表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

黒歴史

繋がった物

作者: クノン

僕の名前は狛江(こまえ)海斗(かいと)

趣味は小説を書くことで中学生2年だ。

僕は中学校に入っても部活動に全く入らなかった。

運動ができるわけでもない、やりたい事もない。

そんな奴を引き入れる部活もないからだ。

その頃から自分の考えた物語を書くようになった。

毎日、授業が終わると図書室に行くようになった。

楽しそうな小説は全部読んだ。新刊も大体読んでいる。

僕の書いている小説は暗い物語が多かった。

勇気を出して、ネット上での小説コンクールに投稿した。

遊び半分でだ…。


コンクールの結果発表日

「よう、大将」

登校中に友達の圭助けいすけ)とであった。

「圭助か、おはよう」

僕はなぜか大将と呼ばれている。

「何時見ても元気ない顔だな」

「出会ってすぐ失礼なやつだな」

「つれないな、大将ー」

雑談をしながら徒歩10分程度の学校に向った。


学校ではいつものように授業の時間が始まり終わる。

休み時間は小説を読んだり、圭助と話したりした。

放課後、いつものように図書室に足を運ぶ。

図書室では図書室で事務をしている大橋先生がいる。

「こんにちは」

挨拶をして入っていく。

「こんにちは」

毎日来ていればしゃべることも全くない。

普通の生徒なら少し「めずらしいね」とか「なにか調べ物?」とか聞いていく先生だが毎日来ている僕にはあまり話しかけられることはなかった。

小説を一冊取り机で読む。

2時間くらい小説を読んでいると下校時間になり僕は家に帰った。


家に帰りパソコンを開いてコンクールの結果をいちよ見ておきたかった。

(まぁ、遊び半分で書いている小説で何ができるのやら…)

コンクールのサイトを見てみると…。

「嘘…」

僕が驚いたのは自分の作品が良いとこまで行ったからではない。

自分と同じ年齢の人が大賞とされていた。

名前は偽名だが『小羽』っと書かれていた。

作品名は『見えない羽』だった。

自分の作品を調べるとその他の中に自分のネット上の名前『翼』を見つけた。

僕が書いた作品の名前は『ありがとう(作者が書いた別作品)』で暗いものだったので当然な結果だと自分自身で思っている。

その後、小羽さんの見えない羽を読んだ。

20分ほどで読み終わった。

すばらしい作品だった…。自分の可能性を否定する主人公が無理やりでも友達に部活動に入り、その中で自分の可能性を見つけて、仲間とともに部活動でがんばっていく話だった。

(これが僕と同じ年齢の子が書いた作品なのか…?)

暗い自分と全く正反対の明るい作品だった。

合ってみたいっと少し僕は思った。

投稿する時に都道府県も一緒に書かれているはずなので調べてみることにした。

小羽さんの都道府県は…。

偶然にも僕が住んでいる場所と同じだった…。

誰なのだろう…。


次の日の昼休み。

「そういや、大将」

いつものように小説を読んでいると圭助が話しかけてきた。

「ん?」

小説にしおりを入れて閉じ、圭助を見る。

「大将、小説をネットのコンクール出したのってどうなっただ?」

「あぁ、大賞もなにも取れなくてその他の作品に入ってたよ」

「『ありがとう』だっけ?共感できるような内容だったけどな」

「暗いがな…」

「ははは」

苦笑いする圭助。

「まぁ、遊び半分で出したもんだし、当然な結果だよ」

それから小説の話なんて忘れて雑談をした。


放課後、僕はいつもの日課、図書室に行くことにした。

(今日はこれにしよう)

手にとった作品を持って図書室で読む。

そのまま、下校時間まで読んで家に帰った。


そんな日々が続いた。

ある日。

奇跡のような、夢にまで見ていた日が来た!

下駄箱を開けると一通のて、手紙が…。

僕は見つけてすぐにかばんにしまった。

普段と同じような感じで自分の教室、自分の席まで行く。

[注意:他人からみたら凄く不自然に見えます]

「大将どうしたんだ?」

先に教室にいた圭助が話しかけてきた。

「い、いや!何もないよ。ほんとだよ」

(正直、嘘をつくのが下手な自分を怨んだ…)

僕を見つめる圭助の視線。

「へー、何もないんだー」

(疑ってる、疑ってるよ!)

「ならいいや」

圭助はあっさり引き下がった。

「え?」

圭助が自分の席に戻るのを見ながら僕は驚いた。

昼休み、かばんを持ってこっそりと屋上に行く。

もちろん、1人で手紙を読むためだ。

かばんから手紙を取りだす。

ドキドキ!

心臓の心拍数が上がっていくのが解る。

手紙の先端に切れ目が…。

ドキドキ!

中に入っている紙を取り出すと…

『お話があります。放課後、屋上にて待ってます』

(お母さん生んでくれてありがとう!)

狛江海斗、人生で始めてのラブレターを貰った瞬間だった。

その後、僕は浮かれた気分で教室に戻り、弁当を食べた。

「大将、かばん持って飛び出して。良いことあったのか?」

いつものように圭助が僕の机に集まる。

「あぁ、これほどよかったことはなかったよ」

「よかったな」

その後、午後の授業もすぐに終わった感じがした。

そして、放課後。

僕の心臓は何時爆発するのか解らないほど鼓動を早めていた。

「大将、帰ろうぜ」

圭助が僕と一緒に帰ろうと言ってきた。

これは難関である。適当な理由をつけて屋上に行かなければ…。

「先行ってて、先生に呼ばれているから」

即席で作ったうそだったが…。

「解った。がんばれよ」

天敵である圭助は先に帰った。

僕はドキドキしながら階段を上る。

そして、屋上の扉の前まで来た。鉄の扉の向こうに手紙の相手がいる。

僕は勇気を振り絞り、扉を開けた。

扉の向こうから夏とは思えないような涼しい風が吹いた。

「こんにちは」

そこにいたのは、隣のクラスの女子で学校で美人と呼ばれている人だった。

名前は小野(おの)(かすみ)

「こ、こんにちは」

僕は予想以上に綺麗な、学校で美人と呼ばれている子が前にいて驚いていた。

「あのね。私、君にお願いがあるの」

小野さんは顔を紅色に染める。

(愛の告白か!?いや、まずは友達から…)

「君に明るい話を書いて欲しいの」

その時に僕の幻想は消え去った…。

「え?」

少しの間、思考停止して復活した僕は驚いた。

「な、何言ってるの?話を書くって…?」

小野さんは当然かのように言った。

「君って、最近のコンクールに『翼』って名前で投稿したでしょ?」

ドッキっとしてしまった。

「え…。ど、どうして?」

「私、小説に興味があってね。たまに見てるんだ」

僕はますます顔が赤くなる。

(あの小説を小野さんに読まれたのか…)

「で、でも、僕があの小説を書いたなんて…」

誰も知らないはずっていおうとした時、思い出した。

先日、昼休みに圭助との話で僕が『ありがとう』を書いたと言っていた。

「私ね。仲の良い友達が君のクラスにいるから、たまに君のクラスで食べてるんだ」

僕は今更ながら後悔している。

あんな会話を昼休みにやるんじゃなかった。

「理由はわかったけどさ…。なんで、翼なの?小羽って人もいるんじゃないの?」

この県に住んでいるだけでこの学校とは決まっていないがとっさに名前を出した。

「ううん。君じゃないとダメなの」

小野さんがおかしなことを言った。

「どうして?別に作品を書くのは誰でも良いだろ?」

「誰でも良いわけなんかない!」

僕はこの時、小野さんが怒ることを始めてみた。

「あ、ごめんなさい…。でも、君の作品には共感できる部分があるの、それを明るい方に持っていけたら良い作品になると思うから…」

「でも、ごめん。自分でも明るい作品は書こうとしても自然と暗くなるんだ…」

「そう、君は自分のペースで書いてくれればいいから…」

「まぁ、がんばってみるよ」

なんだか恥ずかしくなって頭をかきながら言った。

「うん。応援してる」

その時の彼女の笑顔は一番可愛かった…。

「それじゃ、僕はこれで」

僕は話しがすんだと思い屋上から出ようとした。

「まって」

小野さんは出て行こうとする僕の左腕を掴んだ。

「え?」

「あ、あの…。迷惑じゃなかったらでいいんだけど…」

顔が真っ赤な小野さん…。

「私と友達になろ…」

「え?」

思いもよらない言葉に再び驚く。

(あの、小野さんから…。友達にって…)

なんだか顔が熱くなってきた。

「よ、喜んで…」

その後、僕達はメールアドレスや電話番号を交換し帰った。


その次の日から僕の日課に新たなことが加わった。

僕がいつものように図書室に行くと小野さんがすでに座っていた。

「あれ、狛江くん?」

本を読んでいた小野さんが僕に気づいて声をかける。

「こんにちは。小野さんもよく読むんだ」

「えぇ、小説とか物語を読むのが好きなの」

「だから、僕の小説とかも?」

「うん。そうよ」

(小説のおかげで出会えたのか…。あの小説のせいで彼女に見られたくないものを見られてしまったと考えるか…)

「共感できる物語だってば。だから、難しい顔しないで」

あの物語に共感されると逆に困ってしまう…。

「そういや、なんで僕に明るい作品を書いて欲しいって言ったんだ?」

「え?えぇっと、それは…」

突然の質問に困ったのだろうか…。

「いいよ。話したくないなら…」

「あ、うん」

それからもくもくと話すこともなく本を読んだ。


小野さんより早く帰った僕は小説を書いていた。

(今のとこうまいこと明るい方向に向ってる…)

今書いてる物語は少年が病で倒れている少女に恋をするものだ。

「うまくいけば明日には完成できるな…」

僕の小説は簡単に完成されつつあった…。(暇人だからさ)

次の日、再び図書室であった小野さんにこのことを伝えた。

「え…」

小野さんは驚いていた。

「は、早いんだね」

「まぁ、部活動もしてないからね」

「うまくいきそう?」

「うん。明日には完成すると思う…」

「それはよかった…」

なんだか小野さんが悲しい顔をしたようにも見えた…。

「小説できたら読ませてね…」

「もちろんだよ」

今日は会話をして、すぐに帰った。

その日、なんだか小説が簡単に書けた…。

なんだか、さっくりと物語が完結した…。

小野さんにメールで知らせる。

一緒に書いた小説も添付した。

しばらくすると。

返信がきた。

『件名 ありがとう

とても、良い文章でした。私のわがままを聞いてくれてありがとう。

明日、渡したい物がありますのであってもらえませんか?』

(渡したい物って何だろう・・・?明日会えば解るか…)


次の日(日曜日)小野さんと待ち合わせた場所に向った。

「あ、狛江くん」

「小野さん、おはよう」

「おはよう」

私服の小野さんも綺麗だった。

「改めて、わがままを聞いてくれてありがとう」

「わがままって…。僕も書こうと思ってたし…」

「良い作品だったよ。コンクールに出していたら結果は変わっていたと思うよ…」

「変わらないよ。良い作品はもっとあるから…」

僕が諦めたように言うと。

「私はそうは思わないよ」

「それは、ありがとう」

僕は恥ずかしくなってきた。

「それで、がんばってくれた狛江君にこれを…」

さっきまではっきりと自分の考えを言っていた小野さんの声が急に小さくなった。

「え、うん」

渡されたのは1本の花だった。

「わ、私の気持ちだから…」

「あ、ありがとう。何て花なの?僕は全く知らないや…」

「ライラックって言うの…」

「へー、ありがとう」

「そ、それじゃ、私すこし用事あるから!」

小野さんは顔を真っ赤にして立ち去った。

僕はライラックという紫色の花を持って家に帰った。

中途半端な終わり方をしていますが。この物語は単発でまた近いうちにやります。(視点を変えてるので別作品として投稿)

とりあえず…。圭助!最後の方だしてなくてすまない!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ