第4話 作者の苦悩
「さあ、いよいよ決戦だ。」気合を入れ、扉を蹴破って中に入る。
「お前を討伐しに来た。」
「グッヘッへ。返り討ちにしてくれるわ。」
一面ごときのボスが何言ってんだ?
そう思っていたが、この後俺は、自分が勇者に選ばれたことを後悔した。
「アルェルェ?何コルェ?」
ゲームでは、分からなかったが、この土竜めっちゃムキムキでした。
何たるハプニング!
チョ、マッテヨ!ワタシキイテナイヨ!コンナモグラ、シラナイヨ!」
かの有名なゴリラ「DK」さん位ある筋肉+鋭い爪。
初の棺おけデビューは、きっともうじきね。」
と言っても、俺たちだって、そこそこ強い。きっと勝てるはずだ。
「いくぞ、武藤!」
<武藤は現実から逃げ出した。>
武藤おおお!!!
<しかし、現実に戻された。>
セーフっつ。危うく一人で戦う所だったぜ。
「武藤心配するな。こっちには切り札がある。」
そう言い、俺は袋からある本を取り出した。
「それは、誰でもできる魔法初級編って書いてあるぞ。」
「ああ、これで俺たちにも魔法が使える。」
(誰でもできる魔法とは、伝説の魔法使い、キャロルが書いた本であり、それが巷の勇者の間で、もうBAKAURE。
その印税でキャロルは毎日ドンペリを浴びるように飲んでいるとか。
ポウ字縁より抜粋)
「これがあれば勝てる。ありがとう心の友よ!」
はい、スルーします。
ここで戦いが始まる。
土竜のHPは100前後。俺が60。武藤が55。いける!
<川島の攻撃。土竜に12のダメージ。>
<武藤の攻撃。土竜に3のダメージ。>
<土竜の攻撃。ブレス。全体に45のダメージ>
うそーん。ありえないって。だって一面だよ?みんな楽勝一面だよ? 分かった。
これなんかの圧力だわ。おいおい、やめろよ。
人が悪いぜ。これに何の意味があるんだい?
意味が無いから困るんだけどね。
何かおかしい。こんなに強いはずがない。
そういえば、神のアンチキショウが、この世界がやばいと言っていた。ということは、俺の知っているのとちがう?
「愚か者が、ワタシは、とある方にこの世を支配するのに協力する代わりに、大いなる力をもらったのだ。」
やはり、ゲームのセリフと違う。
「どういう意味だ?」
「お前が知る必要はない。」
土竜は、大きく口を開いた。
「死ね」
いや~。こんな所で死ぬなんて、いや~。死んだら、夢のお婿さんにいけなくなる~。
てゆうか、なんかシリアス的な雰囲気になってるし~。
オイコラ作者!てめえの都合で死にそうになってんですけど。やっぱあれか?戦闘になったらボケ入れるのはツラいか?だからといってシリアスに持って行くなよ?こんなの合~わ~な~い~。
あっ。炎が近づいてきた。
し~ぬ~う~
そのとき、何かが俺を守った。