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書籍化・コミカライズ

【コミカライズ】鏡の中の悪役令嬢は天才魔術師様に購入されました

作者: 辺野 夏子

「クラウディア・フォン・アシュフォード公爵令嬢! お前の数々の悪行、許しがたいっ!」


 大広間に、私のありもしない罪を糾弾する声が響き渡る。声の主はアンドリュー王子……私の『元』婚約者だが、その傍らには可憐な令嬢が寄り添うように立っている。


「……何のことやら。私は何もしておりませんわ」


 私は先ほど、一方的に婚約を破棄された。そしてそのついでとばかりに、自分がなんとなーくプレイしていた乙女ゲームの中に転生していたことに気が付いた。というか思い出してしまった。


 これはゲームの終盤で、ヒロインと敵対しまくった悪役令嬢クラウディアが断罪されるシーン。


 ……まずい。これは非常にまずい。


 私は次のの展開を知っている。思わず後ずさると、すでに私の足首には魔術による戒めがかかっていた。


 ──逃走、時既に遅し!


「未来の王妃であるエミーリアをないがしろにするどころかいじめ抜くとは、王室に対する不敬罪として万死に値する。しかしお前の身分は公爵令嬢。よって……」


 クラウディアの受ける罰、それは……。


「クラウディアよ、お前を追放し、追放先で禁固刑に処す!」


 私が追放されるのは──鏡の、中なのだ!


 ■■■


「鏡よ鏡。この国で一番美しいのは?」

「はい、それはエミーリア様でござる。ござる」

「うふふ、そうねぇ。わたしって一番可愛いのよ」


 鏡の前でご満悦なのは元恋敵のエミーリア。気のない返事をしたのはグリムル王家秘伝の封印術によって鏡の中に封印されている、私。


 ゲームのエンディングの通り、悪役令嬢として断罪された私はまるで古いおとぎ話に出てくる魔法の鏡のように、相手の望む質問に答えるだけの鏡の精と成り果てていた。


「どう、このドレス。アンドリュー様に買っていただいたのよ」

「はい。とってもお似合いでごじゃる」


 基本的に、鏡の精となった私は嘘をつくことができない。せいぜい反抗できるのは語尾ぐらいなものだけれど、エミーリアは私が変な口調なのは気にならないらしい。


「アンドリュー王子に一番愛されているのは?」


 エミーリアはにっこりと微笑んで、私をのぞき込む。


「はい。それはもちろんエミーリア様でおじゃる」

「うふふ。そうね、クラウディア。あなたの言う通りよ。残念ねぇ」


 これが彼らが私に与えた罰。


 けれど正直に言えば、この罰はあまり私には響いていない、とも言える。


 高慢ちきな令嬢であるクラウディアが自分が見下し、忌み嫌っていた相手を肯定するしかなく、自身の敗北を──エミーリアが王子の愛を一身に受けて輝く様をひたすら見せつけられる。逃げることも、自ら死を選ぶ事もできない。


 さぞや苦しかろう、屈辱であろう、と言うところなのだろうけれど。


 鏡の精は本当のことしか言えないので、ゲームのヒロインであるところのエミーリアの顔がかわいいか? はい。は紛れもない真実だし、なんとなーくプレイしていただけで別に王子に思い入れはないし、封印されている間は飢えも渇きもない。


 妬みも憎しみも、厳しい王妃教育も、何もない。ただ問いに答えるだけの日々が延々と続いている。


 ……まあ、暇ではあるけれどね。私の罪というのは冤罪もいいところなので、大人しくしていればいつか誰かがこの王家秘伝の封印術を解いてくれることを祈るしかないのだった。


 そうしたら、さっさと逃げ出して異世界ライフを満喫する。


 それまでの我慢だと思っていたけれど、一年も経たずに状況は変わってしまった。


 王子は私を断罪して気が大きくなったのか、それともものすごい飽き性だったのか、すぐにエミーリアではなく別の令嬢に熱を上げ始めた。


「ねえ。鏡よ鏡。わたしの質問に答えてくれる?」

「もちろんでござるよ」


 美しかったエミーリアはげっそりとやつれ、目の下には化粧で隠し切れないクマが浮き上がっている。


「アンドリュー王子に一番愛されているのは?」

「今現在アンドリュー王子の寵愛を受けているのは、エミーリア様の侍女のロザンナに候」

「……あんの、泥棒猫がっ!」


 エミーリアは私の返答に激高し、テーブルの上の装飾品やグラスをひっくりかえした。


「わたしというものが居ると分かっていながら、王子に色目を使うなんて。せっかく目をかけてやったのに、あの女!」

「それはアンタでしょうよ。因果応報っていうのよ、そういうの」


 ついついうっかり正直に答えると銀の杯が飛んできて鏡が割れ、目の前が真っ暗になった。


 ■■■


「……はっ!」


 意識を取り戻した私の目に映ったのは、豪奢な装飾品のあるエミーリアの私室ではなく……晴れ渡った青空。


 杯をぶつけられた衝撃で鏡が割れ、意識を失っていたようだ。……どうやらその間に私(鏡)は城から追い出されてしまったらしい。


 いくら本当のことを言われたからって、捨てることはないでしょうよ!


「呪ってやる……悪役令嬢らしく、絶対に呪ってやる……」


 鏡が割れたからと言って、術が解ける訳ではない。もちろん話相手もいなくて、人の噂話から状況分かるわけでもない。


 しばらくして気が付いたのは、ここが粗大ごみ置き場だということ。……最悪すぎません?


 あまりのエミーリアの悪辣ぶりに唖然としていると、人の気配が近づいてきた。


「おい。この鏡、結構な値打ちものじゃないか?」

「あー、なんか枠の細工が細かいな。中身は割れちまってるけど入れ替えたら古物商にでも売れんじゃないか?」


 どうやら掃きだめの鶴のごとく、私(鏡)の立派な枠に目をつけた人がいるみたいだ。


 喋る鏡となれば高値をつけていただきたいのだけれど、悲しいかな私と会話できるのは魔力のある人だけなのだ。


 なので、自分の状況を説明をすることができない。私は粗大ゴミ置き場から救出され馬車に乗せられて、それから古道具屋の一角に陳列された。……されるがままだ。


 ■■■


 ……買い手は、つかなかった。


 客の会話から故郷の噂をまったく聞かないほどに遠くへ来てしまったこと、この場所でも魔力を持つ人の数はとても少ないということまではわかった。


「あーあ、誰かとしゃべりたいなあ……」


 封印が解けたらもっといいのだけれど。王家秘伝の封印術となれば生半可な魔術師ではどうにもならないのが現実だ。なんとか魔力があって、なおかつ話の分かりそうな人がお客としてやってきて、私を購入していただいて、それから話をつけて……。


 ああ、やることが山積みだ。でも今は話相手がいないから、同じことをぐるぐると考えるしかなかった。


  ■■■


 この古道具屋に陳列されて一週間ほどのある朝早く、店のベルが鳴った。


 開店前に客がやってくるのは非常に珍しい。店主に快く……かなり盛大に迎え入れられたのは若い青年だ。丈の長いローブは魔術師だろう。……魔術師ということは!


 私と会話ができるっ!!


 思わぬ来客の登場に、胸が高鳴った。


「呪いの鏡がある店というのは、ここで間違いないか」


 遠めでも上等と分かる金の刺繍が施されたローブに身を包んだ背の高い青年がそっけなく口にした。


 私よりも少し年上で、世間では青二才と言ってよい年齢に見えるけれどこの態度ということは、かなり高位の貴族かもしれない。


 それにしても……呪いの鏡? そんな品がこの店にあったかしら。


「あの棚の影にあります。夜中になると割れた鏡に女が映り、ここから出せと恐ろしい形相でこちらをにらみつけてくるのです」


 ……そんなこと、言ってないですけどね!? というより店主さん、見えているなら会話を試みてくれてもよいのではないでしょうか!?


「確かに……中には何かいるようだな」


 青年がちらりとこちらを見て、鼓動はさらに早くなる。……いえ、びっくりするような美男子だったことは今はどうでもいい。私がおとなしくして無害な存在であることをアピールしなくては……いいや、呪いの鏡を探しているオカルトマニアの可能性もあるかしらね……?


「ほう。今は失われたグリムル王家の古式封印術だ。大層厳重。令嬢というのは、相当な箱入り娘のようだな」


 魔術師の手が鏡に触れ、魔力が満ちた。曇りガラスのようだった視界がくっきりとして、こちらの世界と向こうの世界がつながった。彼の魔力が店主にも私の姿と声を見せているらしく、目を丸くしてこちらを見つめている。


 ──さあ、私に話しかけて。なんでも正直にお答えするわ!


 にっこりと微笑んだけれど、魔術師は仏頂面のままだった。


「その身なり……装飾品の年代からして、グリムル王国の貴族令嬢と見た。お名前は?」


 ──会話できる!


「知っていらっしゃるのね! 私はクラウディア・フォン・アシュフォード。アシュフォード公爵家に連なるものですわ」


「……クラウディア・フォン・アシュフォード! 本当か?」


 青年はその冷たい外見からは想像できない、まるで憧れの人物を見つけたかのようなはしゃいだ声を出した。


「ええ、間違いなく。私は冤罪によって、この鏡の中に封じられております」


 うきうきな魔術師とは正反対に、店主は腰を抜かしていた。


「これは、なんと……掘り出しもの。いや、ものと言っては失礼だな」

「ねえ、私を買っていただけませんか。多少は魔術の心得もありますからアドバイス出来ますし、玄関に置いていただければ番人の仕事もします!」


 ああ。元は庶民の日本人とはいえ元公爵令嬢ともあろうものが、必死に自分を買って欲しいと見ず知らずの青年にすがっているところを見たら両親が泣くだろう。


 けれど久しぶりに話ができる相手だ。もう何でもいいから、とりあえず呪いの鏡扱いは嫌だ。


「承知した。店主よ。この鏡、いくらだ!?」

「お、お代など、いりませぬ! すぐに……すぐに持って行ってください、ウォリス様。どうかこの国をお救いくださいませ……!」

「あいわかった。めぐり合わせてくれた礼はのちほど」


 魔術師の名前はウォリスと言うらしかった。ウォリスは鏡──つまりは私を大事そうにぎゅっと抱きかかえて、足早に店を出た。


 馬車に乗っている間も誕生日のプレゼントのように後生大事にされているから、久し振りの外の景色を見ることはできなかった。


 それにウォリスはずっと考え事をしているようで、ブツブツと口の中で何かの呪文を唱えていた。せっかくお話したいのに。


「クラウディア。ここが当家の屋敷だ」


 ぱっと視界が広がると、眼前に広がっていたのはまさしく貴族の大邸宅。生家の公爵家と比べても何ら遜色はない。


「そして、今日からあなたの家になる」

「うれしい!」


 本当にうれしい。この家には魔術の気配が充満していて、使い手がウォリスだけではないことを私に伝えてくれている。


 ──つまり、孤独から解放されるのだ!


「さて。屋敷までくればもう邪魔は入らん。はたして俺の術が通用するかどうか……」

「え?」


 がたりと壁に飾られたと思った瞬間、ぬっと、鏡の世界に異物が紛れこんだ感覚があった。


 なまあたたかい。久しくこの感触を忘れていた。人間の……男性の腕が、私の手首を掴んでいる。


「きゃーっ! へ、変態っ! 乙女の部屋に、いきなり乗り込んでくるなんて、最悪よっ!」


「外に出たくないのか?」

「あ、それはもちろん。喜んで」


 なんだ、そういうことね。と体の力を抜くと、ウォリスに引かれて、私の体はずるりと外の世界に這い出した。まさかいとも簡単に、厳重な封印を解いてしまうとは。……鏡が割れて封印が弱まっていたか、それともこのウォリスが超一流かのどちらかだわ。


「……ま、まぶし~い……」


 久し振りの外の世界は、例えるならば汚れた眼鏡をクリーニングに出した時の様に、すっきりと澄み切っていた。


「大丈夫かな?」

「私を解放してくださってありがとうございます、ウォリス様。このご恩は決して忘れません」


 ウォリスは見かけによらずとってもいい人だった。これから人を第一印象で見るのをやめよう、私だって見た目は悪役令嬢ど真ん中……って感じだものね。


「礼には及ばん。双方に利益のあることだからな」


 ウォリスはにこにことしている。意外と顔に出るタイプなのかしら。


「では、わたしはこれで……」


 鏡の精はもうやめだ。自由を謳歌するのだ。今すぐ駆けだしたい気分だ……!


「それは駄目だ」


 はしゃぎながら屋敷を立ち去ろうとした私の腕を、ウォリスがぐいっとつかんだ。


「え…?」

「あなたにはやるべきことがある」

「やること……ですか?」


 そういえば、お礼をしていなかったわ。と首飾りを外す。


「アシュフォード家に伝わる秘宝です。ここに嵌っているいる宝石は紅玉ではなく、身に着けたものの魔力を吸って輝きます。長年私が身に着けていますから、このネックレス一つでその辺の城を消し飛ばせますわ」


 金銭的価値は不明だし危険物ではあるけれど、グリムル王家の封印術を破るくらいだ、天才魔術師ともなればうまく利用してくれるだろう。不用意に売るのは怖いし。


「おお……! これが! あの! アシュフォードの!? 失われた!? 秘宝!?」


 ウォリスは新しいおもちゃを貰った子どものように嬉しそうにそれを眺めたあと、懐にしまい込んだ。……思ったより魔術オタクっぽいわね、この人。


「喜んでいただけて何よりです。それでは」

「待ってくれ」

「まだ何か?」


「ああ。呪いを解いたのは、クラウディア。あなたに俺の妻になってもらおうと」

「え、妻……ですか!?」


 突然の救出だけならまだしも、突然のプロポーズに開いた口が塞がらない。


「俺はまもなく公爵位を相続する身だが、それに伴って結婚しろ、結婚しろと周りが騒いでな」

「はあ」

「それが嫌で仕事に逃避していたのだが、呪いの鏡だ助けてくれと呼ばれて見てみれば、国を滅ぼした亡国の魔女クラウディアと言うではないか。半信半疑だったが、この圧力、この俺を前にしても一切怯えを見せぬその振舞い。間違い無い。あなたのような尖った性質の女性こそ、当家の夫人としてふさわしい」


「国を滅ぼした!?」


 プロポーズより、ウォリスにぎゅっと手を握られていることより、そっちの汚名の方がよほど重大事件だ。私はちんけな悪役令嬢であって、そんな大それたものではなかった……はず!


 ■■■


「ううん……なぁるほど……」


 ウォリスからうやうやしく差し出された歴史書。そこには私が腹いせにエミーリア嬢を惑わせて、王子の暗殺に手を貸し、国を内部から崩壊させてめちゃくちゃにし、やがてグリムル王国は滅び、魔女クラウディアは忽然と姿を消した……と記されていた。


 それがだいたい百年前のこと。私はずいぶん長い間、気を失っていたのだ。


「ほら、ここ。王子の愛人の耳元で毒の霧を吹きかけて、心の均衡を崩し……となっていて、それに該当する魔術とはいかなる……」

「してない!」

「してないのか……」


 どうやらウォリスは私が伝説の極悪魔女だと認識していて、子供心に強大な力を持つダークヒーローに憧れを抱いていたらしい。


 結婚しなくちゃいけなくて困っているところに憧れの人が現れて、恩を着せた。せっかくならば異性同士結婚して、当時の魔術談義などに花を咲かせながら一緒に研究ををしましょうよ……という腹積もりらしい。


「……た、ただの痴情のもつれよ。私は冤罪だし、何もしてないんだから……っ」


 あ、でもゴミ捨て場にぽいっとされた時に、ちょっと呪ったかもしれないわ。……その呪いでは……ないわ、うん。そういうことにしておきましょう。


「ならば、逆に。清廉潔白な乙女である以上は結婚になんの支障もないということ」

「だめだこの人、自分が常に正しいと思っているタイプだわ!」

「心の声が出ているぞ」


 鏡の中から出ても、本音をついぽろっと漏らしてしまうのは……後遺症かしらね?


「だいたい、そんな理由で結婚を決めるなんて、信じられないわ! それに、私にはあなたに応える理由なんて……」


「どうか、お願い申し上げる」


 ぺこりと頭を下げられて、ぐっと言葉に詰まってしまった。


 直に言葉を交わして分かったことがある。ウォリスはただ者ではないし、この国の公爵位を相続するというのも屋敷を見れば本当。一方私は国が滅びて、知らない国に一人っきり、それに亡国の魔女の汚名つき。お金は稼げるだろうけれど、今後が不安でないといえば嘘になる……。


「……う~ん。仮面、夫婦から初めていただけるなら……」


 少しの間沈黙してからそう告げると、ウォリスは満足そうに頷いた。


「ありがとう。ついでにこの本にサインを……」

「しませんっ!」


 こうして私は流れ流れて、ウォリスの妻の座に収まることになった。


 当然のごとく周囲からは結婚を反対されたのだけれど、ウォリスの「国を滅ぼした傾国悪女より面白い経歴の女でなければ結婚しません」との強弁により、そんな経歴の令嬢がその辺にいるはずもなく、誰もウォリスを止められなかった。


 そうして今。私の仕事と言えば。


「クラウディアよ、クラウディア。お前の夫はどんな人物だ?」


「はい。私の夫のウォリスは国一番の、いえ建国史上並ぶ者のない魔術の天才であり、このクラウディアの心優しいただ一人の夫です」

「そうか。良かったな。幸せか?」

「はい、とっても」

「そうか。俺も幸せだ。では、仕事に行ってくる」


 ウォリスは満足そうににっこりと笑った……何よ、この茶番!


 晴れて解放されたはずの私は、毎朝、朝食の席でこんな感じのやりとりを強要されている。


 ……まあ、幸せですよ? 今までの人生とは比べ物にならないぐらい。


「今夜は早く帰る。何か食べたいものはあるか?」

「はい。でも、お仕事が忙しいなら気にしなくても……」


 ……なんだかんだ、面倒見はいいのよね。最初は不本意だったけれど……今は結構、感謝している。私を鏡の中から解放してくれたし、まあ、優しくはあるし。


「当然だろう。お前は俺の妻なんだからな。大事にしないわけがない」


 どうやら彼は、私を結婚しろしろ攻撃から身を守るための盾以上に、ガチで私本体に興味があるらしい。


 魔術への理解はもちろん、そんじょそこらのことでは動じず、レトロだけれど令嬢としてのマナーはしっかりしていて、あとはとにかく、面白くて研究意欲をそそるらしい。


「では、行ってらっしゃいませ」

「なるべく早く帰る」

「お気になさらず」

「一緒に、研究室に来てくれてもいいぞ? 皆が俺を羨ましがっているんだ。紹介したい」

「遠慮します」


 ……私の中身が異界からの異邦人だということはもう少し秘密にしておこう。知られたら、はしゃぎすぎたウォリスが何をしでかすかわからないから……。

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