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第十三話:『彼女の提案』

メタルアントを二人で狩りつくし。

彼女とも上手く仕事を終えて、本来そこそこ厳しい相手も順調だった。

素材もいくつか、特に軟鉄は高く売れる素材だ。


「上手くやりましたね、ダンテさん」

「ああ、ありがたかったですよ」

「…そういえばメタルアントは取り込むんです?」

「あ~…」


そうだ、一人じゃないから思いついてなかった。

メタルアントのスキルとか、持ってて損は無いよな。


「ちなみに取り込むってどうやるんです?」

「手っ取り早いのは食べる事だな」

「…虫を」

「うん」


そりゃ躊躇いはするけど、まぁ我慢してできない事じゃないから。

っつーことで頂きます、メタルアント。


「わ、わぁ…すごい、中身、食べて…わ~…」


わなわな見ている、虫食の文化は無いわけじゃないが…。

まぁほぼ生だもんな、俺は疫病とか大丈夫なんだけども。

…エビっぽい味だな。


っととと、分析だ。

────────────────────

名:メタルアント 学名:ハガネマテリアルアンツ

[解析項目]

肉体:〇

能力:〇

精神:○

???:×

 ⁝

────────────────────

よしよし、大体わかった。


「分析、出来てるんです?」

「ん?ああ…ほら」


手を翳して、表皮をメタルアントの軟鉄に変換。

"硬質化"というより"鋼鉄化"だな、まさに鋼鉄そのものだ。


「お~~…それ心臓の方なんですね」

「外骨格とかまでやるのは流石に消耗がね」

「組み換えの規模で差が、なのか」


ふむふむと、彼女は珍しそうに見ている。

魂がメタルアントになっているという奴なのだろうがそういう詳細までわかるのか…。


「いやあ、面白いスキルです」

「いえいえ…」

「その、ダンテさん」

「はい?」


彼女は神妙そうに。


「もしよければ、今回だけでなくずっと、いけるところまで組みません?」

「パーティーを、ですか?」

「ええ」


こくり、頷く彼女は真面目に聞いている、それなり以上に決意したように。

理由は測りかねるが、少なくともユニークスキル同士、だけでなく。

それを理由に、苦難を見て来たのだろう。


「…俺でよければ」


なら、断る事も無い、彼女は信頼できるのは知っている。

それに、そう言うモノがあるのなら、俺の想いも話していいかもしれない。

まだ、俺の推測でしか無いのだけれども。


「…」こくり

嬉しそうに頷く、そして前に向いて。


「帰りましょう!」

「ああ」


細身の身体、細身の剣士。

頼りないとも言えてしまう彼女だが、俺にとっては本当に、初めての仲間だ。

何をしてやれるか、何がやれるかもわかり切っていないが。

上手くやれると、俺は今は思いたい。

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