第36話〜団体戦抽選会と不穏な足音〜
第36話スタートです!
今回のお話では武魔法大会の組み合わせ抽選会が行われます。
そしてお久しぶりにあの方々が登場しますよ!
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武魔法大会本番を明日に控え、今日はその団体戦の抽選会があるため、僕は学園に来ていた。
(前世からあまりくじ運は良くなかったけど、大丈夫かなぁ。まあどっちを引いても僕たちが勝つけどね)
1人で考え事をしていると、後ろから声をかけられた。
「やあ、ユーマ。昨日はお疲れさま」
「ん?おお、スイか。昨日はどうも」
スイは3年生で、ユーマから見れば年上なのだが、昨日のパーティーの後スイ本人から敬語もいらないし呼び捨てでいいから仲良くしようと言ってきていたのだ。
「今日はいよいよ抽選会だね。ユーマはどっちとやりたい?」
「スイ達のほうが強そうだし、何より帝国は早く退けたいから1回戦で帝国とやって、決勝でスイ達とやりたいかなぁ」
「なるほどね。ユーマはくじ運良いほう?」
「いや、あんまり良くないかな。スイは?」
「僕もあまり良くないかな。でも、決勝でユーマ達とやりたいのは本音だから、どっちからにしても全力でぶつかるよ」
スイと話していると、帝立学院のザラフ君がやってきた。
「ユーマにスイウェルか。昨日ぶりだな。今年も俺達帝国が優勝は貰っていくぜ」
「それはどうかな?今年のうちを今までと一緒だと思わないほうがいいよ」
「それはうちもだよ。今年は過去最高のメンバーが揃ってるからね。おいそれと負けるわけはないよ」
「威勢がいいのは良いことだが、俺たちの勝利は揺るがん。それだけだ」
そういうと、ザラフ君は先に学園に入っていった。
「スイ、僕たちも行こう」
「そうだね」
僕とスイもあとを追って、学園に入った。
抽選会が行われる会場に行くと、そこにはラルフ先生がいた。
「あれ?ラルフ先生じゃないですか。こんにちわ」
「こんにちわ、ユーマ。そして、スイウェル君とザラフ君もこんにちわ」
「こんにちわ、ラルフ先生」
「どうもです」
「3人とも、揃ってるね。じゃあ、これから明日の武魔法大会団体戦の組み合わせ抽選会を今からするね。名前を1人ずつ呼ぶから、呼ばれたらこの箱に入っている紙を取り出してくれ。取り出しても、まだ見ないで全員が揃ってから開けるんだ。良いね?」
3人が肯定の意味を込めて、首を縦に振るとラルフ先生が口を開いた。
「では始めるよ。まず、スイウェル君」
「はい!」
スイは箱の中に手を入れて、1枚の紙を取り出していた。
「取ったね。まだ見ちゃダメだよ。じゃあ、次にザラフ君」
「ああ」
ザラフ君もスイと同じように紙を取っていた。
「じゃあ最後にユーマ」
「はい!」
僕は、箱の中に手を入れて最後に残った1枚を取り出した。
「全員取ったね。じゃあ、開けて良いよ。中には番号が書いてあるから、見たらそこに書いてある番号の下に行くんだ」
ガサガサっと、全員が番号を見た後、黒板に書いてあった番号のところに並んだ。
「並んだね。じゃあ、発表するよ。武魔法大会団体戦1回戦、ノズワール帝立学院対イングレア王立学園、フェイルバード王立学園はシードで決勝からの登場になるね」
引いた番号は僕が1番、ザラフ君が2番、スイが3番と言った形になった。
初戦から、ノズワール帝立学院を叩けるとは自分ながらついてるなと思った。
「では、今日はこれで解散だよ。お疲れさま。明日の試合怪我のないようにお互い全力を出すんだよ」
「「「はい!」」」
校門前でスイと別れた僕は、念話でルディ、シルフィ、オーグ、フィオさんを呼び出した。
【ルディ、シルフィ、オーグ、フィオさん。聞こえる?】
【ユーマ君?聞こえるよ】
【ちゃんと聞こえるよ。ユーマ】
【どうした?ユーマ】
【何かあったの?ユーマ君】
【さっき武魔法大会個人戦の組み合わせ抽選があって、僕達イングレア王立学園代表は1回戦でノズワール帝立学院とやることになったからその報告だね】
【帝国とか〜。いきなりディフェンディングチャンピオンとだね】
【うん。でも僕は1回戦でノズワール帝立学院と当たれて良かったと思ってるよ】
【何故だ?】
【僕たちが3学校の中で1番強い事は揺るぎないけど、舐めてる帝国の奴らに一泡吹かせれるチャンスだと思うんだ。フィオさんもそう思うよね?】
【そうだね。私は1年の時から代表メンバーに入ってるけど、悔しい負け方してきてるからここで相手をギャフンっと言わせたいかな】
【だよね。じゃあ、また明日ね。明日は全力を出し切ろう。まあ、僕が全力を出したら校舎や王都に被害が出そうだから抑えるけどね笑】
念話の中でも笑いが絶えなかったから、切るのを躊躇ったが、この後行くところがあると言って念話を切った。
その行きたいところとは、教会だ。
久しぶりに神達とも話したいと思ったのだ。
僕は、その足で教会に行き、シスターにお祈りに来たと言って賽銭として銀貨を払い神の間に通してもらった。
そして、片膝をつき両手を組んで祈ると僕の意識は次第に遠くなった。
目が覚めると、そこは神界だった。
いつもにところに転移すると、4人の神がいた。
「ゼノン、ラム、カーシア、パナミ!久しぶりだね」
「おお!ユーマ君か。久しぶりじゃのぉ」
「久しぶり、ユーマ君」
「久しぶりだなぁ!ユーマ!」
「ユーマ君、お久しぶりです」
カーシアは再会出来たことが嬉しかったのか僕の頭を撫でてきた。
「ユーマ君、スタンピードでの活躍見ておったぞ。流石じゃったな」
「ありがとう。従魔やみんなのお陰で勝てたよ」
ラム「魔法も凄かったね。デュアルスペルなんていつ覚えたの?」
「父さん達と修行してた時だね。まあ、あれはまだ進化させれるし魔法には無限の可能性を感じてるよ」
みんなで、わいわいお茶を飲みながら話しているとゼノンが不意に真剣な顔をして僕の方に向いた。
「ユーマ君や。今から言う事は紛れもない事実じゃ」
「どうしたんだ?ゼノン」
「実はの、ユーマ君が住んでいる国にどうやら魔族がいるようなのじゃ」
「魔族だって⁉︎」
魔族というのは、魔法に長けた種族で魔力量も桁違いに多いと聞いたことがある。
「何人ぐらいいるんだ?」
「わしらが見るに今は2人じゃが、もしかするともっと増えるかも知れん」
「その事を国の王様に伝えても良いか?勿論内密に動いてもらう」
「勿論じゃ。ユーマ君なら1人でも倒せると思うが、無理はするでないぞ?」
「ああ!わかってるよ」
それからまた暫く話していると、時間が来たようでユーマの体は透け始めていた。
「もう時間か。ここに来ると楽しいから時間を忘れちゃうな」
「私も楽しかったよ。また来てよね」
「ああ!また来るよ」
僕はそう言い、現実世界に意識が戻った。
(それにしても魔族か。明日陛下に謁見して伝えてみよう)
僕は、教会を出て家への帰路についた。
はい!どうも。ユウキと申します。
久しぶりに新しい種族が出てきたので解説したいと思います。
魔族:頭に角、腰のあたりに尻尾、そして背中に禍々しくも神々しい翼が生えているのが特徴の種族。
魔法に優れ、魔力量も桁違いに多く残忍な性格。
下位魔族なら、聖属性の魔法が有効的だが、上位以上ともなると聖属性含めあらゆる魔法に対する耐性値が上がるため、下位よりも効きにくくなるのだ。
プライドが高く、自身の種族に誇りを持っており、種族を馬鹿にされるとすごく怒る。
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次回予告
いよいよ始まった武魔法大会個人戦本番
ユーマ達は、これまでの成果を見せれるのか
次回:個人戦1回戦、先鋒戦 オーグVSロイズ
次回もいつ投稿出来るか不明です
不定期更新で申し訳ありませんが、気長に待って頂けると嬉しいです。
そんなに投稿間隔は開けないようこれからも努力していきます。




