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〜異世界で契約した従魔がEXランクの魔物達でした〜  作者: ユウキ
第2章 イングレア王立学園編
35/63

第32話〜スタンピード③ sideルディ〜

第32話スタートです!



今回のお話はルディちゃん視点で展開していきます。

......

......


 ユーマ君やシルフィと別れた私は、クリスに乗って空を旋回していた。



「私達なら、Sランク帯の魔物ぐらいなら倒せると思うけど、無茶するとユーマ君に怒られちゃうからね。そこそこのやつを探さないと」


【グルゥ】


 暫く、空から魔物を探していると一際大きな魔物が視界に入った。


(あれはキングオーガね。周りには従えているオーガもいるみたいだし、ここで倒さなきゃ被害が大きくなりそうね)


「クリス、このまま空中で戦おう。風の竜巻を出してくれる?いきなり合体技で行くわよ」


【グルゥ!】


「行くわよ。<我が手に来れ、火の魔力よ 集まり火の槍となれ!ファイアランス>!」


【グルゥ】


 私は、自身のファイアランスとクリスの風属性の竜巻を合わせて1つの大きな魔法としてキングオーガに向けて放った。


 煙が晴れると、キングオーガは毅然として立っていたが、周りにいたオーガ達は纏めて亡骸になっていた。


 私はクリスから降りると、2本の剣を抜いた。


 クリスは私を下ろした後、また空へ上がった。


 実は降りる時に、魔法での援護をお願いしていたのだ。


「さて、私とクリスの合体魔法を食らっても立っていられるほど硬いあなただけど私の剣は通用するのかしら?」



<エンチャント付与!強靭剣>


 付与魔法で、剣にエンシェントをした途端、2本の剣が光だしたのだ。


 実は、ユーマ君達と修行をしている間に、教えてもらったのがこのエンチャント付与なのです。


 今はまだ1つしか付けれないけど、今を凌ぐぐらいなら出来る。


 私は2本の剣をキングオーガに向けて振り下ろしたが、ギリギリのところで持っていた棍棒のような太い武器で受け止められてしまった。


(身体強化も掛けてるから何とかなってるけど、切れたら吹っ飛ばされるなぁ)


 これからどうしようかと考えていたが、急な雄叫びが聞こえて来て、私は現実世界に思考を戻された。


「うおおおおおおっ!」


(何⁉︎)


 次に見た時には、キングオーガは少し後ろに吹き飛んでいた。



「嬢ちゃん、大丈夫か?」


「ええ、大丈夫です。攻撃したのは良いんですけど吹き飛ばないように耐えてるのが精一杯だったので助かりました。ええと、お名前を伺っても良いですか?」


「ああ。俺はAランク冒険者パーティー、夜風の丘のリーダーをしているガリウスだ。そしてこいつが俺の従魔であるキングウルフのウーラだ。よろしくな」


 ガリウスさんは、とても体が大きくて重そうな大剣を持っていた。


「私はEランク冒険者パーティー、蒼銀の双翼のルディです。この子は私の従魔でグリフォンのクリスです」


【グルゥ】


 クリスとウーラはお互い頭を付けて挨拶をしていた。


「Eランクの冒険者なら王都に残って、街の人の避難誘導や、救助メインじゃなかったか?何でこんな戦場の最前線にいるんだ?」


「少し待っててください。聞いてみるので」


「聞くって誰にだ?


「うちのパーティーリーダーです」


 そういうと、ユーマ君に念話を飛ばした。


【ユーマ君、聞こえる?ルディだよ】


【ルディ?聞こえるよ。どうしたの?】


【今、Aランク冒険者パーティーの夜風の丘のガリウスさんっていう人にEランク冒険者の私達がなぜ戦場の最前線にいるのかって聞かれてるんだけど、どう答えたら良い?】


【それなら陛下に依頼された事と僕達の両親の名前を出して良いよ。それなら満足すると思う】


【分かった、ありがとうね】


 そういうと、ユーマ君と念和を切り、ガリウスさんの方を向いた。


「私達が最前線にいるのは、ある方からの依頼を直接受けたからなんです」


「それは言える人なのか?」


「はい。私たちに直接依頼して来た人物は、この国の王様であるガルム国王陛下です」


「何⁉︎お前達は陛下と知り合いなのか?」


「まあ、私たちもですけど私たちの親が陛下と仲良くて、そこから私達も知り合いになった感じですね」


「お前達の親というのは誰なんだ?」


「Sランク冒険者パーティーの紅銀の大地が私達の両親です」


「紅銀の大地さんの子供たちなのか⁉︎じゃあ強いわけだな」


「5歳の頃から、私もリーダーのユーマ君も両親に鍛えられましたからね」


 この2人が会話を出来ているのはお互いの従魔であるグリフォンとキングウルフが威嚇して牽制をしているからである。


「そろそろおしゃべりもやめて、キングオーガを倒すか。嬢ちゃんは剣と魔法、どっちが得意だ?」


「どっちも出来ますけど、剣の方が出来ます。ガリウスさんはその大剣ですよね?」


「ああ、この大剣と肉体が俺の武器だ」


「では、ガリウスさんとウーラは接近戦で削ってください。タイミングを見て私とクリスで魔法をぶっ放します」


「分かった!ウーラ、行くぞ」


 ガリウスさんはウーラと一緒に、キングオーガに向けて走っていった。


 私とクリスは1発で決めるため、かなりの量の魔力を込めた。




 私とクリスの魔力が溜まった所でガリウスさんとウーラに声をかけた。


「ガリウスさん、ウーラもう下がって良いよ!」


「おう!」


「ウォン!」


 私は最近習得した炎属性の超級魔法を、クリスはさっきよりも大きな竜巻を起こしていた。


<焔の御志よ、災いを灰塵と化せ !エクスプロージョン!>


 エクスプロージョンは炎属性の超級魔法で、広範囲に爆発を起こす技である。


 私は魔力をコントロールして爆発範囲を円形に広範囲ではなく、前方向に高威力の爆発を起こすなど魔法の指向性を持たせることに成功していたのだ。


「なんだこの威力は⁉︎」



 「グオオオっ!」


 <エクスプロージョン>と風属性の竜巻を同時に食らったことで流石に耐え切れなかったのか、キングオーガは断末魔をあげて倒れた。


 魔力反応がなかったことから、絶命したことがわかった。


「私でも、キングオーガを倒せるんだ。ガリウスさんがヘイトを誘導してくれてたおかげです。ありがとうございました」


「いや、ルディの魔法の威力が高かったおかげだろう」


 私はガリウスさんと別れた後、念話でユーマ君を呼んでアイテムボックスにキングオーガとオーガの群れの亡骸を入れてもらった。


 その時、ユーマ君は私がキングオーガと配下だったオーガを倒したと聞いてびっくりしていた。

はい!どうも。ユウキと申します。


ルディちゃんの相手も強敵でしたね。


炎属性の魔法は、冒険者としての依頼をこなしている時に使えるようになったみたいです。


ということで今回新しい魔物(オーガ自体は第25話の従魔紹介のところでしている)が登場したので恒例の魔物紹介です笑


キングオーガ

オーガの群れの長。通常のオーガに比べると知能も高く、オーガの集団を取りまとめている。キングオーガの有無で戦況が劇的に変わってくると言われている。


また、魔法よりも殴打系や剣の覚えが強く腰に刀や剣を指している個体が多い。


ただ、魔法が一切使えないわけではなく、相手への牽制や弱った相手を仕留めるくらいの威力はある。


しかし、使える属性は火や炎だけと汎用性も乏しく、威力もそこまで高くないことから対策はしやすい。


一見強面で自身や仲間のオーガ以外を敵に見ていると思われがちだが、自身よりも強い個体には逆らわず人間とも有効的な個体もいる。


ウーラ(ガリウスの従魔)

ウルフ種の中でも2番目に強いとされているキング個体である。


キングウルフは高い統率能力と高い身体能力、そして優れた嗅覚を併せ持つSランクの魔物。


ユーマの従魔である神獣フェンリルには当然劣ってしまう。


しかしキング個体の中でも、強い部類に入りキングオーガとも互角に渡り合えるほど強い。


身体強化をしていなくても視認出来るかぎりぎりである驚異のスピードが武器である。



もしこの話が面白いと思ってもらえたら評価やブックマークをよろしくお願いします。


1人1人の評価はとても大切ですし投稿や作成の励みになります。


また「ここはこうした方が面白くなるよ」とか「ここ面白かった」などの感想もどんどん受け付けています。


感想は確認次第返信していきますのでじゃんじゃん送ってきてください。


次回予告

ユーマやルディと別れたシルフィはルクスと共に、新たなキング種と対峙していた。


そこで出会ったある冒険者に絡まれてしまう


次回:〜スタンピード④ sideシルフィ〜


次回は17時の投稿になります。

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