ツミマミタ!
ある中学校の全校放送で不可解な放送が流された。
『神様候補として選ばれました。転移準備を始めます。』
その日とある中学校に小隕石が落ちる事件が起きた。
『転移完了を確認しました。』
教室から神殿造りの空間に景色が一変した。
周りを見渡と衝撃で言葉を失っている顔馴染みの同級生がいた。
人数はちょうど1クラス分。
「おぉ!今回は豊作だね!おめでとう君たちは選ばれたんだ。」
声の主はいない。
でも驚くことにうろたえる者はいなかった。
「僕は神。
気が付いてる人もいるようだね。手短に行こう。君達には神様候補として残りの人生を別世界で送って貰う。」
同級生の女リーダ格 早川郁美が声をあげる。
「スマホの電波ないんだけど、マジありえないし。」
「幅広く愛されるゲーム、ドラゴンク○ストはこの世界をモデルにしているんだよ。つまり君たちと同じ転移者が元の世界に戻れたという事例もある。」
声に出す者は居ないがオタク層の同級生、並びに男子は歓喜していた。
「今の君たちには3つ選択肢がある。1つ勇者として帝国に召喚される。2つ田舎の村で絶対的な力を振るう。3つ適当なダンジョンに転移する。」
「絶対1だろ。な?」
「いや、田舎でハーレム築くのもいいぞ」
「えぇ...私怖い...」
「大丈夫、僕が君を助けるよ。」
「キモデブ!調子に乗って亜由ちゃんに話しかけてんじゃねぇぞ!」
「そうだ!そうだ!」
内輪もめが始まる。
その内輪にさえ入れないただ一人、俺、西尾縋は神に聞いてみる。
「他の学校にいた皆は?」
「適性テストにこぼれて持ってこれなかったんだよ。だけど君たちは選ばれた!ではみんな「オープン」と念じてくれ。」
「オープン」
スガル(1)
職業 空白
ライフ34/34
魔力43/43
ちからC−
ぼうぎょD+
かしこさB−
すばやさC
固定 空気扱い・ 神の邪運
称号 神様候補
「ちなみに最大S+で18段階評価だ。個体差はあるけどレベルを上げれば個体値もあがる。目玉は「固定」だね、こればかりは生まれつきだよ。戦闘特化は勇者になるのを進めるね。」
周りからは
「鑑定きたーーーーー」
「英雄体質だ!」
「精霊の加護って?」
「由美ちゃんそれまんま勇者だよ。」
「おい!クソデブ!黙れ。」
「僕のは、指揮者体質。」
クソデブ名を変え、須藤善はドヤ顔で言った。
おいおい俺のはなに?
「空気扱い」確かに俺はいつも空気だけどね!しかも邪運って(笑)
「確認も済んだようだね。では1番を選んだ人挙手!」
俺以外全員挙げる。
「では!勇者御一行。死んでしまうとは情けない。」
いや死んでねぇだろ。
「ふぅ全員行ったようだね。」
「あのぉ...」
「うぉ!いたのか。君が空気だね、名に恥じない空気っぷりだ!空気扱いは慣れてるようだね!」
空気、空気うるせぇ...
「2にしたいんですが...」
「大丈夫かい?みんな帝国に行ったけど。まぁ頑張って!」
そういうと空気(俺)は光の粒子になった。
空気がいなくなったあと、神は呟く。
「神様だってえこひいきぐらいするんだ♪」
ちなみに転移されたのはメタル系モンスターしかいないダンジョン「鉄山」だった。
「ツミマミタ」