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第22話 闇の門番
広場の中央にそびえる黒い門。その前に刀を持った門番が仁王立ちで立っている。
「クロノスはどこ?」
セラフィムが静かに尋ねる。
「クロノス様は、この門の先にいる。ここを通るには、私の一撃をかわすことが条件だ。」
「了解。準備はできてる。いつでもいいわ。」
「では、いくぞ!」
門番が刀を振り上げ襲い掛かる。
同時にセラフィムが指先から光の矢を放つ。
「ライトニング・アロー!」
しかし、光の矢は門番の体の横を通り過ぎる。
次の瞬間、門番は一瞬で間合いを詰め、セラフィムに斬りかかる。
「外したな!今度はこちらの番だ。くらえ!」
「あなたに私は斬れない。」
「なに!?……これは!」
門番の刀は、既に光の矢で粉々に砕け散っていた。
「狙ったのは刀の方だったのか……」
「これでいいかしら?」
門番は苦笑し、道を開けた。
「……合格だ。通るがよい。」
セラフィムはゆっくり頷き門へ向かう。




