二百文字詩集～カケラモノガタリ～

新しい日々

　期待に胸を膨らませ、靴底で地面を叩く。

　家を出たときの不安は、もうどこかへ行ってしまった。

　真新しい靴を靴箱へ。

　周りを見れば、誰も彼も制服に着られている。

　よかった、僕だけじゃなかった。

　廊下を歩き、教室を探す。

　こまめな案内用ポスターが、やけに目につく。

　教室につくと、見慣れた友の声。

　そして、友と楽しそうに談笑する人。

　――新しい友達。新しい世界。新しい学校。新しい日常。

　これからの日々を想像して、体が震えた。