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運命

 

少女はただ、平和な日常を取り戻したいだけだった。

顔も知らないあの男に復讐したいだけだった。

あいつさえ死ねば、幸せになれると信じて疑わなかった。

そんな時、少女はネットで奇妙な噂を読んだ。魔法使いを紹介してくれる会社が存在して、魔法使いと契約をすれば何でも願いを叶えてくれるという。それこそ、ペットの世話から殺人まで幅広くだ。

ネットの掲示板でその噂を流した人は多くの人に叩かれていたが、少女だけはその噂に魅せられていた。

もし本当にそんな会社が存在するなら、あの男を殺してくれるだろうか。魔法使いというのが本当なら、証拠も残さず完全犯罪ができるだろうか。

途端に、希望が湧いて来た。



翌日、居なくなった猫を探して近所の路地裏へ入ると、建物の壁に奇妙な広告が貼られていた。


【魔法使いお貸しします】


これはきっと運命なのだと、少女は歓喜の笑みを浮かべた。

顔は知らない。だが名前だけは知っている、あの憎い男を殺してもらえるのだ。自分はなんて幸運なのだろう。


「キョウスケ……」


――お願いだから、死んで?

 


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