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第16幕:始末

終わりです。主人公活躍しないですねぇ。

次から新しい展開です。

そろそろ仲間が欲しい所ですね

「クソッ! 忌々しい。こんな簡単な仕事でしくじるとは」

 暗殺者は焦っていた。冒険者二人にいいようにやられてしまったのもそうだが、ジール候に失敗の報告をすれば自分は確実に消されるからだ。どうやって逃げ切るか? そんな事しか頭の中にはなかった。しかし、更に困惑する状況に本人は立たされていた。何故か、あの二人組の冒険者の一人がこちらを待ち伏せていたのだ。どこかに相棒も潜んでいるハズ……。身の危険に暗殺者は神経を研ぎ澄ませた。すると……


「ああ、そんな身構えなくてもいいぜ。俺は一人だよ。まぁ、信じてくれるかは分からないが……」

 突然そんなことを言う相手に更に警戒心を増した。とは言え、目の前にいる相手は封じておくべきだ。そう考え、蛇睨み(スネークアイ)を発動した。この固有魔法は敵を見ている間動けなくするというものだが、本来は二人以上のチームで戦う時にかなりの力を発揮するものだった。冒険者の時は、その連携でかなりの成績を残し、Aランク冒険者チームとして名を馳せていた。しかし、任務の失敗で仲間を失い、職に困っていたところをジール候に拾われた。彼は暗殺者となり、手駒として様々な暗殺をこなしたが、それは同時にチームを組める環境ではなくなってしまったということだ。だがしかし、彼はこの能力で幾つもの暗殺を成功させてきており、それは自信につながっていたのだ。それを今回打ち砕かれた形になった。そして今、追い詰められている。状況は最悪だが、ここで盛り返せばすべて万事うまくいく。暗殺者はそう頭を切り替えたのだった。


「本当に一人で来たようだな……」

 しばらく動かずに様子を探っていたが、隠れている敵が動く気配は一切ない。警戒していたが、全く行動を起こしてこないのだ。何故? そう思ったが、考えないことにした。今は追い詰められており、その挽回のチャンスでもあったからだ。


「だから最初からそう言ってるだろ。ビビり過ぎなんだよ」

 何故、この状況で余裕なのか? 味方が近くにいないのは確実なはずなのだが……。漠然とした不安が広がった。しかし、一撃で決めてしまえばよい。毒を塗り込んだ特性の短剣を敵に投げつけた。




 * * * * * * * * * * * * * * *




 俺はとある理由から敵を徹底的に叩き潰してやると決めていた。だから先ほどシュートにこの件を譲ってもらった時に()()()()()()()()()()と決まっていた。色々と警戒をしていたようだが、やっと相手は腹を括ったようで短剣が飛んでくる。遅せぇな。そんなチンタラ思考してたら他に仲間が隠れてたら死んでるだろ。俺はそんな風に相手を心の中で罵った。決まったと思ってニヤッとした暗殺者の顔が非常に腹が立つ。その顔を絶望で染め上げてやる。俺は奥の手を披露した。ガキンッと音を立てて落ちていく短剣に驚愕の顔をする暗殺者。


「な、なんだそれは!」

 目の前には馬鹿デカい氷で出来た盾が守っていた。


「自分だって使ってるじゃないか。相手も使えるっていう考えには至らないのか? 固有魔法をさ……」


「ば、馬鹿な……。固有魔法は魔法を高レベルで扱えるようにならないと使えないんだぞ。それこそAランククラスのベテラン冒険者じゃない限りは魔導士以外が覚えているはずがない」


「目の前で起こったことが現実だろ。実はさ、お前は絶対殺すって決めてたんだよ。ジールのおっさんが俺んとこに所属してる商人にちょっかい出してきたってだけでムカついてるんだよ。だから見せしめに消してやろうと思ってな」

 俺が話し出すと氷の盾は一瞬で消え失せた。


「所属……? ま、まさか! お前、商人ギルドの豪商の虎……」

 敵の周囲を球体状に囲む形で無数の氷の槍を作り出して貫いた。暗殺者は体中に槍が刺さって絶命していた。俺は死体を引きずって憲兵の詰所の前に捨て置いた。そして憲兵所の扉の前に張り紙を張っておく。


「クエストは失敗しました。詳細は冒険者ギルドへ」

 そして、急ぎその足で冒険者ギルドへ向かってマスターに事の顛末を伝えた。


「まさかアンタがこんなところに来るとは思ってもみなかった。Cランク冒険者に登録してきたときは何の冗談かと思ったよ。そのあとササっとBランク試験まで受けてきたのも含めてな……」


「ただの気紛れだったんだが、迷惑かけたようで悪ぃな。憲兵に詳細を聞かれたら伝えといてくれ。後、シュートにこれを渡して謝罪しといてくれ。んじゃ、もう行くわ」

 こうして街を出た。元々、狙われた商人の安全確保と暗殺者の引き受けが目的で立ち寄った街だった。気紛れで冒険者に扮したりもしたが、なかなか楽しかった。シュートとかいう面白い冒険者にも出会えた。


「また会えるといいですな。しかし、驚きましたぞ。カイン様があの冒険者と共に私の前に現れた時は……」

 そんな風に声を掛けてくる商人。俺は笑いながらたまたまだと答えた。


 2人は雑談を交わしながら、そのまま夜の闇に紛れて消えていった。


応援ありがとうございます。

感想や評価を頂けると励みになります。

今後ともよろしくお願いいたします。

出てきた固有魔法ってこういうあとがきに詳細説明入れると楽しめますかね?

ご意見いただけると幸いです。

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