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第一話:『不要宣言』

ゆったり書き始めます、頑張ります。

日は照り、地は不変。

人々はそれぞれこの母なる大地で今日も生きているが。

俺はこの日、生きて行けるかわからなくなった。


「ダンテ・シュタイン、もう出てけ」


今日とてギルドの運営の雑用の為に駆け回り、少し一息ついていた

書類を抱えた俺に、冷水を浴びせるかのようにその言葉をぶつけられた。


「…え、マスターそれは…」

「お前を養うのは飽き飽きだ、芽吹かない才能等な」


目の前の不機嫌そうな上司たる男、アルド・ミーシャは続けて呟くのは

俺の悪口、俺の事実、俺への決別だ。


「素晴らしいスキルを持ってると思ったが、お前の[遺伝子(ゲノム)スキル]は…どうだ?

体を丈夫にするだとか、ちょっと強くなるだとか…なぁ?」


否定はできない、俺の…この世に一つの希少なスキルだった筈のソレは

困った事にこの世界の既存のスキルの下位互換も良いところだったんだ。


「しかもまぁ、疲弊も酷いと来た…まぁいいさ、今日でお終いだ。」


そう言うと、ミーシャは指を鳴らす。


「お前への投資はお前に返してもらうぞ?」


その瞬間、ウチのギルドの主力達が嫌な顔をしつつも現れて

俺を取り押さえて、にんまりとしたミーシャは言う。


「…尤も御前に価値はないからな、お前の持ってる物で返し切った事にしてやる」

「持ってる物…!?」


取り押さえていたウチの一人が、俺から小物入れを奪い去り。


「家の鍵、これか」

「はっ…お前!?」

「寄越せ」


ミーシャはそれを軽く眺めて、その一人に返し。


「行って来いカルロ、全部うっぱらえ」

「了解」


その男は鍵を持ってその場を去り、俺は抵抗する間も無く

組伏せられたまま、ミーシャは見下してこう言う。


「悪いのはお前の無才だ、コレは妥当な別れなんだ」


そうして、俺の意識は押さえつける誰かの放った拳に砕かれた───

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