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異世界旅はハンマーと共に  作者: 月輪林檎
二人旅の始まり

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ファングボア狩り

 アリサと一緒にマンチカンを出て、ファングボアを狩るために森の方に向かって行った。花畑から少し行った場所に広がる森の中にファングボアが生息しているらしい。


「牙が凄い猪っぽいから、突撃は横に逃げるようにしようか」

「受け止められると思うけど……」

「アリサなら受け止められると思うけど、安全第一! アリサが怪我したらどうするの? 私は嫌だよ? 後、多分牙が高値だと思うから傷付けないようにいこう」

「なるほど。私が受け止めるとしたら牙を掴むだろうから、それを防ぐために言ったと」

「…………てへっ!」


 可愛い子ぶったら、頬を抓られた。アリサの異常ステータスでも、本格的な攻撃の意思がなければ、普通に痛いだけで済む。まぁ、その痛みも大して感じないのが、私達【痛覚耐性】【激痛耐性】【苦痛耐性】持ちの悩みみたいなものなのだけど。


「とにかくアリサが受け止めるのは無し。出来れば心臓を貫くのが良いんだろうけど、牙を綺麗に回収出来たら良いから、頭蓋を潰す感じでいこう」

「うん」


 頭蓋骨を潰せば、どんな生物でも死に至る。心臓の位置は生物によってどの辺りか変わってくるけど、脳の場所は大体一緒だ。だから、狙う弱点はそこになりがちだ。


「Dランクの依頼って事は、大分数が多いって事なのかな?」

「だね。まぁ、冒険者の仕事は基本的に安全の確保みたいなところあるから、頑張らないとね。私達が数を減らす事で、行商人の方々とかが安全に街に来られるようになる訳だし」

「うん! そうだね!」


 張り切っているアリサと森に入ると、すぐに【気配察知】が反応した。割と大きな存在なので、恐らくファングボアだ。


「Dランクモンスターだから、割と強いかも。あのワニと同じランクだし」

「ワニ……ヒナが頭を叩き潰していたやつだね」

「うん。だから、油断しないようにね」

「うん」


 気配が近づいてくる。そこには、私達よりも大きな猪がいた。身体の高さは二メートルくらいあって、横幅も広い。そして何よりも牙の大きさが私くらいある。雷鎚ミョルニルで雷を纏う事で身体能力を上げて、ファングボアの横に回り、その身体に雷鎚ミョルニルを叩き付ける。


『ヴオッ……』


 短い悲鳴を上げながらファングボアが吹っ飛んで、地面を転がっていく。近くの木に激突して止まると、そのまま動かなくなった。


『ヒナのレベルが上昇しました。10SPを獲得』

『【重撃】のレベルが上昇しました』


 レベルが上がった事でちゃんと倒した事が分かる。盗賊達を倒した分で、大分経験値が溜まっていたみたい。ヌートリアにいた時にも何度かレベルアップしているのでレベルも大分高くなった。


────────────────────


ヒナ Lv36『雷鎚ミョルニル』

職業:槌士Lv16

MP:7694/7694

筋力:6914(500)『3000』 

耐久:6382(330)『2000』

敏捷:3324『1000』

魔力:2192『1000』

器用:2483

運:360

SP:360

スキル:【槌術Lv18】【両手槌術Lv8】【体術Lv6】【投擲Lv7】

【雷魔法Lv2】

【MP超上昇Lv60】【剛腕Lv36】【頑強Lv70】【疾駆Lv28】【知力Lv3】【至妙Lv20】

【騎乗Lv2】【採掘Lv58】

【MP回復力超上昇Lv48】【重撃Lv27】【暗視Lv73】【見極めLv17】【気配察知Lv10】

【火耐性Lv8】【風耐性Lv6】【雷耐性Lv10】【雷電耐性Lv7】【斬撃耐性Lv5】【打撃耐性Lv10】【毒耐性Lv3】【痛覚耐性Lv10】【苦痛耐性Lv10】【激痛耐性Lv10】【精神耐性Lv10】

【高速再生Lv82】【竜の血Lv4】

【生命維持】【不死】【女神との謁見】

職業控え欄:旅人Lv1 平民Lv18 採掘者Lv48



────────────────────


 雷鎚ミョルニルの補正値と職業補正値を合わせれば、一万を超えるようになった。それでもアリサには及ばないけど。


「思ったより弱いかな」

「ヒナが強いだけじゃないかな?」

「身体能力を上げてたからかな。でも、この巨体が沢山いると本当に怖いね。アリサ援護お願いね」

「うん」


 アリサは、基本的に土魔法か水魔法を使って、土の柱をファングボアの下から出現させて打ち上げたり、水で窒息させたりしていた。窒息の方は混乱している間に、私が殴って倒すという感じだ。

 ただファングボアは、そんな沢山生息しているというわけじゃないみたい。まぁ、これはマッチョボアやホーンラビットと比べての話で、普通に脅威と感じるくらいには多い。

 それと途中でメディカルバードがいて、ファングボアを癒そうとしていたけど、アリサが風魔法で首を落とした。ヌートリアで邪魔だった事を覚えていたみたい。メディカルバードに関しては、羽が重要だから頭を落としても大きな問題はない。


「う~ん……依頼報酬で一万リル貰えるけど、いつもくらい稼げるかどうか……」

「多く生息しているって言っていたけど、そこまでじゃないみたい」

「マッチョボアより少ないけど、Dランクモンスターだとしたら、結構多いのかもしれないよ。レイククロコダイルも同じくらいだったような気がするし」


 問題は、報酬じゃなくて査定による売りでどのくらい稼げるかどうか。身体が大きいから、割と稼げそうではあるけど査定額を聞くまでは心配だ。


「取り敢えず、長めに森を歩いていこうか」

「うん」


 三時間程狩りを続けていると、十体のファングボアを倒す事が出来た。その間にメディカルバードは十三匹倒している。ホーンラビットがちょこちょこいたから二十匹くらい倒した。


「さてと、そろそろ帰ろうか。帰りは花畑に寄る?」

「良いの?」

「うん。フラワーマンティスがいない手前側だけだけどね。擬態がどんな感じか分からないから、【気配察知】で気付けると限らないし」

「うん」


 フラワーマンティスがどんな感じのモンスターなのか、ここで確認出来れば良いなという考えも少しある。でも、基本的に奥の方にいるらしいし、多分遭遇する事はないだろう。

 道沿いの花畑に来て、アリサは色とりどりの花を見て上機嫌になっている。綺麗なものが好きって感じかな。そんな風にウキウキ気分のアリサを見ていたら、唐突にアリサが羽を出して、正面に伸ばした。

 すると、花畑の中に擬態していたフラワーマンティスの身体が掴まれていた。ハナカマキリに似ているかな。アリサは容赦なくフラワーマンティスの首を千切った。


「ヒナを狙っていたから。良いよね?」

「うん。ありがとう。でも、こんなに前に出て来たんだ。一応報告しておくかな」


 アリサが倒してくれたフラワーマンティスを回収して、一緒にマンチカンへと帰る。そして、査定をして貰うために一旦解体場に移動した。

 倒した十体のファングボアと十三匹のメディカルバード、一体のフラワーマンティス、ヌートリアからマンチカンまでの間に狩ったホーンラビット三十匹、マッチョボア十六体、ロックコンドル二十体、アッシュウルフ十九体を出す。インベントリ内で時間が停止していたので、全部新鮮だ。

 査定と報告を担当してくれたのは、受注の時に手続きしてくれたお姉さんだった。


「ふむふむ。綺麗に倒して頂いているので、大分出せそうですね」

「あっ、出来ればファングボアだけの査定額も教えてくれませんか?」

「え? ああ、なるほど。どのくらい狩れば、生活費を稼げるかという事ですね。この状態のファングボアでしたら、一体当たり一万二千リルですね。牙が無事な個体が多いので。皮も使いますが、基本的には牙に価値が集中していますので、なるべくなら牙を無事に狩るのが良いでしょう」

「なるほど」


 一万二千という事は、十体狩って十二万。宿代が浮いているおかげで問題はないけど、仮に宿代を出すとしたら、ちょっと危ないかもしれない。安定してこの数を狩れるという保証はないし。


「因みにフラワーマンティスは、一体で二万リルです」

「えっ!? 高い……」

「フラワーマンティスの鎌は高いですから、二組揃っているだけで一万八千リルになります。外骨格も使えなくはないので、そこで二千リルという形ですね」

「じゃあ、最悪鎌だけ捥ぎ取ってくる事も有りですか?」

「はい。無傷の鎌であれば、この値段になります。ただ自分達で狩りに行くのは危険ですので、本当にお気を付け下さい。先程の報告にあった話では、フラワーマンティスが道沿いにいるとの事でしたので、数が増えている可能性が高くなります」


 ヌートリアみたいにアリサのような強者が近くにいるから逃げてきたみたいな感じだと嫌だなと思ったけど、元々個体数が多くなると花畑全域に広がってくるという感じらしい。


「じゃあ、次はフラワーマンティスの依頼を受けますかね。減らした方が良いでしょうし。一応、Dランクの依頼なんですよね?」

「はい。遭遇したので分かっていると思いますが、フラワーマンティスは【気配察知】などのスキルから隠れる力を持っています。それが擬態です。慣れれば目で見て判別出来るようになるのですが、コツがいる事ですので……」


 確かに私の【気配察知】に反応はなかった。アリサも【気配察知】で気付いたという訳では無かったから、本当に目で見て気付くしかないのだと思う。


「一応、アリサには違和感が分かるみたいなので、多分大丈夫です。それに最初なので様子見から始める形でいきますから」

「そうですか。本当に気を付けてくださいね?」


 お姉さんは本当に心配そうに私達を見る。本当にフラワーマンティスによる被害が多いのだと思う。まぁ、あそこで戦うとなると、花畑に気を遣うから戦いにくいとかがあるのかもしれない。私達もそこは気を付けないといけない。

 それとアリサはギルドから出る時に私を見ないで欲しい。後悔のないように行動して欲しいのだと思うけど、普通に気まずい。

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