サブタイって何?
人としての最後の会話。
「お前は変わってしまったな・・・」
「あら、綺麗になった?」
「最近のお前は、恐怖すら感じるよ」
「安心して、その恐怖も直ぐに無くなるわ」
「そうか・・・俺も変わってしまうのか・・・」
「いいえ、アナタは変わらないわ。生きている内はね。死んじゃったら分からないけれど」
「・・・そうか」
「もう、大丈夫よ安心して。アナタだけじゃない、レジスタも居るわ。ねっ?娘と一緒なら安心でしょ?」
「・・・お前は母親どころか人ですら無くなったのか」
「何言ってるの。当たり前じゃない」
「悪魔、か・・・」
「失礼ね。私は魔女よ?」
「・・・」
「他に言いたい事は?」
「・・・俺は、君を愛していたよ」
「偶然ね。私もよ、アナタ」
王とマリー。
「マリーよ、マリーはおらぬか?」
「ここよぉ。横、横」
「おぉ!そこにおったのか!」
「どうしたのぉ?」
「実はまた腰が痛くなってきてな。また、揉んではくれぬか?」
「仕方ないわねぇ・・・ほら、うつ伏せになって」
「やったぜ」
「よいっ、しょ・・・最近、酷いんじゃないのぉ?やる方も大変よ」
「ふむぅ・・・いつもすまんな」
「良いわよ。夫婦でしょ?」
「ぐっふっふっふっふ」
「・・・その笑い方きらぁい」
「嫌いとか言わないでおくれ、わし、泣いてしまうぞ?」
「泣いてるアナタは好きよぉ、一国の王が不細工面で涙を流してるのは見ていて滑稽だもの」
「はぁー・・・ゾクゾクするわい・・・」
「本当、気持ち悪いほど変態ねぇ・・・」
「わしが新たな扉を開けたのもマリーのお陰じゃよ」
「キメ顔髭面で何言ってるのかしら、このジジィ」
「ぬっふっふっ。良いぞ、良いぞ!厳しい言葉を吐きながらも柔っこいお尻を突きわしの太腿裏に押し付けてくるツンデレちゃんめ!」
「・・・うわぁ・・・」
「おっと、何故腰を浮かしたのだ?恥ずかしかったのか?可愛い奴よ」
「いや・・・ちょっとねぇ・・・本当に・・・」
「あ、あぁぁぁ・・・なんと、止めてしまうとは情けない!」
「もう十分でしょお?アタシも疲れちゃったのよ」
「ふむぅ・・・残念じゃ」
「後、明日からは専属の揉み師を呼んでおいたから」
「な、なん、じゃと・・・っ!?」
「私が出来なくなるのは残念だけどぉ、その人ならちゃんと治してくれるから、良かったわねぇ?」
「・・・女か?」
「・・・エロジジィ」
「・・・違うのか?」
「・・・合ってるわ。しかも美人さんよぉ?」
「良いではないか、良いではないか!」
「全くアナタは、どうしようもないわねぇ」
「して、その御婦人の名は何と申すのだ?」
「ストレガ。ストレガ・トーレ」
「そうか!ならばすぅちゃんと呼ぼうかな!」
「歳を考えなさいよぉ?色々と」
「何だかわし、元気になってきたぞー!」
「はいはい、良かったわね」
ダクトにて。
「きゃっ!今、お尻触ったでしょ!?」
「何で私があなたのお尻を触らなくちゃいけないんですか!」
「なんだ気のせいか」
「当たり前です!」
「当たり前では無いんだよなー」
「どういう事です?」
「お前には前科があるから」
「うん?」
「指ペロの前科」
「・・・記憶にありません」
「ほほう、そうきますか。もし仮に、あれが無意識だと言うならお前は相当の変態になるぞ?」
「私は普通です!変態なんかじゃありませんからっ」
「いいえ、変態です。何故なら、お前の本能が指ペロをした・・・分かった、この件に関してはもうもう言わない。約束する。だから泣くのは止めてくれよ」
「別に泣いてませんしっ。ただの嬉し涙です」
「変態とか言われて喜ぶなよ・・・」
レジスタの杖。
「それ、邪魔だな」
「なんて事を言うんですか!私の命よりも大切な杖に対して酷いですっ」
「いや、さっきから当たってるんだよ。ケツに」
「またお尻の話しですか・・・あなたも好きモノですね」
「そうじゃねーよ」
「まぁ、例え当たってるとしてもこれを手放す訳にはいきませんね。第一、こんな狭い所を通ろうって言ったあなたが悪いんです」
「えー・・・まぁ良いや。そんなにその杖は大切なのか?」
「はい!」
「ただのオシャレアイテムだろ?」
「違いますから!これがオシャレってセンス無さすぎでしょ!」
「そうか?お前には似合ってると思うぞ?」
「えっ、ホントですか!?えへへ〜」
「婆臭い所とか凄いわ」
「どうせそんな事だろうと思いましたよ・・・」
「当たり前じゃん」
「でも、この杖には訳があってですね」
「あー、早くアカリに会いたい」
「私にも少しくらい興味を持ってくれるとありがたいのですが?」
「あ、はい」
「あ、それ嫌いです」
「あ、はい」
「あ、はい」
終わり。