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『はい、商人同士の代理決闘に端を発する闘技場ですが、長い歴史を紐解いても正しく前代未聞、空前絶後の規模で行われる決勝戦でありまして―――――』
『いいですか、決勝戦の『ルール』が『無差別戦』で決定した時点で、既にこれは個人が戦う試合ではなく、物量がモノを言う戦争になっているのです!資金力の面から五帝をスポンサーに擁する《グレイブバルチャー》が勝つのは自明の理であり――――――』
『当日は、不正チケットを販売するダフ屋などの違法転売業者が出没することが予想され、くれぐれもこれらの違法業者を利用しないようお願い致します。運営委員会は会場に入場される際の、本人確認を徹底しており―――――――』
『もし《ウェットファイターズ》が勝ったら、大物喰いってレベルじゃすまないよな、コレ。俺、一回戦からのW.F.の戦績を改めて調べてみたんだけど新記録の数が――――――』
『宣伝でいかにも呷ってるけどさ、どうせ五帝の示威行為だろ。フラメル王国だっけ?そこもギルドと裏では繋がってるんだろ。既定路線で言えば――――――』
『誠に残念ながら、現在生き残ってるのは彼のみです。昔から闘技場の熱いファイトを応援してきた一ファンとしては是非とも彼には最後の闘士としての意地を見せて欲しいところでして――――』
『大会運営委員会公認の公式トトカルチョ、もう間もなく販売終了となります!御購入希望のお客様はお急ぎください!販売終了時刻は本日――――――』
『他チームからメンバー引っ張ってくることでしか枠を埋められないW.F.の人材不足は致命的。継ぎ接ぎだらけのチームで、メンバーの質・量ともに勝るG.V.に勝てる道理は――――』
『定石と言う定石を悉く粉砕してきたのがW.F.だ。最早、奴等の戦いに過去のデータからの予測は無意味なんだよ。だってそうだろ?予選の時点で、一体誰がこの決勝戦の光景を想像出来――――』
『お前等知らないのかよ。荒くれ者の多い傭兵界隈でもG.V.はアンタッチャブル。メンバーの誰もがイカれてる。特にリーダーのラファエルに関しちゃ本物の化物だ。あの野郎の個人戦闘能力は圏外圏内を合わせても銀河屈指。一山当てたいならG.V.に――――』
『専門家の間でも意見の分かれるアカギ選手の凄まじいまでの強さの秘密ですが、やはり身体強化系の越境能力と判断するのが妥当でしょう。かの系統は六種の中で最も能力者の数が多い、即ち何らかの突然変異が発生する確率が最も高く――――――』
『やる前から結果が決まっているなら、この世にギャンブルは存在しない。硬貨が止まる瞬間まで未来が分からないから、ギャンブルは魂にくるんだ』
『さあ、時間だ』
『―――――――――勝負を始めよう』
黎明歴425年9月30日。
無差別争覇杯、決勝戦当日
歓声が、会場を、コロニー全体を揺れ動かしていた。全ての会場は当然の如く大観衆で埋め尽くされ、臨時の特設会場もまた満杯。
商業区の街頭AR巨大モニター、スポーツ喫茶、ムービーシアター、場所を問わず試合の映像を観戦できる場所には人の群れが押し寄せ、熱気がコロニーの至る所で吹き上がっていた。
五帝の席に誰が着くかで、圏外の経済圏の潮流は大きく変わる。コンウェイ陣営とフラメル王国陣営の内、勝った方がトップの五つの席を総取りするこの決勝。圏外に住まう者であれば、誰一人として無関係ではいられない。
この試合の結果如何で、圏外の未来が決定されると言っても過言でないのだ。
最も収容人数が多く設備も充実している多層構造型観客席で囲まれた巨大な天井吹き抜けドーム、スタジアム・S。その中央の空中にて合金製ボードに乗り軽快に飛び回る男がいた。
特徴的な鶏冠状頭髪に首から下げたゴーグル型の端末、年代物の革ジャケットを素肌にそのまま着込んだ独特な身なり。
無差別争覇杯、メイン司会ロビンソン・ヤマモト。
大会の主だった試合を仕切ってきた越境能力にて空中を舞うボード乗りは、大会最終日もやかましく声を浮遊型マイクロフォンから響かせる。
「フゥゥゥゥゥゥゥゥゥっ!待たせたな、糞野郎共!ついに!ついに、無差別争覇杯決勝戦のハ・ジ・マ・リっだ!」
「―――――――――――――――――――――――――っっっっ!!!!」
歓声が巻き起こす地鳴り。何万もの人間が一斉に声を張り上げれば、その重層的な音の連なりは衝撃をも生みだす。
空気が鳴動し反響が会場に木霊する。
様々な事情から伸びに伸びた、決勝戦。溜まったフラストレーションを観客達は声に出し吐き出していた。
「OK、OK、お前等のパッションは十分に伝わった!さあ改めて、今日の試合をよりエキサイトするための細かいレギュレーションを含めた、ルール説明といくゼ!手元の端末もしくは、会場の空中を飛び回っているARモニターを見てみな!」
ロビンソンの背後、投影されたのは決勝戦のルールが一面一面に箇条書きで表示される巨大な多面体。
会場の誰もが確認出来るよう、共通汎用語を含めた銀河で多く使われている計五つの言語での表記。座席に備え付けられている端末使うか、自前のものを接続端子に繋げば音声ガイダンスや映像付きの動画でもルールを確認できるよう設備が整えられていた。
・決勝戦は、大会運営委員会所有の無人惑星の全てを戦場として行われる。
・基本の試合形式は制限時間付の総戦力バトルロイヤル。
・制限時間は9月30日12時00分から24時00分まで。
・全チームはありとあらゆる兵器・武装の使用が許可され、修理・補給用の物資、拠点構築用の資材の持ち込みも認められる。
・各チームは無人惑星を縦に分割したA~Dの四つのエリアの中央部分を試合開始位置とする。
・自チームの開始位置エリアであれば、試合開始前に拠点の設営は認められる。
・戦闘不能あるいは死亡、もしくはギブアップを宣言した選手は失格となる。
・最後まで生き残ったチームが優勝の栄誉を得る。ただし、制限時間内に決着が付かなければ、失格になっていない選手の数の多いチームを優勝とする。
「―――――以上がルールだ!因みに、試合中にルールを再確認したいならいつでも端末を使って見れるんでノロマにも優しいイージー仕様だ、安心しな!続いて―――」
ルールを表示していた多面体が、崩壊する。
縦と横に幾重にも線が走り、幾つものパーツに分かたれ激しく回転を開始する。
精巧な仕掛け箱や緻密な立体パズルの様に、外面と内面を入れ替え直線で構築された立体から、曲線のみで構築された立体へと。
球。
それは、一つの天体を模した3Dモデル。
「こいつが、直径約三千三百kmの戦場、ギルド所有の無人惑星!そしてっ!」
球体の表面、最も北に位置する点から縦に四筋の線が走る。星を四等分に分割する線は、開始地点とは真裏の点で交わり停止。
区切られた四つのエリアの真上には、A~Dの表示と共に各々の開始地点で待機する四チームの映像が浮かび上がった。
「さあ、ファイナリスト達の登場だ!」
area-A/Wet Fighters!
area-B/Metal Troop!
area-C/Lucky Strike!
area-D/Grave Vulture!
無人惑星地表を今この時も飛び交っている無数の撮影用ドローン達が収集し、中継衛星を経由して会場にまで送られてきた映像。
各エリアに陣取り開始時刻を待つ選手達の雄姿に、会場ではまた歓声があがる。
決戦の場を無人惑星に選定した関係上、決勝戦に於いて肉眼で直接試合を観る現地生観戦は存在しない。
しかし、では配信サービスを受ける為のネット環境さえ整っていれば、態々高い金を払い会場入りするメリットはない、かと言えばそれは否である。
観客同士の一体感やその場その場での臨場感なども勿論あるが、一番の理由は今にしかない特別感そして特権である。
無人惑星から発信された映像データは、まず最初にこのスタジアム・Sに届き、そこから各媒体・各方面へと拡散していく。
つまり、ほんの僅かな時間差ではあるがこのスタジアム・Sのチケットを手に入れる事が出来た限られた者だけが、その他大勢を差し置き銀河で一番早く決勝を観る愉悦を味わうことが出来るのだ。
何時の時代でも、特別、限定と言った要素の付加価値は高い。
特に様々な要因から値段と倍率が高騰に高騰を重ねたチケットを労苦を惜しまず手に入れようとする趣味人や好事家には、その価値はより強く刺さる。
更に、多彩な『視点』を会場にいる者は手に入れる事が出来る。
無人惑星より送られてくる試合の映像は、一つのドローンによって撮影されたものでは無い。放たれているドローンは、それぞれが個別の行動パターンを持っており惑星の各地、各チームを撮影している。
例えば、特定のコースを周回し続けるドローン。例えば、高所から戦場を俯瞰的に捉えるドローン。例えば、特定の選手をひたすら追いかけるドローン。
街頭などに設置されている無料で利用できる配信施設には、試合全体の流れが一応確認できる程度の映像情報しか流されず、迫力のある臨場感とは程遠い。
ネットでのオンラインでの視聴も同様に、遣り取りするデータ量を絞る関係上、質・量共に制限されたものとなる。
『The power is money』
無差別争覇杯の大原則の如く、多くのコストを支払った者にこそより多くの『視点』、即ちドローンからの多数の映像を取捨選択する権利が与えられる。
会場入りを勝ち取った者こそその最たる例であり、客席一つ一つに埋め込まれている端末を使用する事で稼働している数千数万にも及ぶ全てのドローンの映像を自在に切り替え試合を自分好みの『視点』で思う存分に楽しむ事が出来る。
自身の応援するチームや選手を追う者、システムに組み込まれているピックアップ機能に従って派手なバトルを堪能する者、各チームの装備や戦力を映像から分析しながら試合の流れを予想し自身の運営する動画チャンネルで解説動画をライブ配信する者。
愉しみ方は、無数にある。
他にはない刺激的な体験の為なら金も命も惜しくない輩が血眼になって奪い合ったその特権を、図らずも《ヴィンセントヴァルキリーズ》の団長代行ホウセン・ミツルは手に入れていた。
スタジオ・Sの最上位待遇、一般客には存在すら公示されていない一部の関係者のみが招待される大広間。
下手をすると鮨詰め状態に近い他の観客席とは違い、その場所には百人の人間が同時に歩いても肩が触れ合わぬ程の広々とした空間のゆとりがあった。
部屋の中央には会場で展開されている無人惑星のARをそのまま小型化した3Dモデル。その周囲には間隔を空けて人体を柔らかく且つしっかりと受け止めるよう設計されたリクライニングシートが並び、座すれば肘掛けに埋め込まれている端末で展開するドローンの『視点』を切り替えることが出来る。
壁際には複数人スタッフが控えており、一声かければオープンキッチンで軽食をその場で調理し、義体生体に関わらずゲストの身体をマッサージで解し、試合が硬直状態に陥れば暇つぶしのカードゲームなどにも応じてくれる。
決勝は、最長で十二時間の長丁場。途中のあらゆる事態を想定して、ここにはゲストを飽きさせず歓待する用意が整っていた。
「このお酒、V.V.の予算何年分でしょう……」
非常に透明度の高いグラスに注がれた、天井のシャンデリアの光に透かして見れば金の粒の如く気泡が煌めき揺れる液体。
手渡されたウェルカムドリンクの金色のシャンパンに口をつけ、つい想像してしまった金額の過多によって一気には飲み干さず舌を濡らす程度にミツルは留めた。
ホウセンの一族は、その戦闘能力で暗黒時代から惑星を統括・守護してきた武門の家系だ。ミツルは、その宗家の出身であり所謂『名家のお嬢様』でもある。
贅沢の味にはそれなりの覚えがあり上に立つ者に必要な『政治』の示威行為にも理解はあるが、武芸者の多くは質実剛健を尊ぶため、脂ぎった酒池肉林の部屋模様に、舌は些か諄さを感じていた。
他のV.V.のメンバーは、滅多に食べられない高級食材を惜しげもなく使った料理やデザートに舌鼓を打ちそのレシピをスタッフに聞いたり、雑談を交えながら有力者に近づきカードゲームや盤上遊戯などの接待プレイで情報を聞き出したりなどと、各々が自由に過ごしていた。
今回V.V.が請け負った依頼の『W.F.を優勝させる全力のサポート』に関して、後はハクアの戦働き次第であり、実質ミツル達のやるべきことは全て終わった。
依頼主であるアカギからも後は自由にして構わないと言われ、試合もまだ始まっていないため、本当に自由にしていても何ら問題はないのだが、生来の生真面目さや勤勉さから息を抜く事も出来ず、手持無沙汰気味にミツルは壁の花となっていた。
この場にV.V.のメンバー全員を招待したのは、闘技場の覇者であるマッドマックス。長年闘技場の象徴的存在として興行を牽引してきた実績により、かのチャンピオンはコロニー・ナタで開催される全ての大会に於いて絶大な権利を有している。
社会階級の上層の住人だけが集う大広間に、戦場の血と泥に汚れた傭兵を数十人難なく通せる程の。
寸鉄も帯びず義体化施術も一切受けていない生身の状態であっても、《気》の運用と日頃の鍛錬により戦闘能力を維持できる武芸者は暗殺者に向いている。つまりは各界の要人や重鎮が集合したこのホールに自動で動く人型凶器が闊歩しているにも等しい。よもやその危険性にギルド側が感づいていないとは考えられず、偏にチャンピオンへの信頼の賜物であった。
「やあ、ミツル君。待たせたね」
「マッドマックス様……」
少し待っててくれ会わせたい人がいるんだと、姿を一旦消したチャンピオンが引き連れてきた人物を目にし、ミツルは思わず身体を強張らせた。
五帝シュン・ライコウ。
何度奈落の底に落とされても必ず這い上がり報復と復帰を行う様から不倒翁とも呼ばれるギルドの古豪。
老い枯れた首は細く、うっすらと骨が見え隠れする。生体偽装された義体の四肢に比べて胴周りの肉付きが薄く、軽く小突けばそのままポッキリと折れてしまいそうな程の痩身であった。
「御老公、こちらがV.V.の団長代理ホウセン・ミツル殿です」
「ほっほう!お主が紹介するのはいつもむさ苦しい輩ばかりで、飽き飽きしとったんじゃが、こんな別嬪さんを紹介してくれるようになるとは、長生きはするもんじゃ」
「はっは!御老公は、相変わらずですね!」
気の置けない友人の様に、マッドマックスは五帝と共に快活に笑い合う。
「ミツル君、こちらは五帝のシュン・ライコウ殿だ」
「紹介に与ったライコウじゃ。いやー、やはり美人は目の保養になるのう、眼福眼福」
言葉尻を捉えるだけなら、老いても尚好色な老人で済む話だが、細めた瞼の隙間から垣間見えるギラついた眼光が一瞬武芸者の身体を貫いていた事に、ミツルは感づいていた。
純粋なまでに欲望に滾り対象を見透かそうとする瞳だ。敵対する者の悉くを喰らい力を蓄えてき怪物の瞳孔だ。
自然と身構えてしまったミツルに気付き、ライコウは自らの額をぴしゃりと叩いた。
「とと、すまんのう。商人としての性でな、初めて見る人や物に対してどうしても反射的に値踏みをしてしまう………不躾であった、これで許してくれんか」
年齢も社会的地位も圧倒的に下の若造に、五帝の重鎮は躊躇うことなく頭を深く下げた。世俗的な力を得たがために傲慢さに凝り固まっていく輩が多い中、潔く非を認める様はいっそ清々しい。
武芸者として礼儀作法には煩いミツルをして、それは社会的体裁も損得勘定も排した心からの謝罪であった。
強欲なる老獪と気さくな好々爺。どちらもが正しくライコウの持つ側面の一つであり、突出した傑物である程一見して矛盾する素養を併せ持つ場合が多い。
五帝最古参の人間性の一端に触れたミツルは、礼には礼を以って相対する武芸者の倣いに従い、謝罪を受け入れ頭を下げた。
「いえ、敵の多いライコウ様の御立場を鑑みれば当然の防衛手段かと」
すらりと伸びた背筋は規律正しく、所作の一つ一つが洗練され、身に纏うメイド服さえ華やかなパーティードレスのように見える。
完璧な作法で相対するミツルは、返礼として改めて自ら名乗った。
「改めまして私は、ホウセン・ミツル。傭兵団V.V.の第二席、流派:センカクの末席を汚す者です。以後、お見知りおきを」
その言の葉を聞き終えると、ライコウは目を閉じ記憶を探るように軽く唸った。
「ホウセンに…センカク……のう、もしかしてじゃが、お主の血縁にホウセン・カクゾウという武芸者はおらぬか?」
「……カクゾウは、私の曽祖父の名ですが……もしや、身内が何か失礼を?」
「いやいや、逆じゃよ、逆。昔、奴には何度か世話になった事がある。それにしてもカクゾウの曾孫か……」
昔を懐かしむように記憶を反芻すると、ライコウは首を縦に振った。
「うむ、これも何かの縁じゃ。マッドマックス、ミツル殿、儂もお主らと一緒に試合を観戦させてくれんか?」
「ナイスです、御老公。応援は、大人数でやったほうが盛り上がる!みんなでW.F.にエールを送りましょう!」
その提案に、ミツルも微笑みながら首肯した。
「はい、喜んで。ライコウ様と御一緒出来るとは光栄です」
「ほっほ、なに、綺麗どころのV.V.と一緒に試合観戦出来るとは寧ろこちらの方が役得よ。ものはついでじゃ、あの妖怪大樽婆も呼んで盛大にやるかのう」
右腕の端末を操作し連絡を取ろうとするライコウにミツルは問いかけた。
「……あの、もしやその妖怪何某と言うのは………」
「うむ、エリザベスの事じゃ。どの道、儂も奴もW.F.が負ければ一文無しの素寒貧。こんな滅多にない大勝負、楽しまなければ勿体ないじゃろて」
黎明歴425年9月30日、午前12時00分02秒。
無人惑星エリアA中央、W.F.開始地点。
閃光が、地表の全てを一瞬で薙ぎ払った。
地平線の彼方から、上空高く成層圏から、超高出力の戦略級光学兵器が幾重にも幾重にも照射され続け、ありとあらゆるものを蒸発させ光の渦の中に掻き消していく。
惑星の一部をも覆うあまりの広範囲、地表を焦土とするあまりの威力にエリアAを行き交っていた数百機のドローンが一気に飲み込まれ、受信側のコロニー・ナタでは通信途絶の表示と共に同期していた画面が一斉にブラックアウトする。
直撃を免れた機体も、超熱光線の余波により熱で機能が一時的に麻痺。一時、無人惑星とコロニー間での通信に障害が発生した。
無事だった他エリアのドローンが集結し、再び現地の映像を映し出した時、赤熱する溶解しかけた大地が広がるW.F.の開始地点には、一人の人間も存在していなかった。




