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蜜蜂。  作者: 戸瑚夕羽
17/29

君と俺の記念日。

先に申し上げます。


絋真と


紗菜です。

――紘真Side

隣を歩く俺の大切な人。

「ねぇ、紗菜」

「なあに?」

ふわりと舞う華のようなずっと大好きな人

「俺、『日記』を書いてるんだけど、奏真に見られたっぽいんだよね」

驚きながら、

「そんな大事なことが書かれてるの?」

「うん。それなりに大事.........」

これは、奏真に言えない内容なんだけどね。

それを見られた。ってちょっとマズイよね。


どうしよっかな?

「紘真?大丈夫じゃない?奏真君なら」

「奏真が一人暮らし始めた理由、多分。俺のせい.........」




―……‥・・・約半年前



「ただいまー、奏真ぁ~いる~?」

静かな家に、響かせる声は、動く気配の無い空気を貫いて、ドアの音を跳ね返した。

三階の俺の部屋のドアには、クリスマスに紗菜がくれたベルが付けられている。

その音が聴こえた。


俺の部屋から出てきた?

俺が考えていることを知ってか知らずか、制服を着替えた、かなりルーズな格好で、降りてきた。


「おかえり、絋兄」

疲れたような声を俺より低く小さい身体からはき出した。

「ただいま、って大丈夫か?」

顔色が少し悪く見えた。

「母さんと父さんを怒らすかもしれない」

その言葉が意味するのは、『テスト惨敗』うちの親はそうだった。

俺は、それなりの点数をキープし続けたから、高校も今の大学も行けてる。


奏真は、上手くいってないらしい。


それは、何故だろう?


ちょっとわかる。

この間受けた、血液検査で、母がO型で、父がAB型なのに対し、奏真はO型だった。因みに俺は、A型。祖母がA型だったかららしい。

それが原因で、俺や父さん、母さんの周辺を探し始めた。

俺の部屋にいたことは、確かなんだろう。

何を知りたいのか、何をしたいのか。この年になっては、もう教えてくれないようで、兄としては寂しい。


でも、人ってそんなモンだよな。

奏真から頼られなくても、紗菜がいる。

紗菜は、俺の一コ下の学年。

今は大学生になった。俺らは、高校からずっと一緒で、今付き合ってから4年程になる。


紗菜は新入生の時、同じ学級の奴に告白された。

それを偶然、聴いてしまったんだ。

[紗菜!頼りない俺だけど付き合ってほしい]

廊下を歩いていた俺は、教室をそっと覗いた。除かずにいられなかった。

<高橋君…私、その想いには答えられない。私、好きな人がいるの。諦められないし、そんな中途半端な想いで付き合いたくないの>

その言葉に、俺は凍り付いた。彼女に諦められない程好きな人がいるなんて、初耳だったから。


それと言うのも、委員会が一緒なだけの関係。


立ち竦む高橋と、彼女には見えない俺。

[好きな人って誰?]

張り詰めた空気をより一層、苦しくさせる。

もう、声しか聴こえない。見ていられなかった。

<先輩>

ぼそって聴こえた。いや、そう感じた。

時を、少しばかりあとに

<だから、同じ委員会の先輩>

と、聴こえた。


へ?同じ委員会?それは、人数にして、十ニ人。

女子七人、男子五人。

俺以外は彼女持ち。


まさか、好きな人って...

[絋真…先、輩?]

震える声が耳がいたいほどの空気を揺らす。

<そう。まだ、言ってないけど>

その言葉を聴いてしまった俺は、耳を疑った。

<じゃあ、帰るね>

彼女が教室を出る。その瞬間、俺は階段の音を立てた。

すると、小走りな足音が近づいて来た。

<先輩!>

後ろを振り向くと、

<今、お帰りですか?>

と、階段の上に立っていた。

{そうだよ。一緒に帰る?}

と、返した。


これが、今となって忘れられない日になった。



オレンジが輝く天。ふわふわとした彼女は、下を向く。

{紗菜ちゃん、何かあった?}

緊張してた。すっごく。でも、構ってられなかった。自分なんかどうでもよくて、ただ彼女に笑っていてほしいから。

<何で解っちゃうんですか?>

{え?何かあったの?}

<はい……>

意味深なため息。

{俺で良ければ聞こうか?}

このパターンを期待してた訳じゃない。

結果的には、そうなったけど…


<でも…>


{苦しんでいる人をほっとけないんだ}

彼女は立ち止まる。振り返り、その助けてほしいと言わんばかりの姿に見とれる。


{苦しんでいる人って言っても親しい人じゃないと言わないよ?}

俺の言葉に彼女の綺麗な顔が、写真みたいに映った。


その顔いっぱいに驚きが表されているのだから可愛くって仕方ない。

穏やかな緊張から一転、心臓が飛び出そうなくらい、緊張してきた。


<先輩、私>

戸惑う声は、想いと裏腹。そんな姿も可愛い。何でこんな気持ちになるのか、ずっと解らなかった。理解出来なかった。


でも、解ったんだ。理解する必要なんてないんだって。

<私、先輩が好きです>

どれ程の勇気だったのだろう。

あの小さな身体に。

自分の方が年上なのに、勇気とか、度胸とかは負けてる。


護れる.....かな...


今にも泣き出しそうな紗菜が視界に映った。


その瞬間、何か自分ですら解らないものが心の中に現れた。



{俺も好き。だから、付き合ってほしい}


この日が、俺の忘れられない日になった。


すいません。ちゃんと書きます。

けど、トキメキ?はお届けできたかな?と思います。

次回は、未定です。

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