表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すもーるとーく!  作者: しきなきし
2/10

2話「タイムカプセル」

「小学生の頃さ、タイムカプセル埋めたよな?」

「あー埋めたわね。何入れたか忘れちゃったけど」

「今からその話をしようと思ってたんだよ! もうこの話おしまいだよ!」


 きっとわかっていて桜花ちゃんは答えたのだ。

 思わず笑ってしまう。


「ななめーるはどうせアレだろ? アレとかアレとか埋めたんだろ?」

「あ、アレってなによう。別に普通な物しか入れてないよ?」

「つまりななめーるは入れた物覚えてるってことだな? さぁ吐け」

「しまった! 騙された!」

「あーあ……こうなるってわかってたじゃない」


 あれ? わたし引っかかりやすすぎ?


「……引っかかりやすすぎって言いにくくない?」

「話を逸らすな」


 駄目だった。


「もー……ホントに普通だよ?」

「ははっ。タイムカプセルに入れた時点で《普通》なわけねーだろ。よーし、ななめーるが何入れたか当ててやる。未来の自分に向けた手紙だろ?」

「あ、それはない」

「ちくしょう! スーパーえそらちゃん人形が!」

「何の話よ」


 本当は入れた気もするのは内緒。

 実際タイムカプセルを埋めたのはもう十年くらい前なのだ。

 小さな容器に詰めれるだけ詰めたので具体的に何を入れたかは覚えていない。

 ただ覚えているのは――


「写真だよ。写真」

「やっぱアレじゃん。写真ってーと家族とか?」

「え、うん……姉妹で撮ったやつかな」

「……ふぅん。そういや私達も昔はよく写真撮ったわね。今でもスマホでは撮ってるけど」

「そういや撮ってたな。家のアルバムとか捜せばあるんだろーな」

「あら。意外ともう無いかもしれないわよ?」

「あはは。なんでだよ。あたしは大事に大事に取ってるぜ? それこそ家族の写真くらい大事にな」


 あ。これ桜花ちゃんは気付いてるや。

 まぁ気付かせるつもりで言ったんだけど。

 そこでようやく絵空ちゃんはきょとんとして言った。


「あれ? ななめーる、一人っ子じゃないっけ?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ