君の目
君の目が欲しい
割と生々しいくらいに
本気で欲しい
君がその目で見る日々の風景が
道ゆく無数の人々が
テーブルの上に並べられた食事が
様々に表情を変える空の色が
樹々やその隙間から漏れる日差しが
どんなに美しく
繊細に心の中に映し出され
心地よく響く言葉となり
美麗な文字として書き出されるか
私は知っている
耳をすまして聴いている
目を見開き見ている
だから私も見てみたい
それはどんなに美しい眺めなのか
覗いてみたい
その丸いふたつのレンズで
私も浸りたい
君が見るきめ細やかな世界に
だから君のその目を
私にください