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 エマを中心とした二重円の陣形。

 二つの円の外側を時速千km以上の速度で滑走するボードの上でも、流派:ムラクモの武芸者アマギ・ハクアの呼吸は乱れを知らない。

 《仙丹》より端を発し、《経絡》を伝い五臓六腑、五体、五感の全てへと《気》が満ち満ちていく感覚に、ハクアは心身の充実ぶりを改めて実感する。

 破断した筋繊維が超回復により強く逞しく成長するように、アカギとの戦いで限界まで使い切り厚みを増した《仙丹》はより多くの《気》を練り上げ、太くしなやかになった《経絡》その流れをしっかりと受け止め《気》を全身へと運んでいる。

 巡り循環する力の流れは、清流の如く澄み切りながらも濁流の如き激しさを併せ持つ。

 ハクア、そしてケビンの武芸者としての才は、方向性こそ違うが共に天賦の器。己の限界に挑んだ勝負の先で、飛躍的な成長を遂げていた。

 だが、稀有な才は時に内から人を蝕む怪物となる。急激な肉体の変化は、当人でさえ気づけぬ慢心や増長で心を濁らせ、既存の感覚と向上した能力の乖離を生み取り返しのつかない失敗を誘発させる。

 その無形不可視の怪物を叩き直したのがホウセン・ミツル監修の特訓メニュー、『モード:すぺしゃる』である。

 《ヴィンセント・ヴァルキリーズ》には席を置く武芸者達各流派の伝承や口伝を編纂・編集したデータベースが存在する。そこへ団の活動記録(せんれき)からの実地データを併せ、理論派武芸者ミツルは独自の算出方法によりハクア、ケビンの両名の飛躍的な『伸び』を完全に測定してみせた。

 彼女が指導を担当したのは午前の部の基本メニュー。そこで、二人の若き武芸者は極限まで絞られた。

 全身に負荷を掛け、疲労困憊で立てなくなるまでのストップ&ゴーの全力疾走。《気》を限界まで練り上げ、素手で岩を砕けるまでに強化された状態での精密作業。一分(いちぶ)の乱れも許されぬ、超速の反復型稽古。

 成長した分を加味し、その限界の一歩先(・・・)の過酷なメニューで繰り返し(しご)く事で、百万言を以て説明されるよりも雄弁に身体そのものに限界値を教え込む、拷問スレスレの指導。

 格上のアカギとの模擬戦を毎日行いその都度完膚なきまでに叩きのめされれば、慢心や増長といった甘えは跡形も無く消え去り、後に残るのは成長した己の力量を完全に把握し心身が引き締められた武芸者のみである。

「みっちゃんの特製メニュー………面白かった~」

 ハクアにとって、武芸者の修行や修練は全てが己の流派を再興するという宿願を達成する為の工程であり、それがどんなに過酷で狂気染みたものだったとしても、普段の日常となんら変わりはなく辛いや苦しいといった感情は一切沸かない。

 寧ろ、修行内容が厳しければ厳しい程に向上心が増していくのがアマギ・ハクアという武芸者の性質だった。

「さーて、そろそろボクの出番かな?」

 遠くを見渡す越境能力により強化された氷瞳が前方、地平線の向こう空高くから空気を切り裂き、迫り来る十数発の飛翔体、即ち誘導弾・鳥兜三式を捉えた。

 一発でも直撃すれば、否、直撃せずとも近くで爆発すればその余波だけで三人の命を容易く消し飛ばす威力と殺傷能力。

 超音速、雲を突き破りながらの急降下。群れを成し、逃げ道を完全に塞ぎ目標(ターゲット)を確実に爆殺しようと目前にまで接近した十を超える戦略兵器に、ハクアは一瞬で腰の得物を抜刀した。

 流派:ムラクモ中伝|《月輪(がちりん)》。

 刃が描くは、横薙ぎの大円。

 されども、目前の距離にあるとは言え、全ての誘導弾は剣の間合いの外。抜刀から納刀までの一連の動作が終わっても鋼の刃が戦略兵器を切り裂く事はなかった。

 その光景を撮影用ドローンを通して目にしていた遠く離れた会場の殆どの観客達は、次の瞬間に爆散していく《ウェット・ファイターズ》の姿を想像した。

 しかして、誘導弾は確実に捕捉していた目標(ハクア)の頭上や真横を素通りし、あまつさえ命中する事が不可能になった場合、信管が作動し自ら弾け飛ぶとことで爆炎と衝撃に敵を巻き込む鳥兜三式の優秀な制御AIが何の反応も示さない。

 その時既に、致命的なまでに十数発の鳥兜三式は一刀の元に切り捨てられていた。

 多くの流派で奥伝に列せられる性質付与の(わざ)により、ハクアの練り上げる《気》は磁力の性質を帯びる。

 鞘内部の密閉空間に限界寸前まで《気》を超圧縮し、抜刀と共に解き放たてば、閃くのは収束された非実体の磁界刃。

 ハクアがボードに乗り描く円周こそ、境界線。

 そこを僅かでも越えれば、神速の磁界刃があらゆる電子機器を瞬く間に切り捨てる。

 制御AIの根幹たる電子基板は切り刻まれ、最初に下された命令のまま可変ノズルから推進剤を吐き出し進むだけの鉄柱と化した誘導弾など、首を落とされた事にも気づけぬ木偶の坊同然であった。

「ケビン君、そっちにいったよ!」

「おっしゃ、任せろ!」

 円周、ハクアが周回する軌道を超え、鳥兜三式がケビンの軌道に到達する。

 そこもまた、境界線。

 流派:コンゴウ中伝|《白鷺(しらさぎ)》。

 練り上げた《気》を込めた両手を合掌させると、急激に冷却された空気が周囲との温度差を生み、その差がそのまま気圧の高低へと変わる。

 吹き荒れる雹が入り混じる風、無数の白い翼が羽ばたくが如く搔き乱された空気が白く染まった。

 ハクアの円周が磁力の刃ならば、こちらは氷雪の嵐。ケビンの冷気を帯びた《気》が渦巻く極寒の層。

 境界線の先、極々低温層に触れた先端より、鳥兜三式が凍結していく。頭脳たる制御AIが断たれているため、進路を逸らすことも出来ずそのままに前進し自らを氷漬けにする。

 推進剤を噴射する可変ノズルが霜で詰まり、内部に満載されていた爆薬さえも極々低温下で一気に冷却され無力化。

 推進力を失い自重により地上に次々に落下し、その大多数は氷の粒となって砕け散った

「わりぃ、一本残った……仕上げは頼んだぜ、エマさん!」

「ふん、特訓の成果を実戦で試すには丁度いい標的です」

 辛うじて自律飛行機能を残したまま二つの境界を越え、エマに向かって飛ぶ鳥兜三式。

 自壊寸前とは言え、その加速エネルギーを載せた質量の塊は、掠めただけで容易に人体を挽肉に出来る。

 重力に引き寄せられ、更に加速する鉄塊。エマは、目前に迫った脅威を前に静かに声を紡ぐ。

「《黒の王》―――発動」

 万物を支配する力、『魔王』の権能。

 万能にも思える能力だが、その力には多くの制限が存在する。

 意志ある対象を支配しようと思った場合、まずはその心を折り屈服させる必要があるため、エマの精神力は大きく消耗する。特に、何かしらの分野に秀でた人物はその心も崩しがたく、支配するのは容易ではない。

 意志なきモノ、路傍に転がる石程度ならば何の障害も無く御せるが、石を支配したところで、その構成物質が分かる程度でメリットは少ない。

 では逆に、容易に支配出来、尚且つコンスタントに運用できる有用な対象とは何か。

 その回答が、今まさにエマを押し潰さんとした鳥兜三式を二本の腕で受け止める。

 機構腕。

 一定の法則に則ったプログラムにより制御され、数多くの機能はあっても意思は存在しない電子制御の機械類こそ、最小限の支配の力で最大の効果を発揮出来る対象。

 無論、個人が携帯可能なガジェットに落下してきた誘導弾を受け止めるだけの出力はない。

 それを可能にしているのは、無骨な機械にありえざる指先から始まる腕全てを使い尽くした、広く柔らかく衝撃を受け止める繊細巧緻な業の(たえ)

 エマは、決勝前の『モード:すぺしゃる』の特訓にて、『魔王』と戦ったアカギより支配の力の応用法を教示された。

 それは、支配した対象の記憶を読み取る力の発展させたもの。

 勅令・強制献心(デボーテ)

 新たなる『魔王』は、己と黒糸で繋がった対象が蓄積した技術・技能を、我が物とする。

 エマを中心とした、二重円。それは射程距離100mの黒糸を三名の間で張り巡らせるための陣形。

 今の機構椀には、黒糸から伝導された泥臭く積み上げたケビンの経験が、狂気と紙一重で研ぎ澄まされたハクアの感覚が、武芸者が心血を注いできた生き様そのものが宿っている。

 ただし、応用だけあってその難易度も高い。

 強制献心(デボーテ)はより繊細な力のコントロールを必要とするため、未だ発展途上のエマでは黒糸を結ぶことに抵抗しない相手――多くの場合は味方や協力者――にしか使えない。

 そして、掌握出来るのはあくまで技術・技能のみであると言うこと。

 人生を通じて研鑽され続けている鍛え抜かれた肉体を前提とした武芸者の動きを肉体的には少々鍛えただけの一般人であるエマが実行すれば、数秒で全身が崩壊する。

 人体強度の問題を解決するための、頑丈かつ柔軟な機構腕。二対四本の鋼の腕を扱う事は、二重の意味で理に適っていた。

「機構腕、完全同調―――《疑似経絡》、励起(れいき)開始」

 知識のある者が見れば、その光景に驚愕したであろう。

 血の通わぬ二対四本の鋼の(かいな)に、生命のみが放つ《気》の輝きが満ちていた。

 黒糸が、伝導させるのは精神エネルギーのみにあらず。アカギが嘗て戦った『魔王』は配下から生命エネルギーを吸収し自身の糧としていた。

 エマは、黒糸を通して二人の武芸者が練り上げる《気》の余剰分を自身の《仙丹》に蓄積。更に機構椀の内部に毛細血管の如く張り巡らせ、《気》を伝導させる事で、疑似的な《経絡》を再現する。

 掌のみならず二本の腕全体で大きく柔らかく吸収された力の奔流は、巡り巡って二対四本の残りの腕に伝導し、《気》を上乗せされた状態で誘導弾へと返還される。

 強制献心―――流派:コンゴウ奥伝|《木霊(こだま)》。

 かの闘技場王者に真正面から打ち勝った流派の奥義。

 双手にて浸透された打撃は、誘導弾の表面を大きく波打たせる。先端から始まり可変翼、噴射口のノズルにまで波濤が到達。

 直後、弾けるように誘導弾が粉砕され、氷片となって大地にばら撒かれた。

「サーボモーター、各機構、全て異常なし―――――さて、ではコンウェイさんのお財布の中身を食い尽くしてあげましょうか」




 如何なる悪路も、如何なる障害も、彼等を止める事は出来なかった。

 無人惑星の四分の三のエリアを自陣として持つコンウェイ陣営は、試合前の猶予時間(モラトリアム)を利用して広範囲に渡って不可視の空中機雷をばら撒き、探知が難しい土壌に浸透する液状地雷を散布した。

 その他にも資金力にモノを言わせた様々な罠や軍事施設を設置し、一国の軍勢が攻めてきても軽く呑み込み殲滅出来るだけの十重二十重の布陣を敷いていた。

 それらが全て、たった三人の人間によって破壊され、無力化され、踏み越えられていく。

 放たれた矢の如く、決して後ろに下がらず飛ぶように進み続ける様は、公開されている会場に多くの声を生み出していた。

「なんであのキルゾーンを抜けられるんだよ!?」

「さっさとくたばれよ、誰もお前らが活躍するところなんか求めてねえぞ!」

 悪し様に罵る声がある一方、様々な試合を観戦し続け目の肥えた試合中毒者(リピーター)すら見たこともない珍事に、熱気を昂らせた者が発する歓声もあった。

「いいぞ、いいぞ、これでこそ何でもアリの無差別争覇杯!予定調和の流れなんざ、ぶっ壊しちまえ!」

「高い金を払って見に来た甲斐があったぜ、大会ってのはこうでなくっちゃな!」

 戦力的にはアカギのオマケ程度に考えられていた三名の思いもよらぬ活躍で、良し悪しを問わずの大声が会場の各所であがる。

 耳朶に響く喧騒の坩堝である一般席とは真逆の、心地の良い音色が生演奏によって奏でられている大広間でも、各界の有力者達が《ウェット・ファイターズ》の思わぬ奮戦ぶりに言葉を交わし合う熱量を上げていた。

 弱肉強食の理が未だに色濃く残っている圏外は、物理的な力が幅を利かせる。有力者であればこそ、身を守る為あるいは敵を排除する為、軍事関係に精通している者も多く、コンウェイが私財とコネを使い尽くしてかき集めた兵器群の性能を大多数の民衆よりも正確に熟知している。

 それだけに、ほぼ生身で剣林(けんりん)弾雨(だんう)の密集地帯を駆け抜けていくエマ達の姿は、まるで『魔法』のようであった。

 試合を観戦するライコウは、物珍しい光景に相好を崩した。

「ほっほう、実に見事じゃ。人とは、これ程までに強くあったのか」

 同じく五帝のエリザベスもまた同意する。

「武芸者のイメージがこの一戦で随分と変わったよ。まさか、あの危険地帯をほぼ無傷で突破するなんてねえ」

 自らが指導を行った若者達を静かに見守るミツルは、自信を込めて首肯する。

「はい、エマ様、ケビン様、ハクア、この三名には個人技の他に、それぞれの特性を活かした連携戦術を教授させていただきました。ケビン様の冷気とハクアの磁気は、現代兵器にとって天敵。エマ様を司令塔として、三人が有機的に機能すれば殆どの兵器は無力化可能です」

「……正直、武術は今の潮流からは取り残された旧い時代の技術程度にしか思っていなかったけど、古くなり曇っていたのは、どうやら私の目利きの方だったようだね。あんな使い方があるとは驚きだよ」

「光学兵器隆盛の今の時代で、尚も武芸者の看板を掲げる傭兵団《ヴィンセント・ヴァルキリーズ》の教導力は、伊達ではないと言う事かの」

「恐縮です」

 瞼を閉じ、不倒翁が回顧するのは、若き日の懐かしき日々。カネもコネも無く、煮え滾る野望だけを肚に括りつけて、圏外中を駆けずり回った時分。

 薄目を開けたライコウがミツルの顔を見た時、思い出したのは当時よくつるんでいた一人の武芸者であった。

「昔、カクゾウの奴が言っておったよ。武芸者は常に距離の不利を背負っている、と」

 武芸者の力の根幹、《仙丹》より生成される《気》は、体外に放出した瞬間に拡散し消えていく。

 対策としては、《外力通》で肌に厚さ1ミリ以下の薄膜で密着させるか、身体の一部と成るまで使い込んだ武器や防具に内包させる、あるいは緊急手段に近いが自身の髪や血液などに含ませておくなどが存在する。

 どれもがひどく限定的であり、必然的に入手・習熟が容易な光学兵器が普及している今の時代、戦いに赴く武芸者達は手の届かぬ遠距離から一方的に攻められる苦境に喘いでいる。

「じゃが、今ハクア殿とケビン殿が使った(わざ)、あれは明らかに武芸者の間合いを超えておる。あれは……」

 抜刀された刀の軌道よりも遠くを切った磁界の刃、円周の軌道上に広がる冷気の嵐、共に既存の武芸者の常識では計れぬ現象。

 一体どんな手練手管を使ったのかと問われた理論派武芸者は、目配せと共に笑って答えた。

「それは――――――企業秘密、でっす」

 やけに明るく響くその声に、不倒翁はそれ以上の追求を止めた。

「ほっほ、なら仕方なしじゃの。いや、この場合商売のネタを対価も無しに聞こうとした儂が、礼を失しただけか。そうじゃお詫びに、今夜儂と一緒に酒でもどうじゃ?」

「はあ……またこのジジイは」

 言外に発せられた『周囲の目があるこの場では言えない』という意思を汲み取った不倒翁は、自らの好色さ現し場を有耶無耶にし、女怪もそれに乗る。

「はは……またまた御冗談を」

 言葉を濁しながらも、理論派武芸者は心中で五帝達へ礼と述べ頭を下げた。

 武芸者の間合いを劇的に伸ばした秘密、それらは全て《黒の王》に起因するもの。

 二重円の陣形は、技術を三者間で共有化させる目的もあるが、それ以上にエマがハクアとケビンの能力を拡張させるために考案された。

 特訓の指導役を引き受けた関係上、ホウセン・ミツルはエマ・フラメルから、《黒の王》の性質を打ち明けられている。

 万物を支配する力、それは他者を洗脳し意のままに操る事が出来る、当人にとっても周囲の者にとっても危険なものだ。

 事が露見すれば、おそらくエマはその力を危険視する者達によって殺されかねない。

 相手が自分を指先一つ眉一つ動かさずに支配出来ると知った時、人は正常な判断を保てるであろうか。

 ミツル達V.V.は、力そのものには欠片も執着しないエマ個人の人となりを知っているため、その力を悪用しないと信じられるが、社会がそれを容認するかどうか別問題だ。

 能力の開示は、慎重に行わなければならない。少なくとも周囲の目がある環境下では口には出来ない。

 傭兵としての職業倫理もあるが、それ以上に信を以て秘密を預けられたのなら、同じく信で以って口を噤むのが武芸者の倣いである。

「どうやら、エマ様達は罠の密集地帯を完全に抜けた様ですね」

 リアルタイムで無人惑星の状況を映し続けているARモニター。そこでは、明らかにエマ達を襲う誘導弾やトラップの数が減っていた。

 それは、安全地帯に入ったからではない。

 寧ろ今までの攻撃は全てが、様子見の牽制の様な物。

 自陣のエリアAからひたすらに西を目指して進んでいたエマ達が、ついに到達したのだ。エリアBを自陣とする決勝進出チーム、傭兵団《メタル・トループ》の領域に。

「あれが……コンウェイ陣営所有の《黄金期の遺産(ゴールド・レガシー)》」

 巨大な球体が、エマ達の進行方向上空に浮かんでいた。

 つるりとした継ぎ目の一切存在しない鏡面装甲。事前知識がなければ、何かの前衛芸術の作品にも見える兵器として異質な形状。

 水面の様な表面が一瞬揺らいだその時、空間が()じ曲がった。

 何もかもが抵抗すること叶わず球体から放たれた収束渦に飲み込まれ、押し潰され、形を失っていく。

 そしてその収束渦の先には、大地を滑走するエマ達がいた。

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