君との運命。
遅くなってごめんなさい。
――僕が見た日記――
紘兄の部屋で、探してた。僕と父さん、母さんの繋がりを裏付ける証拠。
兄なら知ってる気がしてた。それは、ただの気のせいかもしれないけど、知りたかったから。
机の上に無造作に置かれたノート
『日記 大学2年』
と、書かれていた。
日記は、今年の日付。
ぱらぱらめくっていて出てきたのは、
聴いてしまった。
弟は、俺の父親とは違う。それは、母の電話口から聞こえた。
そして、姉がいるらしい。母の言葉「お姉さんは元気ですか?」と、その後「ヤノちゃんには言いましたか?」と。
姉は、俺と弟の間の歳の子らしい。つまり、大学1年から、中学3年。
探してみようか。迷った。
でも、ヤノって子は知らないらしいから、傷付くだろう。
この内容を見て、思った。僕には姉がいるのだ、と。
探すだけなら、いいかな?って思ったから、まずは学校から、調べた。
そうしたら、いたんだ!
夜乃という名の中学3年生の子が。
だから、見てみた。こっそり影から。
その時、貴女にはお兄さんがいることを知った。
兄と、姉がいたのだと、嬉しくなった。
僕には、紘兄と夜乃さんと、もう一人兄がいると。
同時に怖かった。夜乃さんの父親が自分の父親だということが。
だから、見ていたんだ。
いつか、お話したいなって。そんな風に。
今年になって、雨が降ったあの日、初めてお話ができた。嬉しかった。急に近付けたから。
でも、気づいたら、好きになっていた。
姉を。自分の姉を。
その嘘を呑み込んで、好きになった。
言わなかったのは、拒絶すると思ったから。
父親がそんなことするはずがないと。弟は好きになれないと。まだ、あるかな。
この事実は、言わなければならない。どんな形でも。どんな形になったとしても。
携帯電話の着信音。夜乃さんだけは、特別。すぐに気付きたいから。
間違いメール...みたい
内容は完全に僕...ぼく!?
え?ちょっと待って...僕?
ほんとに僕なの?
あぁ、言いたいこと。
あなたは、僕を逃がしはしないね。
ありがとう。ありがとう。
僕にはまだ、未来があるんだね。
もう少し、夢を見ていいかな?...




