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初めての戦闘


 それから、俺達は森のエリアに足を踏み入れた。

 森の木々はどれも5メートル前後のもので葉も茂っており、明るいといえるほどではない。

「この辺りでいいかな。」

 森の中でも少ないであろう木々の間隔が少し離れている半径2メートルほどの円状に開けている場所で立ち止まる。

「エリー、この辺に手頃なはぐれモンスターを引っ張ってきてくれない?」

「わかった。」

 エリーは快く引き受けてくれ、身軽な動きで枝から枝へ飛び移りながら、獲物を探しに行った。

「お、いよいよか。」

「き、緊張してきました・・・」

 カッシュはニヤニヤと笑みを浮かべ、クラーネは見るからに気を張っている。

「大丈夫だよ。エリーも手頃なの連れてきてくれるし、俺達もいざって時のために準備はしておくからさ。なあ、カッシュ?」

「おうよ!ヤバいと思ったらすぐに言えよ?俺の魔法でぶっ飛ばしてやるからな。」

「はい・・・」

 その後、5分くらいが経っただろうか。俺の索敵範囲に1つ反応が出た。

 真っ直ぐこちらに向かってきている。

「クラーネ、来たぞ。正面から、あと1分ないくらいで。」

「は、はい。」

 クラーネが腰の短剣を握り締める。

「カッシュ、俺達は木の影に隠れよう。エリーが来たタイミングで魔法頼む。」

「了解!」

 2人別々の木の裏に回って待つ。

「連れてきたわよ!準備は大丈夫!?」

 エリーとモンスターが見えた。

 木々を避けながら走ってくるエリーの後ろを追いかけてきているのは、緑色の2メートル程の体に大きな2つの鎌のような手を持つカマキリ型のモンスター、〈フォレスト・スライサー〉だ。

 つーかソイツって・・・

「なんでこの森の生態系の頂点、わざわざ連れてきてんだよ!」

「こいつしかいなかったのよ、仕方ないでしょ!」

 そう言ってる間にもうエリーは円の1歩手前まできてるし!!

「カッシュ!頼む!」

 隣のカッシュに合図を送る。

 もう時間がない、最悪俺たちでフォローすればいいや!

「《インビジブル》!」

 カッシュの声が響く。

 その瞬間、エリーとカッシュの姿が消えた。

 《インビジブル》は文字通り、姿を消す魔法だ。 俺の姿もきっと見えていないのだろう。

「ギギュイ・・・」

 突然姿を消したエリーに戸惑った様子を見せたカマキリだが、すぐにクラーネに気づいたようで右の鎌を横に開きながら近づいていく。

 薙払い攻撃のサインだ。

「・・・・ふっ。」

 クラーネは距離を計りつつ、鎌が振るわれる瞬間に前宙のように2メートルの巨体を飛び越えた。

 す、すごいジャンプ力だ。エリーにだって引けをとらないぞ・・・

「はあ!」

 カマキリの頭を通過し、地面に対して体が正反対の状態で腰の短剣を抜きカマキリの首部分を斬りつける。

 ガツッと鈍い音が出た。昆虫種のカマキリの体表は硬く、歯が通らなかった。

「か、硬い!」

 驚きながらも見事に上下反転して着地し、大きく蹴りだし距離をとった。

 再び両者が向かい合う。

 ここでカマキリが打って出た。背中から羽を出し飛び上がったのだ。周囲の木々より少し高いところまで高度をとると、急降下しつつクラーネに襲いかかっていった。

「くっ!」

 クラーネは勢いのついた2本の鎌を正面から短剣で受けた。

 それは危ない!

 案の定、落下速度を乗せて振り下ろされた鎌は短剣ごとクラーネの腕を弾き飛ばした。

「きゃっ!・・・・くう!」

 なおも勢いを落とすことなく振り下ろされる鎌をクラーネは弾かれた腕の勢いに身を任せて、体を後ろに倒しバックステップをすることでスレスレで避ける。

「うっ。」

 当然、無理な体制で飛んだため背中から地面に倒れ込み、顔をしかめる。

 その隙に鎌が振り上げられる。

 ヤバい!

 左腰の剣を抜きつつ、木の裏から駆け出す。

 その時、カマキリの左から奴の左の鎌に対して斜め上に当たる軌道の矢が見えた。エリーが放ったものだろう。

 斜め後ろからカッシュの詠唱が聞こえてくる。

「せああ!」

 間合い入り、奴の左の鎌にエリーの矢が当たった瞬間、左下からの切り上げを右の鎌に放つ。

 ギイイイインという音を上げつつ、両側からの攻撃に奴の両鎌が顔の前でクロスした。

「はあああ!」

 続けて、両鎌の下の隙間から見える奴の顎を全力で蹴り上げる。

「ギュウイイイ」

 計3方向からの上向きの攻撃をほぼ同時に受けてカマキリは叫びを上げながら、勢いに負け後ろにひっくり返った。

「クラーネ!!」

「きゃっ!」

 俺はすぐに振り返り、起きあがろうとしているクラーネを抱きかかえて思い切り前に飛んだ。

「《ストーン・プレス》!」

 俺達が着地した瞬間に、俺達のいた場所をギリギリ巻き込むくらいの大きさの岩が突如、空中に出現し〈フォレスト・スライサー〉を押しつぶした。

 カッシュの魔法だ。きっと声を上げる前に圧死しただろう。

「クラーネ、大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫ですから、あの・・・」

 あ、まだクラーネを抱きかかえたままだった。

「ああ、ごめん。」

「いえ・・・ありがとうございました。」

 恥ずかしがるというよりは、落ち込んでいる色の濃い声だ。表情も沈んでいる。

「大丈夫!?クラーネちゃん!」

「無事か!?」

 エリーとカッシュが駆け寄ってくる。

 2人にも大丈夫ということを伝え、沈んだ表情のまま礼をいうクラーネ。


 こうしてクラーネのダンジョン初の戦闘は終わった・・・


 

頑張ってみたんですが、伝わらない気がします・・・、文章力が足りないなあ

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