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第1話 スキル『不明』

「母さん!僕、冒険者なりたい!」


そんなふざけた事を言っていたのは何年前のことだろうか?


あれは8年前だった。俺がまだ小さい頃、俺は1度有名な冒険者に助けて貰ったことがあった。


名前はディール。この世界の冒険者ならば知らない人がいないほど、超有名なSS級冒険者だ。


彼は魔物に襲われていた俺をいとも容易く守り、保護してくれた。


その姿を見て俺も将来は冒険者になる事を決意した。


しかし、現実は甘くない。


俺が持っていた固有スキルは『不明』。


いつか成長を見せると思われていたスキルはいつまでたってもハズレスキルで、結局、今になっても芽を見せることはなかった。


おかげで冒険者ギルドに加入して冒険者になってもゴミ扱い。


また、冒険者ギルドは治安が悪いため、冒険者ギルドに入っていた人は、あまりどこも雇ってはくれず、お金もあまりない。


まぁ、1番下のランクの冒険者でも、生きていけるだけのお金が手に入るのが救いだが...


宿も借りれず野宿だし、ご飯は1日2食でカビたパン1個だし。


俺は、それはもうハズレスキル持ちにふさわしい程の負け組人生を送っていた。


「くさい」「弱い」「汚い」


こんな言葉をかけられるのも、もう慣れたものだ。


最近ではもう誰もパーティを組んでくれず、基本ソロでクエストに、挑んでいた。







「今日のクエストは薬草探しにしようかな?」


そう、俺がギルドのクエスト掲示板を見て呟いたのは早朝。


朝はいい。人があまりいないから、俺に絡んでくる人も居ない。


俺は掲示板の髪を持って、受付のカウンターへと向かう。


「すいません。」

「うぇっ。またお前か。」


俺が声をかけると、ギルド職員はそんな反応を返した。


ちなみに僕はギルドの職員にもだいぶ嫌われている。


ほとんど戦闘力がないくせに、非戦闘系のクエストの成功率も半分にも行かないからだ。


「あの、このクエストを受けたいのですが...」


「わかりました。少しお待ちください。」


なんだかんだで依頼の処理を済ませ、俺は薬草探しへと出かける。


酷い対応だ。


さすがに俺が嫌いだからって、あれはないでしょ。


心の中で文句を言いながら、俺は町の外へと出た。


薬草は少し、街から離れた場所にたくさん生えているので、薬草採取には少し遠くへと出かける必要がある。


俺はため息を着いて、3時間くらい歩き続けた。

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