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〜幕間① ルディ・リザベート〜

このお話はルディちゃん視点です!



話の時間軸としては14話の翌々日です。

......

......


 私は、ルディ・リザベート。


  Sランク冒険者パーティー、紅銀の大地のユリウス・リザベートとエイナ・リザベートを両親に持つ7歳の女の子です。


 今、私の隣にいるのは5歳の時にわたしが従魔契約で呼び出した従魔のグリフォン、名前はクリス。


 クリスはSランクの魔物なのですが、自身で姿を変えられることから特異種となり1つランクが上がってEXランクの魔物になります。


 この子は普段はその特殊能力で体を30センチ程のぬいぐるみサイズになっていますが、本来なら3〜4メートルほどの大きさなんです。


 さて突然ですが、私には好きな人がいます。


 今から、その人に会うためにその人の家に来ています。


 といってもお隣さんなんですけどね笑


 彼の家のドアの前に立って、その彼が出てくるのを待ってます。


 少ししてからドアが開いて、彼が出てきました。



「おはよう、ルディ。よく来たね」


 彼こそが、私の最愛の人であるユーマ・シンフィールド君です。


 彼の両親は紅銀の大地のメンバーであるブライト・シンフィールドとサリー・シンフィールドでその人達とうちのパパとママはパーティーメンバーであり、昔からの親友で、今でも家族ぐるみの付き合いをしています。


 その縁から、私とユーマ君は赤ちゃんの頃から一緒でした。


 所謂幼馴染ってところですね。


 ユーマ君は私と同じで7歳なんですが、普段はとても7歳とは思えない程大人びていてその眼差しはまるでお兄ちゃんみたいで、小さい頃から良く世話を焼いてもらっていました。


 今でもそれは続いてますけどね笑。


 その度に、私はユーマ君の優しさに急激に惹かれて、小さい頃から抱きついたり、腕を組んだりしてのスキンシップをしていました。


「おはよう、ユーマ君」


 今も私は、彼に抱きついて挨拶を交わしています。


 そして忘れては行けないことが1つあります。


 それは今も彼の隣にいる2匹の従魔です。


【おはようございます、ルディ殿】


 彼がユーマ君の従魔、神獣フェンリルのルクス(男の子)です。


 神獣はこの世界で数少ないEXランクの魔物なんです。


 クリスとは違って、純粋なEXランクの魔物だから、2年前従魔契約の魔法陣から出てきたときは、パパ達みんな驚いていました。


 ルクスもクリス同様、普段は子犬みたいな見た目をしています。


「おはよう、ルクス」


「クルクルゥ」


 クリスもルクスに挨拶をしています。

 2匹は同じ日に呼び出されて以来、いつも一緒にいる従魔の親友なんです。


 その関係はまるで私とユーマ君によく似ています。


【おはよう、ルディ】


 そして今、私に気軽に話しかけてくれたのはユーマ君の頭の上にいる彼の2匹目の従魔である神龍のリムル(女の子)です。


 私のママの話では、本来従魔になるのは波長が合う1匹だけのはずなんですが、ユーマ君は2匹目と契約できちゃったんです。


 これは、500年以上できていなかった事らしくて、改めてユーマ君は凄いんだなぁって思い知りました。


「リムルもおはよう」


 リムルを紹介してもらった直後、彼女の方から敬語も必要ないし呼び捨てで構わないと言われていたので私も気軽に挨拶を交わしました。


「じゃあ、遊びにいきましょう」


 私は、ユーマ君の腕を組んで家に入っていきました。



 彼の部屋で遊んでいると、部屋の扉がノックされて、1人のメイドさんが入ってきた。


「ユーマ様、お茶が入りましたのでお持ちいたしました。ルディ様もいらっしゃったということでお2人分ご用意させていただきました」


「ありがとう、シルフィ」


 今のメイドさんは、ユーマ君の専属メイドでシルフィという方です。


 狐人族で可愛らしい耳と尻尾があります。

 勿論顔も可愛いですよ。


 生まれた時からユーマ君と一緒にいるから、シルフィの事はお姉ちゃんみたいに見ています。


 因みにシルフィは14歳で、私達とは7歳離れています。


 私達は、シルフィが入れてくれた紅茶を飲みながら楽しく話していた。


 私達は、2年前の5歳の時に従魔契約でEXランクの魔物であるルクスとクリスを呼び出した時に横暴な貴族とかから2匹を守るため、パパ達と親交がある、この国の国王陛下に会いに行きました。


 王城で陛下に会った後、話はすぐに纏まりました。


 陛下が私達の後ろ盾になって、王家の過激派な大臣や横暴な貴族が手を出せないようにして貰ったんです。


 でも、陛下の言葉の意味が理解できていない貴族の嫡男がちょっかいを出す事件が何回か起こり、私達は悩みました。


 ルクスやユーマ君が言うには、最悪の場合内乱に発展するのでは?と言う意見が出たので余計に悩みました。


 そこでユーマ君が、10歳になって王都にある王立学院に行くようになったらそれと同時に冒険者ギルドで冒険者登録をしようと持ちかけてきました。


 ユーマ君の話では、冒険者ギルドは他者の圧を受けない独自の系統を持つらしく、陛下に後ろ盾になってもらったのをさらに強固にできるのではないかとの事でした。


 勿論戦闘面での経験不足をも補えるし、色んなことがプラスに動くと考えた私達は、パパ達に冒険者になるために修行を付けてもらえるようにお願いして、パパとユーマ君パパに武器での戦闘を、ママとユーマ君ママに魔法を教わることになり、私達の修行が始りました。


 パパ達と相談した結果、午前中はパパ達と武器での戦闘、午後はママ達と魔法の修行をすることになりました。


 武器での戦闘では、パパ達に敵うわけもなく模擬戦中心(勿論最初は握り方や振り方から教わりましたよ)にやってたんですけどボコボコにやられてましたね笑

 そのたびにママ達が回復魔法をかけてくれたので跡やダメージが残る事はありませんでした。


 魔法はママ達から、基礎となる魔力循環と魔力の制御から習いました。


 その結果、私は火と風と、ユーマ君は全属性に適性があったのです。


 ステータスを見せてもらった時もみんな驚いてたけど、改めて目の当たりにするとさらに驚いていました。


 しかもユーマ君はもう既に魔力循環と魔力の制御がほぼ出来ていたのです。


 本人が言うには、前世の知識のおかげで3歳くらいからもうその手の修行はしていたそうです。



(やっぱりユーマ君は凄いなぁ)




 明日も修行がありますが、私はユーマ君の隣に立つって決めてるので頑張りたいと思います。


 3年後には学院に通いながら冒険者としても活動していきます。


 その時にユーマ君が私を守ってくれるように私もユーマ君を守れるように修行を頑張らなくちゃね。



 後それから......ユーマ君のお嫁さんになれたらなぁと思うようになってきました。


 勿論最初は健全なお付き合いからになると思うんですが行く着く先がそこになればなぁと思わないこともありません。


「どうしたの?ルディ。難しい顔して」


 はっ!


 私が考えてたことが顔に出ていたのか、ユーマ君に声をかけられてしまった。



「なななっ....何でもないよ。大丈夫大丈夫」


「そう?なら良いけど」


 はあ....ユーマ君に想いを打ち明けるのは、まだまだ先になりそうです。


 でも、決して諦めません!


 何時かは必ず、ユーマくんの心を射止めて見せます!


あとがき


もしこの話が面白いと思ってもらえたら評価やブックマークをよろしくお願いします。


1人1人の評価はとても大切ですし投稿や作成の励みになります。


また「ここはこうした方が面白くなるよ」とか「ここ面白かった」などの感想もどんどん受け付けています。


感想は確認次第返信していきますのでじゃんじゃん送ってきてください。


次回予告


魔物との実戦訓練を前にして、ユーマはある悩みを抱く。

そしてその悩みを打ち明けるべく、彼はある場所を訪れる。


次回:神との再会

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