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君の従兄、僕の兄。
奏真Side
「奏真って呼んでいいか?」
凜夜さんは、そう言った。
「はい。えっと、に、兄さん」
凜夜さんは笑いながら、
「確か、奏真にはお兄さんがいたよな?何て呼んでるの?」
「紘真で、紘兄...と」
「じゃあ俺は凜兄だな。夜乃とおんなじだ」
ははっと笑う兄さんが悲しそうだった。
「じゃあ『兄さん』って呼んでいい?紘兄に言ったら、笑われるからさ」
僕の心もフクザツ。
「うん。そうして。...夜乃、良かったな。ほんとの姉と、弟じゃなくて。従姉だから、結婚できるぞ」
と少し冗談混じりに言った。
「お父さんが許してくれないでしょ」
「わかんないだろ?白服のお坊ちゃんとも破談にしたし。それだけ奏真が好きなんじゃないか?」
「兄さんは今、好きな人いるの?」
「んぅ?いる〜、自分勝手で可愛い妹みたいな子」
「その人の好きな人は?」
笑いながら、自信満々に
「俺」
と言った。
「じゃあ彼女?」
「そうとも言う」
今までで一番笑顔。
「そっかぁ〜、幸せそうだね」
「幸せだよ...」
きっと彼女さんは、愛されているんだなと思った。




