第27話 光の網
セラフィムの息が荒い。
ウイルスが体を蝕み、視界の端がぼやけ始める。
(このままじゃ……あと8分、持たない。)
カイトが拳を強く握る。
「くそっ、せめて時間稼ぎができれば……」
ユナが祈るように呟く。
「セラフィム……頑張って……」
クロノスが次の技を溜め始める。
セラフィムは膝をつきながら、ふと思い出す。
かつて、クロノスの動きを止めた光の網を。
(通常の攻撃は通じない。でも……動きを封じることはできる!)
彼女はゆっくりと立ち上がり、両手を広げた。
光の網のコードを参考にして新しい技を生成する。
「……できた!」
「ライトニング・ネット!」
掌から無数の光の糸が飛び出し、空中で絡み合い、巨大な網へと変わる。
光の網が閃き、クロノスの闇の塊を一気に包み込んだ。
バチバチバチ――!
電流が走り、黒い霧が激しく蠢くが、網はびくともしない。
「これは……!動けぬ……!」
クロノスの声は苛立ちに満ちていた。
セラフィムは額に流れる光の粒子を拭う。
「……これで、少しは時間を稼げる。」
カイトが目を見開く。
「この技は!?以前使った罠の応用か!」
ユナが飛び跳ねる。
「新技!すごいよセラフィム!」
網の中でクロノスが暴れ、光の糸が少しずつ緩み始める。
セラフィムは息を整え、呟いた。
「ライトニング・レインまで……あと5分。絶対に、耐えてみせる。」
闇が網を内側から引き裂こうとする。
光と闇のせめぎ合いが、空間を青白く照らし始めた。
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【技の詳細】
■セラフィム
ライトニング・ネット:光の網で敵を包み込み動きを封じる。




