Rewritten
隙間に咲く小さな花を
ふとした時見つけたよ
雨が降ればそれだけで
押し潰されてしまいそうなほど
小さな花弁に
僕は思わず 手持ちの傘を差した
並んで歩いた道は
もう色を変えてる
まるで知らない物語の続きみたいだ
透き通って見えたのは
泥濘にまみれた飛びたとうとした羽の残骸
無数に散らばる骨組み
踏みつけないように歩いた
ひび割れたガラスをなぞるかのように
僕はただじっと立ち尽くすことしかできなかった
空に差し伸べられた傘はいつしか忘れられて
雨粒を払いもせずただ重く僕の腕を揺らしていた
そうして降り続く雨は花を散らし羽を溶かし
やがて僕の足元にひとつの水たまりを作る
水面に映る歪んだ僕の顔
覗き込む僕を見つめるもう一人の僕
僕はそっとその瞳に手を伸ばす




