虹の花畑
この世界の夜は暗い。
私の知ってる世界は月明かりがあった。
広く澄んだ場所では星々《ほしぼし》が見えて、美しい情景が広がっていて暗いなりに楽しかった。
でもこの空、雲が無いのに暗いのよね。
明るい時でもわからなかったけどなにかに覆われてるのかしら?
ただ今日の景色は火が灯されたことによって村人たちは賑やかにさわいでいる。
それに火を使って石を熱し小麦と卵を焼いたことによって香りが少したちこめたのだ。
かいだことのないにおいに村人は歓喜し、歓声をあげたりしていたよ。
少量とはいえ劇的にたべやすくなったものに驚き、女神に祈りをささげ感謝までする村人もいたの。
その景色をスマホの写真機能で納める。
『はじまりの村の情景《夜景》を納めました』
しばらくすると火も消えたのでみんな就寝の準備をしだす。
みんな石のいえに入っていく。暗いのによくみえるわね。
とりあえず私は旅館に戻ろうかな。
「ピーヨよろしくね」
いそいそとピーヨの背中へのぼる私。
そういえば書斎いってないな。
あの書斎は私が小さくなってからあるのか、それとも大きなままなのかしら…。
あの木の扉を出て私の知らない世界にきちゃったのよね。
明日行ってみようかな。
ピーヨにつかまりながら世界樹の宿り木の上にある旅館へ帰りつく。
旅館に入ると布団に飛び込み泥のように眠りについた。
◇◆◇◆◇
ピーヨを連れておおきな木の扉の前に来ていた。
うん。
わたしはどうやら連れてこられた時点では大きかったようだ。
入れない。っていうか扉を開けられないのよね。
うう。
書斎があっても結局、はいれないんじゃ意味ないよー!
じたばたしながらしばらくたたずんでいた私。
そういえばコーヒー店はここら辺にあったような⋯⋯。
そうして探すこと1時間⋯⋯。
はぁ⋯⋯。やっと見つけた。
目印ないんじゃわかんないなぁ⋯⋯。
なにか良いものはないかしら。
んー。
花がいい!
ここの世界のこの場所は気候はいいし、どうせなら見応えのあるスポットにしよう。
だったら虹の形の花畑がいいかも!
確か日本にも有名な所があったのよね。確かそれを参考に花畑を少しづつ作ってみようかな。
虹の花畑にまつわる有名な所は富士山が近い山梨県と北海道と宮城県だったはず。
スマホの写真の一覧から参考にしながら花畑を作っていく。
よいしょ。よいしょ。
まず赤色は薔薇やチューリップ、オレンジにはマリーゴールド、コスモス、
つぎに黄色はタンポポやひまわり、菜の花なんていいわね。緑はアイビーにミントを。
青色はアガパンサスと紫陽花がきれいね。
最後に紫色にはラベンダーとアザミなんていいかも。
泉のまわりを動きまわりながら楽しく花畑を作っていった。
かといえカトレア・グレースは小さい。
その上出てくる花は小さい。写真の花畑をかなり必要になっている。
素早く計算してみる。
チューリップで考えてみよう……。
必要な本数=球根1個あたりの面積1ヘクタール。
球根1個あたりの面積=横の間隔×縦の間隔。
例えば、球根の大きさを3cmとし、横の間隔を5cm、縦の間隔を10cmとした場合、
必要な本数=5cm×10cm1ヘクタール=0.0005㎡10000㎡=20000000本使うことになる。
使用し続け花の大きさが標準サイズへと変化した。
カトレア・グレースには花畑は大きすぎる。配置しながらピーヨに飛んでもらいともに確認しながら完成を目指していく。
「できたー」
会心の出来である。
私にとってはここは泉というより湖畔だよね。大満足な出来に感動しながら写真に納める。
『観光地が誕生しました。 虹の花畑を納めました!
女神が植物、薔薇、チューリップ、マリーゴールド、コスモス、タンポポ、菜の花、アイビー、ミント、アガパンサス、紫陽花、ラベンダー、アザミを認知しました。
女神が花の種子を獲得しました』
――発展ポイントを獲得しました――。
『いえーい♪私の世界に色づいた景色が誕生したわ!もうサイコー♪。
これで他の女神を一歩リードね。この調子で頼んだわよ』
相変わらずに賑やかな女神である。
しかし、できたものに満足した私は図鑑に内容を登録しこの世界の記録を取るのであった。
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