第十話:『共闘開始』
ステラと仲良くなってから数刻。
彼女は森の中で狩りに戻りダンテはギルドに戻った。
職員さんは少し驚きながら俺を迎えてくれた。
「中核器官ですか、よくそんな綺麗に…」
「ああ、まぁいろいろ工夫しまして」
「証拠にしては充分ですよ、これを得られる人はそれだけ力がありますので」
「話が早くてありがたいですよ」
ニコニコと受付してくれる、怪しまれないのは充分助かるし報酬も有難い。
俺無一文、支給品だってクモの糸だったんだ。
「他の任務も受けますか?」
「ああ、時間もあるし見せてもらいますね」
銀貨と銅貨をいくつか貰いつつ、再びクエストボードを見てみる。
ミニトレントが最優先だったから他はあんまり考えてなかったんだよな。
ふんふん、と色んな名前を見つつ考えていると
もう一人任務完了した奴がやって来た…これは。
「あ、ダンテさん!先程はどうも!」
「ああ、ステラさん」
ステラ・ユキノセ…相変わらず物々しい包帯を巻いている姿でやってきた。
切り崩した中核器官の部分を纏めて持っている、しっかり終えたみたいだ。
「早速任務の吟味ですか、勤勉ですね」
「まぁはい、お金も欲しいので…」
「成程、成程、どれにするんです?」
「今は…」
今悩んでいるのだと、ハウンドの群れの退治やストーンゴーレムといったちょっと難しいヤツだ。
俺は戦う事に関しては一切経験がない、良くない所だ。
「…ああ、私の腕ならご安心を、目を賭けた分腕に自信はあります」
「ん、そっちは心配してませんよ、ただ俺も新人ですから」
「ではそうだ、これとかどうです?」
見えないんじゃないっけ…とは思いつつ彼女のとった依頼書を取る。
『メタルアント』か…ふむ、そういやアリの身体能力は良く凄いと聞くな。
「どうです?」
「じゃあ、ソレにしましょうか」
「はい」
にこりと、元気な人だなぁ…。
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「そういや、ステラさんのその武器珍しい見た目ですね」
「ああ、刀です?」
行の暇な間、ふと聞いてみたのは武器の話だった。
俺は支給品使ってるし気になるのだ。
「カタナ…?」
「まー手間暇かけて切れ味に特化させた武器って感じです」
「へぇ、大分細いですもんね」
彼女は色々アンバランスなタイプに見える、切れ味だけを見た武器
軽装、視界は無くて防具も切り捨てている。
ただ自信はしっかりあるみたいで。
「ダンテさんは珍しい人ですね」
「…へぇ?」
「魂がなんか、獣っぽいです」
「ゑぇ…」
凄い事言う人だなホント!?
「悪い意味じゃないですよ!?」
「そうなんです…?」
「なんかこう、魂が寛容って感じです」
「はぇえ…」
ホント、不思議な事を…?遺伝子スキルのせいなのだろうか。
なんて世間話をしていれば、目の前には。
「ああ、いますね」
「確かに」
鋼の外骨格に身を包む大きなアリ…メタルアントが並んでいた。
「じゃあ、頼りますね…ダンテさん!」
「はい、頑張りますよ」
初めての共闘、何だかんだで期待してるんだ。
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