたいことがあるなら早く言ってくれ。こっちはお前と連絡を取っているところを見られても大丈夫なのかすら、まだわかってないんだ」


「それについては大丈夫。最悪、女神と話してるって言ってもいいよ。変な奴だと思われるのがオチだと思うけど」

 どうやらヒルダと話しているのは見られても問題ないようだ。また一つこの世界で行動していく為の確実な情報を得られた。とは言え、さっきからコイツは何をもごもごしているんだろうか。


「あのね……ごめんなさい」

 いきなりの謝罪である。なんだというのか?


「なんの謝罪だ?」


「さっき図鑑におくった情報に一つだけ間違ったものを入れちゃったの……」

 あー、妙にお腹が痛いのはそのせいか。


「やばい毒草とかじゃないだろうな……」


「違うよ。ただ、下剤の原料なの……」

 腹下しの原料かい……もう、本当にこいつは。道中に襲われなくて本当に良かった。後でフュリーにも謝罪しておかねば。


「俺もお前に頼ってばっかだから、おまえに説教するのは筋違いかもしれないけど、人に何かを伝える時はよく確認しないとだめだろう。これが劇毒だったら今頃、俺もお陀仏だ。今度からは気を付けろよ」


「うん……分かった……ごめんね」

 萎らしくなったな。まぁ反省してるようだし、次からは大丈夫だろう。


「とりあえず反省会するからそろそろ切るね。プシュッ ゴクンッ」

 おい、今缶を開けて炭酸が抜ける音が聞こえたぞ。反省会って飲む気かコイツ?


「お前ちょっと待て、まさか酒飲み始めたわけじゃないだろうな?」


「そ、そんなわけないでしょ! げぇふ!」

 ヒルダOUT! この女神は本当に……。心配して損したわ


「はぁ、もういいよ。お前そういうやつだもんな」


「失礼ね! ま、何かあったらこっちから連絡することもあるから、その時はよろしく」

 そう言ってヒルダとの会話を終えた後、フュリーと一緒にこの村の村長の元を訪ねた。





新規の皆様、応援よろしくお願いいたします。

いつも応援してくれている方、本当にありがとうございます。

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